当たり判定ゼロ

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野球賭博2018 反省会

シーズン開始前の予想はこちら。

予想しっぱなしというのもアレなのでちゃんと落ち穂拾いやっていくぞ。データは基本的にDeltaから拾ってます。
  
1位 埼玉西武ライオンズ(予想順位:4位)
一昨年の岸に続き、牧田・野上と投手の流出が続いて、野手陣の全盛期と投手陣の陣容整備の時期がマッチしなくて残念でしたねくらいの感覚だったけど、信じられないほど打ちまくった。ホークス除き他のチームが年間500得点台なのに、年間792得点とかちょっと数字が違いすぎる。リーグ最多失点なのに、得失点差がリーグ最大のプラスってどういうこっちゃねん。得点数がリーグ2位のホークス並で計算しただけで、得失点差がほぼトントンにまでなる。もう規格外。防御率3.89で最多勝取った多和田とか、防御率5.89で12勝した2001年の近鉄の前川の再来。ともかくもようやく森を捕手で運用できる目処が立ったのが大きい。来年は菊池が抜けるのだろうけど、何とか浅村残留させて打高投低がどこまでいけるのかいっそ試してガッテンしたいくらい。
 
2位 福岡ソフトバンクホークス(予想順位:2位)
強豪チームだけあって実績WARで選手を並べるとリーグ1位になってしまうのだけど、松田内川あたりに衰えが見られたのでガツっとマイナス補正かけて2位くらいかなと思ったらそんなもんでした。とはいえ、内川はダメだったけど、松田は終盤かなり戻してきて驚き。守備もキレがなくなってきたように見えるので、体が重くなってきてるようには思えるのだけど、パワーは健在やね。投手陣はサファテが抜けたとはいえ、リリーフだけ見ても嘉弥真・加治屋・森に加えてたまに石川柊太と、西武から見たら誰か1人でも取れたら抑えに使いたいレベルの投手がズラリいて、リリーフも崩壊せず。結果的には、CSでもこの層の厚さが西武と明暗を分けた。「替えがきく」というのは組織作りにおいて何よりの強みだよな。
 
3位 北海道日本ハムファイターズ(予想順位:5位)
今シーズン一番の驚きは日ハムの3位。大谷が抜けて先発投手のローテで苦労するかなと思ったら、結果的にその投手陣がリーグ2位の防御率のストロングポイントになって3位に。とはいえ、先発陣は上沢がかろうじて抜けた成績を残したくらいで、リリーフが宮西公文の左腕勢を中心に良かったため終盤の強さに繋がった感じ。あとリリーフの中では、西村が球の速さがあって三振が取れるピッチャーなので来季楽しみがあるのでは。逆にトンキンはアメリカ時代の成績から考えると、思ったより三振取れない投手だったので期待からするとちょい微妙でしたね。野手陣では日ハム行って急に四球選べるようになって感動した大田泰示さんが地味にフリースインガーに原点回帰しつつあるのが心配。K/BB悪くて、確実性には欠けるところあるけど、大田さんのいいところはたくさんある。走れるレアードになれると思うので頑張って!
 
4位 オリックスバファローズ(予想順位:3位)
吉田正尚はK/BBが低いのにロングヒッターという確実性と長打力を兼ね備えた選手で、問題は健康面だけというキャプテン翼の三杉くんみたいな選手。1シーズン無事に出場することができたらリーグの勢力図を塗り替えるほどのポテンシャルがあるはずで、現にOPS.956にWAR5.2という極めて高い数字を叩き出しているのだけど、今シーズンは吉田以外の選手が悪すぎた。OPS0.8以上の選手が吉田しかいなくて、2位のロメロで.765と大きく離れる「吉田個人軍」状態。チームが強くて個人軍ならばまだわかるのだけど、Bクラスな上に特定の個人に依存しているというのは辛い。信長の野望で、朝倉宗滴だけがやたら強い朝倉家みたいな感じ。せっかくの吉田が1シーズン健康に過ごせた奇跡のようなシーズンを無駄撃ちしてしまったのは重たい。あと山本由伸がいよいよ出てきたけど、どうしても投手寿命が短くなりがちな中継ぎは早めに卒業させるべきでしょう。
 
5位 千葉ロッテマリーンズ(予想順位:6位)
ボルシンガーが大当たりして、通算打率2割前半だったアジャ井上が突然覚醒して打率.292にHR24本打ってはじめて6位と1ゲーム差の5位だ!というくらいチーム事情は苦しい。悪い意味での想定外が続いた楽天と違い、良い意味での想定外が続いてほぼ同順位というのは伸びしろ的に苦しい。ボルシンガーもムービングボール使いなので奪三振率低めになるとはいえ、奪三振率6.42、Whip1.22は最多勝クラスの投手とは思えない指標で、心もとない。こういうチーム状態であれば、とにかく来季以降の種を作っていくことが重要で、その点平沢を使いまくってるのは間違いではないと思う。平沢も打率だけ見ると.213で頼りないけど、ボールを良く見れるので出塁率は.328と高い。若手選手はフリースインガーが多いけど、20歳でこれだけボール見れるのは立派では。タイプ的には将来鳥谷のようになれるかもしれない。
  
6位 東北楽天ゴールデンイーグルス (予想順位:1位)
1位で予想してたチームが最下位とか一体野球のどこを見てはるんですかという感じ。死にたい。計算外だったのは則本・藤平・茂木・ペゲーロとか色々いるけど、高卒2年目の藤平に過度な期待をかけたのはそもそも無理があった。藤平は、5月くらいだったかな、西武打線にボコられてから歯車が狂ったよね。投げてるボール自体は良いので、そのうち伸びてくるとは思う。松井裕樹も春先絶不調でびっくりするほど打たれるし、則本も1年通してパッとしなかった。とはいえ、指標的には2人ともそう大崩れしているわけではないので、悪いツモを揃って引いてしまったアンラッキーな年だったのかもしれない。打線は元々リーグ下位の構成だったけど、得点源の茂木ペゲーロが揃って不調でウィーラーまで故障してはどうしようもなかった。ペゲーロもそもそも三振率3割の打者なので、コンタクト能力に欠けるのは明白で、いつ成績落としても不思議はない感じだったよね。
 
 
1位 広島東洋カープ(予想順位:1位)
単純に実績WARで並べるとリーグで飛び抜けてるし、故障もなく実績通り選手たちが力を発揮できれば、他球団でとんでもない新星がゴロゴロ出てくる異常事態にでもならない限りまぁ1位というそれくらいセリーグの中では戦力が違った。それでも一昨年も今年も日本シリーズで勝てないのだから、セとパの壁の厚さを感じさせるベンチマークになってしまったのは悲しい。表見上の数字だと丸と鈴木誠也が飛び抜けてて、確かにこの2人がチームを背負っている打者なのは事実なのだけど、他チームとのアドバンテージという面で言えば地味に捕手の會澤の存在が大きい。ヤクルトの中村や巨人の小林と比べて相対的に打てる捕手すぎる。捕手と遊撃手に優位性を持つチームは強い。會澤もいるし、坂倉もいるし、その下には中村もいる構成見ると当分安泰っぽいけど、さすがに1枚余るんで中村に目処が立てば坂倉コンバートなのかなぁ。でも坂倉本当に凄いよ。
  
2位 東京ヤクルトスワローズ(予想順位:4位)
去年は故障者が多かったり、原樹理とブキャナンがそれなりにまとまったピッチングしても何故か負けたりと、あまりにも噛みあわせが悪すぎた点が多すぎたし、青木の復帰など上積み要素が多くて、順位を上げる余地はあった。それにしても上に行くときのヤクルトは野手陣の好調にあわせてリリーフも結果残すことが多いけど、リリーフの場合はどうしても勤続疲労が付いて回るのでそれを複数年維持するのは難しい。ましてや同じくリリーフの強力な阪神と違い、ヤクルトは枚数が少ない。今季は近藤石山がともに70試合以上投げて成績も安定していたことが順位を上げた要因だと思うけど、来季両名に70試合投げて同じ結果を期待するのは少し酷かもしれない。とすれば、補強やら何やらでケアしてはじめて今季とイーブンの戦力と言えるだろうし、今季の2位は来季に1位が狙える2位というよりも、これが最大限の順位だというようにも見える。
  
3位 読売ジャイアンツ(予想順位:2位)
岡本が覚醒して21歳で3割30本打ってもなお3位だったのは、リリーフが弱くて、大差勝ちと接戦負けを繰り返したことが要因。防御率がリーグ1位とはいえ、菅野山口俊メルセデスの3人で年間1200イニングのうち40%弱をカバーした結果で、特定のスタッフの無理稼働で成し遂げた実績みたいなもの。最優秀防御率で200イニング投げる菅野が故障した瞬間にリーグ最下位の防御率に落ちても不思議はない。リリーフ陣の整備で、負担の分散を図ることは急務だろう。野手陣では前評判どおり吉川尚輝の守備が群を抜いていた。2軍で守備が評判になるほどというのはやはり相当のレベルやったんやね。UZR/1200で見ても菊池山田を上回るし、故障なくフル出場できれば相当な貢献度になりそう。意外にパンチ力もあるし、あとはフリースインガーから脱却できれば、巨人はようやく素晴らしい二塁手を手にして、仁志の呪いから解放されるのでは。
  
4位 横浜DeNAベイスターズ(予想順位:3位)
投手陣ではルーキーの東が防御率リーグ2位でフルシーズン働いてくれて、打線を見ると春先期待外れかと思わせたソトがホームラン王を取るなど、予想外の戦力が活躍したことで昨シーズンの3位から上積みがある……と思いきや順位落とすのがすごいよね。計算外だったのは今永。本来2桁計算したい投手が、防御率6.80で84イニング食ってしまったのは本当に痛い。ボールが悪くなったのかと思えば、奪三振率が8.50あったりとよくわからない。とにかく運が悪かったということであれば、来季以降の復活も十分ありえるけど。打線はソトロペス筒香宮崎とリーグトップクラスの打者が並ぶ一方で、それ以外の打者との差が激しい。「ベイスの弱点は二遊間で、これを改善しない限り3位より上の順位に行くことはない」とずっと言い続けているけど、言い換えれば弱点は明確なので上手い補強ができればヒョイと上に行く余地のあるチームではあるはず。
  
5位 中日ドラゴンズ (予想順位:6位)
ビシエドは高いコンタクト能力と長打力を兼ね備えた素晴らしい打者なので2割半ば程度の打率だったのが不思議なくらいだったけど、実力的には3割打つほうがむしろ自然。だからといって.348で首位打者取るのは出来すぎなくらいあったけど、そのビシエドが出来すぎたおかげで何とか5位に滑り込むことができた。相変わらず若手には広島の鈴木誠也、ヤクルトの山田哲人、巨人の岡本和真のようにリーグを代表できるような選手はおらず、相対的に苦しい。目立ったプロスペクトもいない現状では、根尾が将来中核を担うようになるまでは重たい時代が続きそう。松坂はここに来て6勝したのは素直にすごいけど、制球が定まっておらずWhipは1.48とボロボロで、来季以降は期待しないほうがいい。摂津や館山を見ても、年取ってくると案外球速よりもコントロールに衰えが来るよね。
  
6位 阪神タイガース(予想順位:5位)
打線が糸井福留以外小兵だらけで、ロサリオもさっぱりで得点力がないのはある程度予想がついてたけど、リーグ屈指のリリーフ陣があれば最下位は避けられると思いきや、そのリリーフ陣も崩壊……というレベルではないけど、リーグ標準程度の出来に落ち着いて、ストロングポイントとはなりえなかった。マテオの不調も大きかったけど、今季は石崎じゃないかなぁ。石崎が故障せずに回っていれば総失点も減らせただろうし、桑原ドリス藤川の負担も減らせたはず。本当に痺れる真っ直ぐ投げるんよね、石崎。あとドラ1の馬場はもう少し見てみたかった。2軍でもイニング数以上の三振が取れてるし、来季はローテで回れる可能性十分ある。しかし、返す返すも阪神の課題は長打力のある打者で、その点ではドラフトで藤原を狙いに行ったのは悪くなかったけど、結局クジ外して近本じゃタイプ的に何の解決にもならんような気がするのよね。
 
 
2018年のシーズンを総括すると、パリーグは1番から8番までオールスター級の打者を揃えて歴史に残る攻撃力を誇った西武が(CSで破れたとはいえ)常勝ホークスを抑えたのと、セリーグは戦前の一番人気カープの野手陣が実力どおり高い能力を発揮してブッちぎったシーズンでした。それぞれ優勝した西武は菊池浅村、カープは丸の流出が見込まれ、来季は久々に混迷極める面白いシーズンになりそうな感じがありますね。
 
あとおもしろ画像集めでもかなり収穫のあるシーズンになりそう。
 

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就任数日で、宮國に「なにやってんのコイツ…」みたいな顔されてる画像生産してて本当すごいなと思いました。