当たり判定ゼロ

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ゲームの感想2022

今年もゲームの話をする時間だ!遊んだゲームをザックリ語っていくぞ。
 

ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ(PS5)

ペルソナ無双という言葉のイメージからは想像もつかないほどよくできていた。ペルソナのスキルが普通にコンボに組み込めてスタイリッシュ。RPGもコマンド選択式ではなく、アクションを組み込んだスタイルが一般的になりつつあるし、ペルソナ6はこっち路線で来るんじゃないかと思わせられるほど、うまくペルソナがアクションに落とし込まれていた。思春期の男女が深夜徘徊して不純異性交遊するペルソナ感は相変わらず。
 

ドラゴンズクラウン・プロ(PS5)

ゲームを遊ぶときは自分の状態というものが楽しさに大きく関わってくると思う。疲れてるときは脳を使わないゲームが最高だし、暇なときはじっくり考えるゲームが合ったりする。楽しさは絶対的ではなく、自分の状態との相対性理論。ドラクラはわりと同じステージを繰り返して、同じ敵やボスを殴り続けることになるので、脳の回転を止めて遊ぶ感じになる。車の運転してて気がついたら場所メッチャ進んでる感覚に近い。
 

タイニー・ティナとドラゴンの城塞(PS5)

ボーダーダウンのスピンオフらしいのだけど、ボーダーダウン未経験でも楽しめた。まぁ要するに武器性能にランダム効果が付いたFPSであって、FPSディアブロ遊んでいるようなもの。楽しくないはずがない。クソ強武器がドロップしたときのアドレナリンたまんないよね。次第に錯誤が発生して、敵を倒すのが楽しいのか、アイテムを拾うのが楽しいのかわからなくなってくる。強武器のドロップは麻雀のツモや、スロットの大当たりと同じで、ギャンブル的な楽しさに人間は弱い。
 

エルデンリング(PS5)

思うんですよ。良いゲームには精神的抑圧があって、ストレスからの解放が快楽の役割を果たすのだと。ソウルシリーズにはそれがあり、その機能を十分に維持しながら、広大なマップの探索の楽しみまで加わるのだから、精神的抑圧という縦軸に、地平の探求という横軸が加わって、面白さの面積が大きくなったような感じ。王都ローディルの地下とか「まだ探索エリアあるのかよ…」って驚きすらあり、攻撃力のイカレた敵に何度も何度も殺されて抑圧を味わうのはたまらなかった。
 

ダングリード(PS5)

ローグライク横アクション。潜るほどアイテムが手に入って、死ぬとロストするシステムのやつ。アイテムの数が半端なく、毎回斬新な気持ちで遊べるのが良いけど、いわゆる「壊れ」の組み合わせ見つけるのが楽しい。遠距離攻撃でホーミング性能持つララの杖と、画面上自由に飛び回れる羽(ともにレアアイテム)を同時に拾ったら半笑いになるほどゲームの難易度が壊れた。とはいえ、アイテムの持ち込みは1つまでなので、新鮮味が維持できるバランスが絶妙。
 

トライアングルストラテジー(Switch)

「選択」というものは、当たり前だけど片方を得れば片方を得られないもの。シナリオを進めるにあたって、どちらも正しい(あるいはどちらも正しくない)と思わせる二者択一を迫ってくるのは良かった。選んだ方ではなく、選ばなかった方の選択肢の先が気になるのは、選択肢の出し方が上手いことに他ならないと思う。ちなみに複数種類のエンディングがあるらしいのに、初回プレイですべて真エンドの選択肢を偶然選んでしまっていたらしく、初回から真エンドを見てしまった。
 

eBASEBALLパワフルプロ野球2022(PS5)

パワプロのかなり楽しい部分に、新作の初回プレイ時に選手の能力値を見て回る瞬間というのがあり、小さいころから自分の価値観とコナミの評価を照らし合わせて喜ぶというよくわからない行為に喜びを見出していて、それは今も変わらなかったりする。一方で、2016でアホみたいに遊んでたパワフェスは、毎回キャラを集めるのがしんどいなと思ったり、青春捧げてキャラ作ったサクセスは昔ほど繰り返し回すこともできなくなってきた。これが人生の日が暮れてきたということか。
 

ナイツ・イン・ザ・ナイトメア(Switch)

DSが古典となった時代にインザナをまた遊ぶことができるとは。DSのタッチペンに特化した操作があまりに斬新すぎるのと、トランソウル等のシステムが意味不明すぎてDS版は終盤で詰んでしまったのだよな。再プレイで改めてクリアできて良かったものの、結局エフェクティヴとか、最後まで理解できなかった。システムの複雑性は唯一無二のレベル。当時のスティング、ユグドラ・ユニオンとかインザナとか、自分たちの作りたいゲームはこれだ!って作品連発してて大好きでした。
 

Salt and Sacrifice(PS5)

前作の『Salt and Sanctuary』はいわば2Dソウルライクで、サクリファイスは言ってみれば2Dモンハン。頼んだ商品と違う商品が出てきた感じ。悩ましいのが、とにかくボスが別マップに逃げる頻度が高い点。ダークな雰囲気の中、ひたすら鬼ごっこさせられるのはわりと爽快感がない。考えてみれば、鬼ごっこって逃げる側の方が面白いよな。ホラーゲームなんて逃げる楽しさの典型みたいなものなんだろうね。それを考えると、ずっと鬼の役割させられるのは罰ゲームに近いのでは。
 

Cult of the Lamb(PS5)

邪神の祭司となって、カルト宗教の勢力を広めていくゲーム。カルトという設定を活かし、生贄を捧げたら教徒の満足度が高まる教義を広めたうえで、老人を生贄に捧げて殺す儀式でコンボ決めて教団育てていくのビジュアル的に笑った。信者や資源を獲得するためのバトルパートは、ランダムで拾った武器で戦っていくローグライト方式で、奥深さはないけれど気軽に遊べる程度感。カルト宗教をコミカルに描いた雰囲気があるので、バトルは案外これくらいの軽さがベストマッチ。
 

リトル ノア 楽園の後継者(PS5)

システムだけ見ればカロリー低く遊べる横アクション。印象的なのは、自分は令和の日本にいるのだと感じさせるガワ。SFCのフィールドマップのRPGを見ると平成のスクウェアを思い出してしまうのと同様に、どこかしらポップで淡いインターフェイスに令和のサイゲームスを見てしまう。インターフェイスほど時代を表象するものはないんじゃなかろうか。1,500円で遊べて、ボリュームの小さいゲームなのに、見た目が良すぎてもったいない感すらあった。
 

地球防衛軍6(PS5)

演出に「文脈」を使ってきたのはEDFっぽくなくて驚いたけど、シンプルなディストラクションこそがEDFの本質であり、ぶっちゃけストーリーを理解しようが理解しまいがあまり大した問題ではない。その点、6も良くも悪くも従来どおりで、期待通り心に優しい栄養分が取得できた。地球防衛軍は精神的にヘルシー。ゲームにも美味い料理、まずい料理があるのだけど、カテゴリーで言えば地球防衛軍は実のところ野菜に分類され、胃もたれせずに楽しく遊ぶことができる。
 

バレットフィリア達の闇市場(Steam)

去年に引き続き東方の新作が遊べると思わなかった。毎年出てくれると良い。システム的には東方虹龍洞の延長線だったので目新しいところはなかったものの、わりと難しくてヒーコラ言いながらクリアした。人間にはSTG筋という筋肉があることが知られていますが、運動量が落ちすぎて衰えている。STG筋は定期的に鍛えておかないと、東方星蓮船のLunaticを2億点取らないとファイルが暗号化されるランサムウェアに感染したら一巻の終わりなんだぜ。
 

Inscryption(PS5)

遊んでて「えっ、何これ…」となるゲーム。安心という感覚が、自分の脳に保存されている過去の経験を参照することによって生まれるならば、驚きという感覚はその逆。自分が知っている情報と照らし合わせても合致するものがない状態は、SFを読んでいる時のように心がフワフワとし、あぁこういうのを体験するためにゲームをやっていたんだったなと再認識させてくれる。知らないことを知るために人生があり、体験したことがないことを体験するためにゲームがある。
 

龍が如く7 光と闇の行方(PS5)

俗に汚いペルソナと言われてるやつ。ホームレスや定年間際のおっさんと昼間から横浜の街をウロウロ徘徊するのは、不純異性交遊でなくともそれはそれで楽しい。溝の口や北千住の居酒屋で飲んでるのと同系列の楽しさがある。でも、お前どっち体験したいの?と言われればほとんどの人が不純異性交遊を選ぶよね。少なくとも私は選びます。RPGの部分は、オーソドックス以上の楽しさはない気がするものの、人間ドラマは良い。任侠のカッコよさに痺れていけ。
 

スターオーシャン 6 THE DIVINE FORCE(PS5)

シリーズ自体に愛着持ってしまってるゲームってありません?自分にとってスターオーシャンがその一つで、たぶんスターオーシャン2をひたすら周回していた思い出を自己肯定するためにそれがあるのだと思う。子供の頃は、同じゲームを何度遊んでも驚きを得られ、いつまでも飽きることがなかった。今の子供もスターオーシャン6を遊んで、昔の自分がスターオーシャン2を遊んだ時と同じ感動を味わい、何週も遊んだりするものなのかな。
 

Nobody Saves the World(PS5)

これは良いゲームですよ。見下ろし型2DアクションRPGで、主人公はネズミとかナメクジとかにジョブチェンジしつつ、大量に湧いてくる敵を倒しつつダンジョンをクリアするやつ。ジョブの切り替えがスピーディーにできて、色んなスキルを使いながら敵を撃滅できる爽快感は高いし、かといって各ジョブの操作もシンプルなので、ジョブが多すぎてわけわからんということにもならない。
 

It Takes Two(PS5)

2人プレイ専用ゲームで、プレイヤーAがスイッチを起動したらプレイヤーB側の通路が通れるようになって…のような協力をしながら進めていくゲーム。タイミングを合わせるために声を出したりして画面外のコミュニケーションが必要な場面も多いので、マリオパーティーをワイワイ楽しめるカップルに最適なんじゃないかなと思う。当然ながら1人では遊べないゲームなので自分は嫁と遊んでいたのだけど、嫁が「もっと暴力的なゲームが良い」とずっと言い続けながらプレイしていた。
 

ファイト&レイジ(PS5)

ベルトスクロールアクションであり、いわゆるファイナルファイト。筋肉質な牛男を操って筋肉質な男たちを殴ったり投げ倒したりする暴力的なゲーム。IQゼロでも遊べるやつ…と思いきや、意外とコンボの要素があったりして、工夫が必要だったりする。とはいえ、全体を通じて深いことを考えず、殴っていけば色々と解決するゲーム性には変わりないので、必要なIQは30程度で済む。要求IQが高い方が良いゲームもあれば、要求IQが低い方が良いゲームもある。
 

Godlike Burger(PS5)

来店した客を殺した上で肉をミンチにして他の客に振舞って収益を稼ぐ宇宙ハンバーガー屋さんのゲーム。ハンバーガーって必ず肉を入れないといけないので、パテが足りなくなるのよね。なので、適宜客を殺して肉を仕入れつつ、殺すか飯を食わして収益を稼ぐかのバランスをとる必要がある(あるいは飯を食わせたうえで殺すのもアリ)。色んな異星人の客が来るのだけど、異星人ごとに肉の好みがあって、それを作り分けるのがクソ面倒くさすぎて早めにやめた。コンセプトは良かった。
 

Fit Boxing 北斗の拳 ~お前はもう痩せている(Switch)

操作は何一つフィットボクシングと変わることはなくて、違うのは映像と音だけなんだけど、考えてみたらゲームって全部そんなもんなんだよね。結局のところ、どんなゲームであれ人間が行っているのはAボタンを押す、Bボタンを押す、と似たような動作にしかならない。映像や音によって人間は騙されて別のゲームを遊んでいるつもりになっているだけであって、本質的にゲームってのは同じ行動に違う意味を与えるための虚構なんだよな、とモヒカンにフック打ちながら思った。
 

ウマ娘 プリティーダービーAndroid

年末になって一番怖かったのは、ウマ娘がリリースしてもう2年になろうとしている事実ですよ。あれ、この前リリースしてなかったっけ…。人間の健康年齢が60年だとすると、既に人生の1/30をウマ娘と一緒に過ごしていることに。いや、これ言い出すとアイマスとかえらいことになってしまいそう。ところで、今年のシナリオだとクライマックスがヤバかった。ウマ娘は青汁飲ませられて毎週レースを走らされ、トレーナーは1周1時間を超えるプレイ時間で死んでた。
 

アークナイツ(Android

ファントムが常設になったことで、忘れたころにちょいちょいやってる。タワーディフェンスローグライクめちゃめちゃ相性良いですわ。新しいオペレーター入ったらまた新しい戦術試したりして、無限の広がりがあって飽きが来ない。しかしアークナイツのキャラはどいつもこいつもツラが良いよな。ルッキズムの権化みたいな皆さんで、永遠に眺めてられる。ただし全員話が長い。ケルシーだけじゃなくみんな長い。美少女なのに中に老人がインストールされている。
 
 

今年の一本をあげろと言われれば「エルデンリング」。
 
ゲームとしての話と少し関係ない話をすると、この年になると、よくぞこの規模感でこの作品を高いクオリティでまとめ上げたのだと感心する方に頭がいってしまう。
オープンワールド化したことによって、本来のソウルシリーズの面白さが飛散してしまう可能性もあったろうに。それに関係する人の数も半端なく増え、コミュニケーションコストも高いはず。これほどの大規模プロジェクトを破綻させずに、一定の方向性を保って着地に導く組織マネージメント憧れる~。
 
2016~2021のゲームの感想を見ると、過去の今年の1本はこんな感じらしい。記録つけておくって大事ね。みんなも残そう、人生の過去ログ。
 
 ゲームの感想2021:ウマ娘 プリティーダービー
 ゲームの感想2020:グノーシア
 ゲームの感想2019:ハルスベリヤ叙事詩2
 ゲームの感想2018:テトリスエフェクト
 ゲームの感想2017:BLUE REVOLVER
 ゲームの感想2016:Crypt of the NecroDancer 
 
今年は、時間の使い方について思うことがあって。
 
よくネトゲとかで、遊んでた時間全部資格試験にぶっこんでたら今頃弁護士だぜ、みたいな話があるじゃないですか。あれ実際やってみたらどうなんだろうって。
なんで、労働の方は相変わらず36協定ガン無視で働きつつ、余暇の時間をガッツリ勉強に充ててしまったので、あんまりゲームやってなかった印象だったんだけど、振り返ると思ったより本数やっててビックリした。
 
それにしても勉強やべーよ。知らないことを知れるというのは面白いことで、今さらになってなるほどそうだったのか~と、自分のバカさ加減を思い知りながら少しずつ積み木を積んでいっているけど、人間一人が知っている範囲なんてたかが知れているので、残りのクッソ広い領域を学び続けるって無尽蔵に時間あっても終わらない。FF5に『すべてを知る者』って出てきたけど、アイツどんだけ勉強に時間かけてんだ。人生のエンドコンテンツは勉強だったわ。
 
それではまた来年。よいお年を。