当たり判定ゼロ

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野球賭博2020 反省会

拙者の名は、野球を見る目が全く無い侍と申す者。故あって生き恥を晒しており、ここに拙者の懺悔を置いておく所存。拙者の墓標には「この者、野球を見る目はあらずとも、野球を愛する心は誰にも負けまじ」とだけ記してくだされ…。
シーズン開始前の予想はこちら
 

パ・リーグ編】

1位 福岡ソフトバンクホークス(予想順位:3位)
5月くらいの雰囲気だと緊急事態宣言とかやってたし、国をまたぐ移動なんて実質無理に近いのではないかと思ってた。モイネロ除くキューバ勢なしでシーズン戦う状況もあり得たけど意外とあっさり来日できちゃって、スタンドでは機械が踊ってるし、コロナの影響を最も被るチームからコロナで最も面白いムーブをするチームに。昔『2020年スーパーベースボール』というロボットが野球をプレイする未来を描いたゲームがあったんだけど、現実にはロボットがスタンドで応援してグラウンドで人間がプレイする未来が訪れた。まさかこんなことになるとは。話を戻すと、柳田のフルシーズン出場で打力も昨シーズン比で増したこともあるけど、リーグ防御率4点程度の水準で、チーム防御率が2点台の投手陣は反則ですよ。
 
2位 千葉ロッテマリーンズ(予想順位:4位)
種市の故障は残念だったけど、二木の活躍がそれを補ってあまりある結果に。二木、自分のパワプロのペナントだといつもやたら成長してエース格になる投手なんだけど、ようやくパワプロに現実が追いついてきたか。あと日ハムの大田とかも化け物になりがちよね。途中加入の澤村も吹っ切れたみたいにいいピッチングをしていて、唐川・ハーマン・益田と構成するリリーフ陣が明確な強みとなり、チーム防御率ソフトバンクに次ぐリーグ2位の3.81。やはりリリーフのいいチームは接戦を取れるので得失点差以上の順位を取れがち。よく得失点差で名将扱いする考え方見るけど、あれは監督の要素というよりもリリーフの強いチームかどうかによるものかと思います。あと打撃型のチームは死体蹴りで得失点差稼ぎがちというのも。
 
3位 埼玉西武ライオンズ(予想順位:2位)
オープン戦のボール見てると今年こそ今井行けるんじゃないかと思ったけどボロボロでしたね。やっぱ球は速くてもノーコンはマズイですねぇ。ロッテと同じく得失点差はマイナスも最終的にこの位置につけられたのはやはりリリーフの防御率。先発はリーグ6位だけど、リリーフは3位であり、接戦取れるかどうかって本当にデカイっすね。特に平良のおかげで取れたゲームって相当あるんじゃなかろうか。一方であれだけ猛威を奮った山賊打線がリーグ4位と一気に壊滅的に。森・山川・外崎・おかわりと同時多発的に死なれたらどうしようもないっすね。ムラがありそうな山川はまだしも、コンタクト能力が高い森が死ぬとは思わなかったなぁ。とはいえ三振率は上がってないので、森は来シーズン巻き返してくるでしょう。
 
4位  東北楽天ゴールデンイーグルス(予想順位:1位)
拙者の名は野球見る目が無い侍。今季の補強でブッチギリの1位すらあるんじゃないかと思ってた者に候。いや、現に開幕直後の打線の勢いとかヤバかったし、こんなの岸とか戻ってローテ回りだしたら攻守ともに強力すぎるでしょキューバ勢不在で迫力不足のソフトバンク楽天は倒せないという雰囲気はあったはず。結果から言うと、打線は確かに凄くてリーグ1位だったけど、投手陣が崩壊してリーグ5位。強力打線で投壊したチームは、得失点差だけは大幅にプラスになるけど順位は振るわないというピタゴラス勝率だけはやたら高くなるやつ。ハーマンが楽天に残ってたらロッテと楽天の順位は確実に逆だったよね。こういうの見ると、リリーフの重要性は今の指標でどこまで正しく評価されているのかわからなくなるんだよなぁ。
 
5位 北海道日本ハムファイターズ(予想順位:5位)
開幕当初からバーヘイゲンいけるでしょ説を唱えてたんだけど、防御率3.22でローテ回りきってくれました!奪三振率も9.27と先発にしては高いし、K/BBは3.97、Whipは1.07とどの指標をみても合格点。こんな新外国人が加わってなんで5位だったんだろうね。投手陣も昨シーズン怪我してた上沢も今季はいたし、野手陣は西川・中田・大田・近藤らが概ね期待通りの活躍。ただ、毎年活躍してる人が期待通り活躍しているだけという感じで、いわゆるスター選手とそれ以外の差が大きいチームだと思う。ここに名前を上げた選手以外の選手になると急に打率1割台や良くて2割前半くらいが片っ端からズラッと並んで、クリーンナップ勢との落差が激しい。清宮が本来そこを埋めればいいんだけど、まだ若いからね。
 
6位 オリックスバファローズ(予想順位:6位)
日本屈指の名投手山本由伸と日本屈指の好打者吉田正尚を抱えてこの位置というのはえらいことですよ。というか今年は山本由伸と千賀のマッチアップをやたら見た気がしたけど、これをズラしてソフトバンク相手に2勝を狙うんじゃなくて1勝1敗を狙うようにしただけで全然勝敗の数字違ったんじゃないかと思う。18登板した山本由伸で8勝しかできてないのはさすがにおかしい、というかちょっともったいないよね。久々のワクワク大物メジャーリーガーのアダム・ジョーンズはやっぱりピーク過ぎてて厳しかった。まぁこれだけのビッグネームが市場に出て、NPBが獲得できるって機会もそうないのかもしれんけど、ピーク過ぎたメジャーリーガーは取るにしてもアスリート系じゃなくてパワー系のほうがまだマシな気がする。
 

セ・リーグ編】

1位 読売ジャイアンツ(予想順位:2位)
シーズン当初に「日本シリーズはどこが出ても10回やって8回はパが勝つ」と書いてたところ、まさか4戦4敗オールブラックス再びとは。巨人、原監督時代は勝率こそ良いんだけどわりとネタ球団路線だよね。本人の顔芸そのままのチームになってる気がする。これでもセ・リーグの中では得点1位、失点1位で攻守バランス取れたチームというのが不思議。開幕当初は菅野以外の先発誰で回すんだよってレベルだったんだけど、戸郷が急に伸びてきたし、(指標は悪いけど)サンチェスが一応ローテ回してなんとかなった。途中でウィーラーと高梨が楽天からプレゼントがあったのも大きかった。両名が調子落とした秋口以降は急失速してたけど、特に高梨がいないと中盤で中継ぎ崩壊してリーグ優勝自体キワドかったのかも。
 
2位 阪神タイガース(予想順位:5位)
『リリーフが良いチームは得失点差以上に順位を上げる説』のまた実証例。先発防御率は菅野のいる巨人に一歩劣るが、リリーフ防御率3.39はリーグ1位。去年はこれにPJがいたんだから終盤で小さなリードを持ってた時点で負けないチームだった。PJが偉大すぎたから、それを差し引けばグッと順位落とすかと思ったら、層が分厚かったなぁ。というかスアレス覚醒なんて読めないし、藤浪リリーフ起用というジョーカーがあるとも思わねぇ。攻撃面では相変わらず十分とは思えないけど、大山が突然覚醒したのが大きな糊代になった。ただ来季をみたときどうなんだろう。スアレスや大山など通年で初めて今季ほどの成績をあげた選手に、同じような成績を期待して良いのか、はたまた少しできすぎだったのかさっぱりわからない。
 
3位 中日ドラゴンズ(予想順位:3位)
今年は大野雄大ですよ。現代野球で20登板10完投6完封はおかしすぎる。奪三振率も8.96でK/BBが6.43と球威とコントロールが並立した高い水準で安定。一体どうしたんだ大野。2年前に防御率8.56で投げてた投手はどこに行ったんだ。そんなに朝倉コーチが嫌だったのか。ともあれ、長い人生、突然何もかも歯車がうまく回ってしまうときもある。大野にとって今年がそうだったんだ。沢村賞おめでとう大野投手!肩慣らしが終わったところで12月開催のプロ野球No.1決定戦バトルスタジアムの本番に向けて頑張ってください!……と思ったら、9月にイベント中止が発表されてた……ハッ、大野の6完封のうち5完封が9月以降……つまり、これがバラエティ番組に向けて力を温存する必要のなくなった本気の大野だったのか……。
 
4位 横浜DeNAベイスターズ(予想順位:1位)
全員健康で揃ったら間違いなく強いチームだと思いますよ。今年は故障者が多すぎた。大体あれだけOP戦で暴れたオースティンが開幕からいないし、ローテーションピッチャーだけ見ても東はシーズンを棒に振り、今永・平良・上茶谷が故障という悲惨な状況。おまけに昨シーズンから怪しかった山崎康晃がついにぶっ壊れと、フルスペックの戦力からは一番乖離したチームだったんじゃなかろうか。ただ逆に言えば展望は明るい。戦力の平均年齢も若く、加齢による衰えも考慮する必要はない。打者では佐野が凄かった。コンタクト能力が高く、スラッガーなのに追い込まれても三振しないという吉田正尚のようなコンタクト技術がある。筒香とはまた違ったタイプの強打者で、佐野を見出したのはラミレス監督の大いなる功績。
 
5位 広島東洋カープ (予想順位:4位)
昨シーズンに引き続きリリーフが崩壊。ついにはヤクルトの後塵を拝するリーグ最下位に。3連覇のときはリリーフが強みだったけど、投手の肩、特にリリーフの肩はやはり消耗品なのだと感じさせられる盛者必衰の理。今村・一岡・中崎みんなダメになってしまった。プロだから仕方のないことなのだけど、どこか悲しみを感じてしまう。一方で、本来今年のリリーフの軸である守護神を勤めるはずだったスコットがえらいことに。開幕当初から毎試合打たれてたけど、結局0セーブのまま防御率15.75,Whip3.13という異次元の成績でフィニッシュ。ミセリがGWに浅草見学して帰らなかった未来のような成績になったけど、なんとこれで来季残留が決定。一体何者なんだスコット。プロが見ると伸びる何かがあるのかスコット。
 
6位 東京ヤクルトスワローズ(予想順位:6位)
3年目にしてセリーグ最強打者にまで駆け上がった村上がいても、5位と12ゲーム差のダントツビリで野球はチームスポーツなんだという無情さを感じさせられる。セリーグでこれなんだったら、ヤクルトがパリーグに行ったら一体どれだけ負けてしまうのかというのも気になるし、交流戦は集客面だけではなくてお互いのレベルを感じさせるという意味でもやったほうが良いのかもしれない。今年の失敗オブ失敗はエスコバーの獲得かと思っていて、20代の頃守備職人だったメジャーリーガーをオッサンになって連れてきてもショートの守備も悲惨になってるし、元々打てる選手じゃないんだから打撃も期待できないしでえらいことになった。ショートは本来20代にやらせて30代になったらコンバートを考えるような職場だと思いますよ。
 
 
というわけで今年もプロ野球は終わり。内容については色々あるのかもしれないけど、まずはシーズン通して開催できたことが良かったんじゃなかろうか。途中でどこかのチームにクラスターが発生したり(実際出たけど)、球場で感染拡大したりで途中でシーズン中止になるというのも全然あるかなと思ってただけに、まずは無事終われたことが良かったよね。関係者の皆さん大変だったんじゃないかなぁ。
 
あと、地味に残念なのが本来2021年開催だったWBCが開催延期されたこと。覚えてました?WBC、来年開催だったんですよ。
プロ野球選手で日本代表作ってアメリカとかと戦うんだ、みたいな子供の頃の妄想が現実になったのでわりと楽しみにしてるんすよね。
どうか柳田が全盛期で千賀山本由伸が衰えないうちにWBC開催されてくれー!