当たり判定ゼロ

シューティング成分を多めに配合したゲームテキストサイトです

2018年のゲーム遍歴

今年の思い出は死ぬほど残業をしたことと、死ぬほど残業して稼いだ金を年末の株価暴落で全部溶かしたことです。あとは忘れた。すべて…。
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Ruiner(PS4
サイバーパンクの標準形みたいな舞台設定なので、人によって思い出す作品が違いそう。個人的にはニール・スティーブンスンの『スノウ・クラッシュ』思い出した。主人公がカタナで大暴れするしね。システムはわりとオーソドックスな見下ろし型アクションだけど、比較的難易度が高くて何度か心折れかけた。年々ゲーム下手になってしまってる感ある。しかしサイバーパンク作品ってどれもこれも本当に治安悪いよな。
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Downwell(PS4
上から下に落ちていくゲーム。とにかく下に進めばいいというシングルイシューは、小泉政権かよってくらいわかりやすい。ゲームというものが作者とプレイヤーのコミュニケーションとするならば、とにかくわかりやすさってのは大事だ。文章書くときもそうだし、仕事で方針立てるときもそうだけど、すべきことを言いだしたらキリがない。けど、本当に人に伝えたいことは優先度つけて絞る作業が必要なんだ。
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Hyper Light Drifter(PS4
見下ろし型の2Dアクション、よくSFCゼルダに例えられるゲーム。これだけ技術が発達して3DやらVRやら言ってる時代に、いつまで経っても2Dアクションをやりたくなる気持ちが衰えないのは、2Dアクションの情報量の少なさがある。自分がどこにいてどういう状況で周りにどういうモノがあるかさえ考えなければならないゲームより、いつだって画面全体が把握できてボタン一つで攻撃できる情報量は疲れがない。
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人間一生買い続けるコンテンツというものはあるもので、自分にとってはそれがパワプロだったということだろう。2018に関して言うと、メインコンテンツこそ従来のままだけど、球場の日差しの陰り方とか、打った後のバットの転がり方とか、細かい部分で野球の「空気」みたいなの再現しにきててかなり好き。VRをつけると野球の空気感がもう一段化ける。野球ゲームとVRの組み合わせは伸びしろがありそうね。
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NieR:Automata(PS4
廃墟いいよね廃墟。建物の廃墟って、物理的にただの建造物と何か違うのかと言われれば別に何も変わらないんだけど、廃墟にはストーリーがあるのよね。廃墟というのはその時点で「終わっている」存在だから、それそのものの存在自体に救いがない。だからといってそれは否定されるものではなくて、救われなかった結果に至る流れには美しさがある。だから廃墟を巡るのはいつだって楽しい。ヨロコビヲ ワカチアオウ!
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真・三國無双8(PS4
新しいことをやってみようという気概は伝わってきたけど、その新しいことが「大軍が再現できず、曹操が小舟で敵陣に単騎乗り込む赤壁」になってしまった悲しみ。全体的に演出力に欠けるオープンワールドの弱みを存分にさらけ出した感じ。無双というゲームは、歴史オタ的には歴史ドラマと同じで「今回はどういうやり方で合肥の戦いを描くのかな?」という様式美の演出を楽しむところあったので、その点が完全に死んでた。
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モンスターハンター:ワールド(PS4
今作のモンハンはすごいぞ!オトモアイルー、テトルーに加えて、モンスターをオトモダチとしてパーティーに加えることで最大4人でのマルチプレイを行うことができる。モンハンと言えば「孤独に狩らなければならず、とても寂しい」という印象のゲームだったけど、今作に関して言えば全く寂しさを感じさせなかった。ただ不思議なことに「マルチプレイでクエストをクリアした」のトロフィーが解除されてないんだよな。バグか?
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オクトパストラベラー(Switch)
諸国漫遊してたら悪いやつが現れて、問答やってたら音楽が流れてくるので「成敗!」ってやるゲームであり、要は水戸黄門。…ってのはわかるんだけど、ボス戦のイントロ流れてきたら、ダメ!わかってても気分上がっちゃう!ってなる。そういう意味ではやはり音楽は偉大だ。しかし、かよわい女の子だったトレサちゃんが、ルーンマスターになった瞬間にターン10万以上のダメージ与える畜生になってしまうなんて…。
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DETROIT: BECOME HUMAN(PS4
バリバリ偏見なんだけど、世の中にはHuluとかで海外ドラマ観るけどゲームに興味ない主婦層とかいっぱいいそうじゃん。そういう人にデトロイト一回触ってみてほしい。今のゲームこんな凄いんだって知ってほしい。遊んでさえもらえれば、本来ゲームを遊ばない層の心にリーチできる威力を持ったゲームだと思う。ただ、惜しむらくは、そこを繋ぐ役割を果たせる存在がどこにもないことなんよね。
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Minit(PS4
寿命が1分の主人公を使って、死にながら少しずつできることを増やして行動範囲を広げていくゲーム。文字どおり死にゲー。間違いなく今年1番死んだゲーム。自殺するボタンまであって、ボタン押し間違えた時点で死ぬ。NPCキャラクターのセリフがひらがなでほのぼのとした雰囲気なんだけど、英語にもこんな表現ってあるのかなということが気になって仕方がなかった。学校で習った英語とFuckくらいしか知らないので…。
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鉱石を集めてピッケルを鍛えて鉱石を掘るゲーム。ネトゲの生産職とかでひたすら鉱山で作業できる人とかいるじゃないっすか。ああいうのが合う人なら合うんだろうけど、反復作業が全くダメな人間なので早々に飽きてしまい、ただひたすら縦に伸びる穴ばかり掘ってDownwellみたいなマップ作ってサクっとクリアする人になってしまった。生産職のみなさんの忍耐力には尊敬しかない…。
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ゴーストブレイド HD(PS4
拡散ショットと集中ショットとボムしかないシンプルで遊びやすいケイブ弾幕系フォロワーゲー。ただ、いいところがあるかと言えばなく、悪いところがあるかと言えばなく、クラスの中で目立たずにテストでも75点くらい取る子どもみたいな感じ。特に尖ったところはないんだけど、唯一尖っている点としてトロフィー取得条件があまりにヌルく、3時間でプラチナトロフィーがゲットできる。
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すばらしきこのせかい-Final Remix- (Switch)
日本一服屋に行きたくなるゲーム。たまたま遊んだあとラフォーレ原宿に行ったんだけど、服屋で4つ打ちのBGM流れてるとノムリッシュ感じてまう。どうでもいいけど、ラフォーレ原宿のB1.5Fの世界観完全にヤーナム市街よね。ゴスロリは一歩間違えるとすぐブラッドボーンになってしまうんだぜ。DSで絶賛されたゲームシステムはSwitchにも馴染んでたんだけど、最後に新キャラちらっと見せて「つづく」で終わるシナリオひどくない?

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Rez Infinite(PSVR
21世紀になっても、人々は花火が打ち上がるとなると混雑にもめげずこぞって見に行く。人は花火が好きだ。音がなり、光が弾けるというプリミティブな刺激はシンプルに気持ちいい。無重力空間で上から右から左から展開される電子花火もまた美しい。元は17年前にリリースされたゲームのはずなんだけど、これだけVRにマッチするのすごいね。完全に時代の先を行っていたオーパーツみたいなRezに、時代が遂に追いついてきた。

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ロックマン11 運命の歯車!!(PS4
ゲームやりこんでた時代の昔の自分ってめっちゃゲーム上手かった気がしますやん?ただそれって錯覚で、実際に昔の自分のリプレイとか見てみると、別に上手くなかったりするんだよね。ゲームの腕なんて案外急に変わらない。ロックマンって昔は平気でクリアできてた気がするんだけど、多分それも美化された思い出で、実際は相当死にまくってたんだろうな。久々にロックマン遊んでみると、ロックマンに申し訳ないほど死にました。

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髪がピンク色とか、語尾に「にゃ」とかつけてるキャラでわかりやすく区別された日本文化で育ってきたので、似たような外人が最初から10人以上ワラワラ出てきても誰が誰か全然覚えられなかったんだけど、最後には一人ひとりに愛着持てるくらい気合が入ったシナリオだった。あれだけいた登場人物が、自分の運命に対して選択を行い、それぞれの道に進んでいくというのは、ハリウッド脚本術の見本みたいなところあるね。

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1年に1回草刈りやりたくなる病にかかるんだけど、ちょうどいいときに出てくれて病死を免れた。下手に歴史が好きな人は、三國無双戦国無双で単騎無双でクリアするよりイベントで史実再現する方に楽しみ覚えちゃったりするんだけど、OROCHIの場合は史実もへったくれもないから純粋に草刈りに専念できるね。あと、最近の無双はアクション追加しすぎた結果、あまりにキャラクターが強くなりすぎてる気がする。

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BLACK BIRD(Switch)
パターンを考えてリプレイするゲームなので、MMOの生産職とか信長の野望の内政が楽しめる人が合うのかもしれない。ファンシーな見た目によらず理詰めのゲームだ。喋り方甘ったるいのにやたら勉強ができる女の子か。あと、コントローラーにワガママを言い出す結局すべてアケコンに行き着いてしまうので良くないんだけど、SwitchのコントローラーはSTGに合わんなぁというのはあった。

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Shu(シュウ)(Switch)
自キャラが滑空できるので、フワフワ感のある2Dアクションゲー。ゲーム中の1/4くらいは追いつかれたら即死の化物に追われながら進むことになるので必然的にスリルとスピーディーさがある。鬼ごっこのスリルというのはゲームの原初的な面白さがあって、現代的なゲームも結局これのアレンジなんだなって感じだ。これまでお世話になったキャラ全員の力を借りながら化物から逃げきる最後のステージがかなり熱い。
 
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Until Dawn: Rush of Blood(PSVR)
小さい頃、お化け屋敷に行ったとき妹の服の裾を持って怯えながら付いて行った記憶があるんだけど、お化け屋敷の何が怖いって自分の足であるかなきゃならんところよね。そういう意味でバイオ7の怖いところはそこだった。その点、ラッシュオブブラッドは自分はジェットコースターに乗ってるのでホラーに見世物感出るし、何より自分の足で歩かないで良いのは楽で怖さがない。自分の意志で義務を果たすのは無理だ。
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テトリス エフェクト(PSVR
ゲーム性の議論は一切ない。だってテトリスだもん。空いた端っこの列に長い棒を入れるテトリス、それ以外の何でもない。だけど、凡庸な役者が演じる真田昌幸と違って、草刈正雄真田昌幸は圧倒的な質感をもって迫ってくるように、同じ役でも演者によって見違えることはある。ゲームにだってそれは言えるということが示された。絶対にVRでやれ。眼の前に見たこともないテトリスが現れるから。
 
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Hollow Knight(PS4
アムンゼンとスコットが南極にまで行っちゃって、世界には探索すべきところがほとんど残されてないけど、探検したい欲は人間から消えてくれないので定期的にメトロイドヴァニアで消化する必要がある。死んだ場所での回収や、ボスへのショートカットなどソウルシリーズを彷彿とさせる作りの部分あって、こう見るとソウルシリーズのアイディアは何度使われても色あせない強度があることが証明されたようなもんやね。
 
今年の一本を上げろと言われれば『テトリス エフェクト』。
VRHMDを装着し、初めて起動してタイトル画面が表示されたとき、この2018年まで生き延びれたことを幸せに思えた。死んだらこれが体験できなかったんやで。死んだらあかんのやで。これだけで自殺ダメゼッタイの理由にならん?ならんか。
 
思えば、んじゃめな本舗さんのゲーム放談みたいに楽しく今年のゲームを振り返る雰囲気出したかったんだけど、だんだんひとりで壁にブツブツ話してるみたいな感じで不気味になってきた。つらい。世の中どうにも上手くいかないね。
 
では、ちょっと早いけど良いお年を。