ゲームの感想2021
今年もゲームの話をする時間だ!
遊んだゲームをザックリ語っていくぞ。カッコ内は遊んだプラットフォームで、リンク貼ってるやつは個別に記事書いたやつです。
One Step From Eden(PS4)
当然ながらゲームというものは人により合う合わないがあるものだけど、これほど合うゲームも珍しいというくらい刺さった。Slay the Spireのデッキ構築とロックマンエグゼを組み合わせてスピード感を足したようなゲームで、ツモ順を考えながら横シューをやっているような感覚でとにかく脳が忙しい。ところが、あまり疲れない。自分はSlay the Spireを「考えている気分にさせる考えさせないゲーム」と思っているけど、速度を上げながらもそのDNAを完全に引き継いでいるゲーム。
Minoria(PS4)
モモドラ作ったクリエイターさんの新作で、概ねモモドラと同じ方向性で作られている。一言で言えばメトロイドヴァニアであって、モモドラの方がフィールドが広大で探索感はあって、ミノリアの方がキャラクターとの距離が近くてアクションに迫力がある感じ。美少女シスターを操作して剣振り回してるだけで幸福感を得られるオタクにとって、ある種無条件の肯定感が認められる。
チルドレン・オブ・モルタ〜家族の絆の物語〜(PS4)
レベルを上げて物理で殴る! 見下ろし型アクションゲームで、例のとおりダンジョンに湧いてくる敵を倒してレベルを上げてスキルをゲットし、より難しいダンジョン、より強い敵を倒せるようになってガシガシ進んでいくゲーム。手ざわりはDiablo2に近くて、シンプルなシステムで爽快感がある。グラフィックはピクセルアートで描かれていて、ピクセルってのは情報量少なくて本当に疲れなくて良いね。脳にやさしい。余談として幕間ナレーションの声が異様に渋くてイカス。
Bloodstained: Curse of the Moon 2(PS4)
悪魔城ですよ、悪魔城。これも「型」の強靭度のあるゲームよね。いつ遊んでも何回遊んでも悪魔城の面白さは変わらない。20年前に遊んだ悪魔城も悪魔城だったし、今遊んでも悪魔城だった。しかし、何周もクリアしていよいよラストだってなったときに「敵の本体は月にいる!攻め込むぞ!まずは乗り物の材料を集めよう!」と素材集めやらされて、材料集めて乗り物作ったら、次は月に行くための縦シューが突然始まって別ゲーになったのはビビった。
デジボク地球防衛軍(PS4)
地球防衛軍はヘルシー。地球防衛軍は心の健康に良い。いや、冗談じゃなく本当に良い。精神が疲れている人は地球防衛軍をやるべきだ。アリ、クモ、UFO、建造物、すべて壊してしまうべきだ。密集した昆虫の群れに爆破半径の広いロケランを撃ち込むときにのみ人は救済されるのであり、面倒な仕事や生のしがらみ、ストレスと因果関係がない精神の安住地がそこにある。そう、ゲームというのはメリットでもデメリットでもなく、それらとの無関係性が最も素晴らしい点であるのだ。
リトルナイトメア2(PS4)
言ってみればギミックを起動しつつ左から右に進んでいくマリオの延長線上。そこからリトルナイトメアを固有の立ち位置にしているのはいわゆる「雰囲気ゲー」ということよね。では、雰囲気とは何ぞやというと「ただ画面を見ているだけで楽しい」というのは少し違って、だったらそれはゲームですらない。そうではなく、雰囲気とは「この世界を探索したい」という気持ちを呼び起こさせるもので、ゲームにおいては一種の「動機」の機能なんじゃないかと思った。
SaGa Frontier Remastered(PS4)
心の積み残しになってるゲームってないですかね。自分の場合はサガフロがそれで、子どもの頃遊びたいなと思っててもお小遣いがなくて見送ったゲームだった。それ以来アセルスがどうのこうのT260Gのラスボス戦のBGMが良いとか聞いても、あのとき遊んでおけばという後悔だけが先立っていた。リマスター出してもらえたのは本当にありがたかった。おかげで人生の積み残しを減らすことができた。
東方虹龍洞(PC)
東方は自分の青春的なところがあるので、東方の新作遊ぶと、それそのものよりも昔の思い出がフラッシュバックしてくるんだよな。ともあれ虹龍洞の話をすると、ステージごとにランダムでカードを買い物して進んでいくSlay the Spire的なシステムが搭載されたものの、STGとしては久々にオーソドックスなWin初期の原型に近い東方だった。難易度が低めで、STG力が落ちた今となってもLunaticクリアできたので当面ルナシューターだぞワハハ。
Outer Wilds(PS4)
情報を食べるゲームよね。本作を遊んだタイミングは、仕事で頭がパンクしており「これ以上俺に情報を食わせないでくれ…」以外の感情がなかったので、情報過多で胃もたれした。本を読むのが好きなタイプなので昔は想像もしてなかったけれど、文字から意味を読み取る工程は、思ったより脳に負荷が高いことが最近わかってきた。考えてトライ・アンド・エラーをすることで深みの出てくる作りだけに、脳のスポンジに情報を吸えるだけの余裕のあるときに遊ぶべきゲームだと思う。
ナツキクロニクル(PS4)
xbox360のギンガフォースの頃から続編出す出す言ってて、かれこれ10年くらい発売予定のままだったので本当にリリースされたこと自体に感動してしまった。ファミ通の発売予定欄にSFC「ああっ!女神さま」が永遠に掲載されてたけど、あの枠。ところでギンガフォースには「Gallant Gunshot」という名曲があって、ナツキクロニクルでもアレンジ曲が使われてたのに、こっちはそんなに印象に残らなかった。ゲーム音楽は単体じゃなくてそれが使われているシーンも大事よね。
デモンズソウル(PS5)
驚いたことにPS3デモンズの記憶がほとんど残っておらず、結構な部分を新鮮な感じで楽しめた。人間は忘れることのできる生き物であるというのは本当に便利。とはいえ死亡回数は激減しており、操作とか底溜まりの記憶のようなものはあるのだなと。そういう覚えてない記憶のようなものが人間を形作っており、いつか遊んだけど覚えてない無数のゲームも、決して無駄になっているわけではない。
Reternal(PS5)
1000回遊べる3Dシューター、に似た顔をした別の何か。入るたびに生成されるダンジョン、ランダムでドロップする武器、少しずつ明かされる謎、いかにもなローグライク要素が入っており、中毒性が高そうな要素モリモリなのに、個別の要素を合計して出来上がった中毒性はそんなでもないのが不思議。恒常強化措置が少なく、プレイヤーの実力強化が重要になるのは昔のアーケードシューター的なのに、それにしてもReternalは1プレイの時間が長くて重いのよね。
ラチェット&クランク パラレル・トラブル(PS5)
かつて表現としてのゲームは表現は映画に追いつけ追い越せでやっていたけど、PS5ラチェクラは映画の視聴どころかディズニーランドのアトラクションの体感的感覚に近い。誰に見せてあげたいって、最新のゲームがどんなものか知らない親に見せてあげたい。それに、昔ゲームをやっていて、大人になってゲームをやめた人たちに見せてあげたい。「今のゲームってこんな凄いんだよ」と誰にでもハードル低く分かりやすく伝えられる、現代を代表する作品の一つだと思う。
GOD OF WAR(PS4)
PS Plusのフリプに来てたので遊んだ。新作ゲームにすら追っついてないのでフリプを遊ぶことも減ってきたけど、たまには使わないともったいないよね。クレイトスさん操作するのも久々だったけど、宝箱一つ開けるのにも蓋を殴って壊す雑なバイオレンスおじさんいいよね。敵の化け物を両手で引っ張って文字どおりちぎったり、巨人の頭を石で叩き潰したりする豪快さがまさにGOWという感じ。
戦国無双5(PS4)
4までとキャラデザを一新したものの、プレイアブルキャラとアクション激減させるのは三國無双5といい、5の宿命みたいなもんなの? 得意武器で多少の差別化はしてるものの、武器の使い回しはキャラ間の同質性を招くのでどうしても淡白になる。あと相変わらず味方の軍勢は居てもいなくても良いというか、一人で戦場内移動して敵を倒してミッションこなすだけだとゲームがファイナルファイトになるんだよなぁ。
FORZA Horizon 5(PC)
Xbox Game Passが3ヶ月100円とかいう頭おかしい値段になってたのでプレイ。今度PC Game Passという名前に変わるらしいけど、自分も最初てっきり箱用のサービスかと思ってた。オンラインマルチプレイなので、他のプレイヤーの走行が目に入ったりするのだけど、みんな道路無視して荒野とか森をガンガン走ってるよね。自分は免許を持っているのでちゃんと道路のとおり走って景色を楽しんでおり、夏に北海道行ってドライブするみたいになってる。
Lobotomy Corporation(PC)
今年のトピックスとして残業代がアホほど入ってきたので、PC&プリメインアンプ&スピーカーを買い替えるというのをやった。おかげでようやくロボトミーコーポレーション遊べるようになったんよ。なんか知らんけどアホみたいに必要スペック高いんだよなこれ。端的に言うと作業を間違わぬように淡々とこなしていくユニット育成型シミュレーション。育成&育成。とにかく数字を大きくするという作業は、意味もないのに不思議と人間に快楽を浴びせてくる。
ENDER LILIES(PS5)
美しいゲーム。音楽・ビジュアル・シナリオ・演出の調和がとれており、何か一滴異物を垂らしただけですべてがダメになってしまうような儚さすらある。メトロイドヴァニアはホロウナイトである一定の完成形を見せた気がしたけど、ゲームは総合芸術であり、作り方・見せ方で無限に進化の道筋は広がっていることを改めて感じさせられる。ゲームに完成形はないのだとすると、人はこれからも過去の人たちの創造性と戦っていくのだろうなぁ。
Hades(PS5)
リプレイ性が高いゲームとはよく言われるようで、とにかくアンロックの塩梅がうますぎる。基本的には4ステージしかないはずなのに、クリアしたり死んだりするとちょうど良く何かが解放されており、新しい武器が手に入ったり、ザクレウスが強化されたりして次はクリアできるんじゃないかという気にさせられる。毎回新しさがあり、一つとして同じプレイはない。「次は何か違うかもしれない」と思わせられ続ける。人間の心を研究したゲームという感じがした。
くにおくんの三国志だよ 全員集合!(Switch)
「くにお君の時代劇だよ全員集合!」というファミコンのゲームがあって、タイトルのとおりその三国志版。信長の野望に対する三国志というか。個人的には、時代劇の方がちょっと狂ったバランスとダメージを与えるスピード感の気持ちよさが勝ってると思う。なぜか三国志はマッハきうきうが削除されてるんだよ。あと、ネットにも情報なくてメチャメチャ困ったので書いておくと、2週目以降の熱血ルートは名声200以上、ギャグルートは名声0でいけます。
ウマ娘 プリティーダービー(Android)
とにかく競馬ゲームとしてレースの演出が抜群に良いゲーム。東京2000mという特徴的なコースで第2コーナーを真後ろ上空から映すカメラワークを見て、一生付いていこうと決めた。Switchのダビスタも競馬ゲーム最高峰のレース演出だと思うけど、ウマ娘はカットインの表現などリアル路線のゲームが取りえない手法で、本来の競馬にワンアクセント付け加えた新しい世界を切り開いた。よくこの競馬ゲーム不毛の時代にこんなゲームを作ってくれた。
アークナイツ(Android)
危機契約で自分が☆6使ってヒーコラ言いながら18レベルクリアする一方で、ネットの賢者たちが☆4使ってさらにハイレベルをクリアするのを見つめるゲームになってる。ネットの世界は広大であり、脳の構造が違うサイボーグたちが跳梁跋扈していることをアークナイツは可視化した。怖い。ところで今年はケルシー実装されたので、日笠陽子によるインテリ女子のクールなボソボソ喋りをいくらでも聞ける無敵コンテンツになったのが良かった。
今年の一本をあげろと言われれば「ウマ娘 プリティーダービー」
ゲームシステムの好みだと「One Step From Eden」や「ENDER LILIES」を挙げたいところで、本当にウマ娘か?というところはある。
実際、ウマ娘を同じデッキで無限に回していると「狂気とは即ち、同じことを繰り返し行い、違う結果を期待すること」というアインシュタインが言ったとか言わないとかされる言葉を思い出しちゃうくらい周回の不毛さは地獄。完全にゲーム設計がハデスと逆。人間の心を研究しつくしたハデスのアンロックの塩梅を見習ってほしさしかない。
そうやってゲームとしての粗を言おうと思えばいくらでも言えるウマ娘でも、改めてエルコンドルパサーは最強である(諸説あり)と思わされたこと、改めて2012年のオルフェーヴルの凱旋門賞の動画を見ると「もう1回再生すれば次は勝てるのでは」と思って100回くらい再生してしまったこと、何より競馬の面白さを改めて認識させてくれたこと、そうやって自分の人生に与えた影響を考えるとやはりウマ娘だよなぁと。
お前にとってのゲームの価値というのは、自分の歩んできた人生の思い出そのものであり、何より主観が優先される。それでいいんだよ。
2016~2020の記録を見ると、過去の今年の1本はこんな感じらしい。記録つけておくって大事ね。
2020:グノーシア
2019:ハルスベリヤ叙事詩2
2018:テトリスエフェクト
2017:BLUE REVOLVER
今年を振り返ると、去年が「ここ10年で最高の労働」かと思っていたら2021年は「過去最高と言われた去年を上回る最高の労働」が収穫され、ボジョレーヌーボーみたいになった1年だった。平日ほぼ毎日23時帰宅は邪悪すぎた。残業はマジで人生に何も残らないので来年こそはなんとかしたい。月に30時間残業を減らせば、遊べるゲームが月に1本は増えるんだぞ。
それでは、少し早いけどよいお年を。