当たり判定ゼロ

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ゲームの感想2023

今年もゲームの話をする時間だ!遊んだゲームをザックリ語っていくぞ。
 

オクトパストラベラー2(PS5)

オクトパストラベラーは、音楽の話をしたくなる。音源の制限による工夫の結果だったのだろうと思うのだけど、やはりゲーム音楽と言えばわかりやすい主旋律というのがあって。なので、今の時代にあっても「ゲーム」を感じさせるゲーム音楽の栄養分を摂取できるありがたみが強い。コンサートやってくれるのも良くて、1は八王子でライブがあったので聴きに行った。2024年はオーケストラコンサートやるらしく非常に楽しみ。
 

バイオハザード RE:4(PS5)

ゲームは、大きく分解すると面白さの仕組みとガワに分けられる。ガワはハードの進化とともに陳腐化するけど、仕組みは陳腐化しないので、優れた仕組みを持つゲームは20年ごとにガワを更新して作り直していってもいいのかもしれないね。面白さの本質は変わらない。ただ見せ方が変わるだけなのだ。20年経てば内容も適度に忘れていて遊び直しも新鮮。人間に忘れるという機能をつけてくれた神に感謝。
 

アーマードコア6 FIRES OF RUBICON(PS5)

親切なゲームは悪いゲームなのだろうか。ゲームは、フラストレーションを与えられてその抑圧から解放されることに快感を覚える作りなのだと思うけど、そのフラストレーションの与えられ方は不親切という手段である必要はないよね、と思わされた。つまり、快適に操作できて強い相手に勝てずフラストレーションが与えられる。この構造の方がはるかに良いよね。だから良かった。親切になって、とても。
 

溶鉄のマルフーシャ(PS5)

かわいい女の子が全体主義っぽい国家で絶望的な戦いを続けるゲームというシチュエーションが良いよね。配給でステータスアップとか、コストを税金と称するとか、この手の概念を入れた時点で一つのゲームとしての塊に均整が取れた。それがなければ単に右から敵が押し寄せる敵をひたすら打ち続ける、わりと単調なゲームではある。何というか、料理そのものというよりも味付けが上手い。
 

ゴーストトリック(Switch)

名作という評判は聞きながら遊ぶタイミングを逃してしまい未練として残っていた、いわゆる人生の積み残しゲームの一つ……のはずだった。リメイクしてくれてありがとう!確かに唯一無二というゲームシステムで、ストーリーもまたシステムをうまく活用したものとなっていて、映画でもなく、漫画でもなく、ゲームでしかできないストーリーテリング。確かにこれは続編も出ないわ。完成されすぎている。
 

スーパーマリオブラザーズワンダー(Switch)

面白さの仕組みとガワの話で言えば、まさにマリオこそがそうなんじゃないかなという気がした。ガワを変えつつ、元々持っていた仕組みの面白さは壊さないように丁寧に再生産。相変わらずシンプルなルールで、今でも物心ついた子どものゲーム入門ってマリオなんだろうか。スーファミはSwitchになったけれど、子供の頃アホみたいに繰り返し遊んだスーパーマリオワールドとそれほど変わりはなく、相変わらずマリオはマリオとしてそこにあった。
 

8番出口(Steam)

面白さの仕組みを発見してシンプルに提示したゲーム。厳密にいうとこの形式は8番出口が最初じゃないらしいし、考えてみれば「間違い探し」という古来からあるゲームの再発見ではあるが、地下鉄の構内の構造で提示されると日本人には刺さる。ところで、正しいロットと不良品を目視で見分ける作業してると、工場の検品だよなこれと思った。工場の製造で未だに人力を必要とするのは検品工程が多かったりするのだけれど、検品のベテランはあっさりクリアできたりするのだろうか。
 

ウマ娘プリティーダービーAndroid

今年実装されたのといえばリーグオブヒーローズだけど、ちょっと方向性にう~んというところがあるんすよね。数十戦も繰り返すようなレース、誰が見るねんて。レースシーン省略して、ひたすらバトルを回す怪盗ロワイヤルを実装されても、それはもはや競馬ゲームじゃないんだよなぁ。ウマ娘って地味にレース音楽が良かったりするのだけど、もはやゲーム内で再生するよりSpotifyで聴く方が多くなってる始末。どうかレースで興奮させてほしい。
 

アークナイツ(Android

『孤星』ってシナリオが大変良かった。何もかも、文字通り自分すらも何もかも犠牲にして夢を追いかける人って好きよ。そうでもしないと辿り着けないところってあると思うから。何かを得るために必要な交換条件は何かを失うことだよ。それにしても以前にもましてアークナイツは話が長い。登場人物全員中国の老人。ひたすら長い話を聞いてたら突然タワーディフェンスが始まるの逆に意味わかんなくなるんですけど。
 

パラノマサイト FILE23 本所七不思議(Android

時々、そのゲームの世界から抜け出したくないと思わされるゲームがあって、パラノマサイトはまさにそれ。あの世界でもっと多くの謎があれば良いなと思うし、墨田区の深夜徘徊もっと続けたいと思うし、だからこそエンディングに余韻があるのだろうけれど、逆に言えば腹八分目で終わったからこそ、ご飯が全部美味しく感じられたということなのかもしれない。全編通してプレイヤーに「考えさせてくれる」ゲームだった。
 

ローグウィズデッド(Android

最初はボスが倒せず何度もリスタートさせられるけど、必ず周回分の対価は得られた状態でリスタートできるから前回よりは必ず先に進める。ただひたすらそれを繰り返す。言ってみれば、成功が約束されたトライアンドエラー。クッキークリッカー系のゲームであり、投入した時間に比して効果が得られる中毒と、表裏一体でどこか感じる虚無。やめなきゃ。でも始めちゃう。ログインするとどんどん前に進めるから。前々回よりも、前回よりも。
 
 

今年の一本をあげるなら「パラノマサイト」。
序盤はゲームシステムに考えさせられ、後半はストーリーの謎に考えさせられ、それを昭和後期の墨田区という雰囲気で全体を包み、コンパクトに統一感のある一つの芸術作品のようなゲームだった。
 
ところでクリアした後、検索してたら墨田区のHPで本所七不思議について解説されたんだけど、他にも見ていくと、足立区のHPにも「千住七不思議」というのがあるらしく、「おいてけ堀」とかそのままやんと笑っちゃった。場所も近いし、怪談も似通ったんだろうね。しかし、ゲームを通じてこういうのを知れるのは本当に良い…。
 
2016~2022のゲームの感想を見ると、過去の今年の1本はこんな感じだった。みんなも記録付けておくと良いぞ。
 
 ゲームの感想 2022:エルデンリング
 ゲームの感想 2021:ウマ娘 プリティーダービー
 ゲームの感想 2020:グノーシア
 ゲームの感想 2019:ハルスベリヤ叙事詩2
 ゲームの感想 2018:テトリスエフェクト
 ゲームの感想 2017:BLUE REVOLVER
 ゲームの感想 2016:Crypt of the NecroDancer 
 
2023年は、過去10年で最高の労働と呼ばれた2022年を上回る労働時間だったのですが、ピークは過ぎたので来年以降は時間が空いてくるはず。勉強とかゲームに時間充てていきたいね。
 
ところで、自分はTwitter始めて13年くらい?経つ気がするけど、基本的にフォローしてる構成は初期から殆ど変わってないんですよね。
メンバー固定の学級が13年間そのままスライドしてきたようなもので、その間、結婚する人がいたり、子供作る人がいたり、体を壊す人もいたり、社会的に成功する人もいたり、それぞれでした。
それでも、どのような選択を取ったとしても、すべてを得ることは不可能なんですよね。結婚しなかった人の人生は、結婚した人は体験することはできないし、社会的成功者は時間がないから、毎日贅沢に時間を使った暇人をうらやましく思うかもしれない。逆に言えば、社会的な成功は得るためには、自由な時間を失うという選択を自らする必要があるのでしょう。他のものでもまた然り。
たぶんフラットなんですよ、人生って。何かを持っている人を羨ましがる必要は全くない。その人はそれにリソースを食われているのだから、あなたはその分別の何かができるはず。何かを得られないことは、他の何かを得るための手段なのだ。
 
それではまた来年。よいお年を。