2017年のゲーム遍歴
今年何のゲームやったかさっぱり覚えてない健忘症が始まったので書いておくシリーズの3年目です。範囲はコンシュマーだけ。
プリンセスは金の亡者(PS Vita) 騙されて株の信用取引とFXで破産した世紀末覇王のお父ちゃんの仇を取るゲーム。カネで敵もギミックも何でも買収できるアクションゲーで、全編関西弁のポップなナニワ金融道。シリーズ物が当たり前のご時世になったご時世で、日本一は新規IPモノ出し続けてくれるありがたいメーカーだけど、ルフランといい、プリンセスといいゲームシステムの打率が高まってきたような気がする。新規IPは名前で売れないから、その分下積み芸人みたいに着実に芸が鍛えられるんですかね。
ニューダンガンロンパ3 みんなのコロシアイ新学期(PS4) オチに賛否両論あったけど、あのオチは「誰しも思いつくけど、やらない」タイプのやつなので、意外性はなかった。遊びながらうみねこでやらかした竜ちゃんを思い出してしまった。序盤の惹きが強いところもそっくり。序盤が面白すぎるとハードル上がりすぎて、トンデモオチに走ってしまいがちなところあるのだろうか。そういえばever17は後半の展開すごかったけど、序盤は微妙だったな。何かそういう保存則があるのかもしれない。
BIOHAZARD7 resident evil(PS4) VR持ってない勢だけど、VRアリだったら心臓止まって今頃この文章を書いていることはなかった。VR売り切れてて良かった。虫が手の甲を這いずるところとかマジムリっすよ~。将来的なVRの用途として拷問が最も適した使い方であることを確信した瞬間だった。よく「原点回帰」みたいに言われるけど、バイオの原点ってこんなんだっけ?と個人的には思った。バイオ1の洋館のときは何というか「心細い怖さ」みたいなのがあって、バイオ7はビジュアル的に怖いという感じ。
Diablo3(PS4) 嫁がやりたいとか言って買ってきた。すげえ昔にディアブロ2やった以来の久々のディアブロだけど、1ミリも脳を稼働させないでただ破壊し続けられるゲームなのやっぱすごい。ストーリーとか読み飛ばしまくりで「何か悪そうなやつが出てきたので殺した」以外の感想が何も残っていない。運動神経ないタイプの嫁が普通に遊べてるの見ると、ディアブロは外見に反してゲームシステム自体は相当に間口が広いゲームなんだと改めて感じさせられた。そりゃマスマーケットに届いて世界中で売れるわけですわ。
Toro ~牛との戦い~(PS4) 長年生きていると必然的に色んなクソゲー遊ぶことになってしまうけど、未完成の同人ゲーとか除くと、一応完成したゲームの中では人生で最もつまらないゲームだった。ダントツ。Steamならまだしも、これがPSStoreで売ってることに感動すら覚える。小さい子供が間違って買ってしまったらどうするんですか! ゲームの内容としては、①牛が突っ込んでくるのでボタンを押して躱す ② ①を繰り返す。以上。あまりにもクソすぎて死んだ魚の目をして遊んでたら無駄に上手くなってしまって悔しい。
ヒーラーは二度死ぬ(PS4) 移植ゲーシリーズ。コンパクトなシステムでトライアンドエラーを繰り返していうちに、キャラのスペックも成長させながら、少しずつ操作のコツも掴んで先に進めていけるようになるタイプ。落ちているアイテムの運にも左右されるローグライクな側面もあり、お手頃感覚でサクッと繰り返し遊べるゲームとして実に具合がいい。この手のキャラ性能と自分の実力が両方育っていくゲーム、失敗して死んだとしても「無駄にならなかった感」あって、モチベーション続くところある。
アスタブリード(PS4) 移植ゲーシリーズ。というか手元に同人版あるんですけど。システムがそこまでシンプルなゲームではないから、久々に遊ぶと操作完全に忘れてたけど、ブレードの使い方思い出してから「コレだよコレ!」ってなった。昔遊んだゲームのコツを掴むの楽しい。あと地味にラスボス戦が好きなゲームで、ラスボスを倒す方法のSFオチも良いし、ラスボス戦の音楽も良さしかない。プラクティスモードってほぼ遊ばない人間だけど、ギンガフォースの7面とアスタブリードの最終面は何度も遊んだ。
メゾン・ド・魔王(PS4) 移植ゲーシリーズ。360のとき散々やった気がするけど思わず買ってしまった。PS4でも結構レトロゲー出てるけど、新しいゲーム機が出るたびに古いゲームを移植する文化は続いてほしい。ソフト自体は素晴らしいのに、ハードが進化したことで遊べなくなるのは寂しい。いや、古いハード持っていればいいんだけど出すのめんどいねん。家のスペースにも限りあるし。メゾン・ド・魔王、こういうダラダラした雑談しながら遊べるゲームよね。
不思議の幻想郷TOD - RELOADED -(PS4) 移植ゲーシリーズ。TODは持ってたけど、思わず買ってしまった。追加ストーリーモードだけが目的だったので、チャッチャとやってクリア。で、実は古井戸クリアしてない……というか完全にクリアパターン入ったプレイで、97階あたりで舐めプして死んだトラウマでまだ心が病んでいるので、お正月休みあたりを利用して人生の積み残しにケリをつけておきたい。というか不思議のダンジョンやってて深層でミスって急死するとマジ愕然とするね。現実を現実と認識できなくなる。
INSIDE(PS4) どうしてもLIMBO遊んだときの衝撃から比べると一段落ちてしまう。昔、浜村通信がファミ通で「君はファイアーエムブレムを遊んだことがあるか? ないのならば君は幸せだ。なぜならばファイアーエムブレムを体験することができるのだから」みたいなこと言ってた記憶があるけど、裏返すと、人生というのは体験できる楽しみを一つずつ潰して回っている行為と言えるのかもしれない。悲しいことに、もう二度とLIMBOは体験できない。
Until Dawn - 惨劇の山荘-(PS4) PS4のアメリカン『やるドラ』。というかこのコンセプトを20年前に打ち出してたソニー凄いやって思った。ただアンティルドーンの方は、関与できるドラマを謳ってるわりに、結局どれ選んでもストーリーに対した差ないの悲しすぎるでしょ。グラフィックにかかってるカネが違うから、分岐させすぎたらコストが跳ね上がるのでコンセプト倒れになってしまった感ある。このコストの問題がある以上、本当に動的な物語はドラマ形式のゲームでは当面難しそうな気がする。
イースVIII -Lacrimosa of DANA-(PS4) 安定のイース。イースってどれをいつ遊んでも面白いという金太郎飴みたいなところあるけど、本当に金太郎飴なのはそれを何回遊んでも面白いと思ってしまう自分の方なのかもしれないぞ。完全に偏見なんだけど、最近のJRPGのラスボス戦、「アーアーアー」みたいな賛美歌的なコーラスが流れているイメージがあってあんまり好きじゃなかったんだけど、今回のイースのラスボス戦のBGM、イントロがメロディアスに熱い曲で「ゲームだー!」って感じで良かった。
UNDERTALE(PS4) 凄いらしいとは聞いていたけど、TOEIC300点台の土人なので日本語化を待ちまくった。人によって好きなルートは違うんだろうけど、個人的にはGルート。集大成たるサンズ戦、良さしかない。戦闘中に語りかけてくる演出、JRPGの伝統芸だと思うけど好き。ゲーム全体通して「アンタ」「キミ」と、とことん画面のこちらに呼び掛けてくることで、ゲームの中で終わらせるのではなくて、問題をゲームとプレイヤーの関係性に落とし込んでくるメタ的な作りが印象的だった。
Life is Strange(PS4) 個人的にはアメリカンやるドラでくくられる一つ。アメリカ人って「選択が影響を与える」を表現するとき、すぐ蝶をヒラヒラ~ってさせよるよね。どんだけバタフライエフェクト引きずっているんだ。あと、ダイナーとか出てくる。ダイナーですよダイナー! めっちゃアメリカっぽくて憧れる。主人公のマックスという女の子がダイナーで豆料理食ってるおっさんの皿を地面にぶちまけて「豚にはお似合いの食べ方じゃない?」って言うシーン、最高にアメリカって感じだ。そこにアメリカの中のアメリカがある。
Little Nightmares(PS4) これで「千と千尋の神隠し」を思い出さないのはムリだろと思うシーンあるけど、ああいう「不思議な世界」をコッソリと覗いて帰るゲーム。かくれんぼと鬼ごっこを交互にやっていくシンプルなシステムなんだけど、雰囲気の良さで楽しませるやり方は遊園地で言うとディズニーランド。ゲームってざっくり分けると、システム面に強みのある富士急系と、デザインに強みのあるディズニー系があると思うんよ。ディズニーランド、楽しいんだけど、アトラクションの本質自体は普通やもんね。
Lovers in a Dangerous Spacetime(PS4) パーティープレイ向けのゲーム。宇宙船には1つの運転席と4つの上下左右に4つの砲台があって、それぞれ自由に使えるんだけど、砲台役と運転役の息が合わないとあっという間に死ぬ。だから口頭での連絡がどうしても必要になるんよね。家族で遊ぶの向きのゲームだと思う。だからか知らんけどSwitch向けにもリリースされてるんだけど、タイトルが『Lovers みんなですすめ!宇宙の旅』とやたらマイルドにアレンジされていた。デンジャラスから急に方向性変わりすぎだろ…。
X-Morph: Defense(PS4) 『Little Nightmares』がディズニー系だとすると、『X-Morph: Defense』は富士急ハイランド系ゲーム。プレイヤーが地球を侵略する側の宇宙人だという設定上のフックはあれど、やはりシステムの尖り具合が光る。「タワーディフェンス+STG」で、タワーの足りないところを自分で補うように動いていくんだけど、クソ忙しさが楽しい。仕事だと忙しいのつらいのに、ゲームだと楽しいという謎を解明できれば、毎日もう少し幸せに生きることができるのかもしれない。
仁王(PS4) 「全部の温泉に入る」というトロフィーがあるんだけど、この手の穴埋め系の実績を意図せずとして取れてしまうの、良ゲーの証とも言えるよね。世界中でもヒットしたみたいだけど、そういう外国向けのゲームでも松永久秀の平蜘蛛の話とか平気でやりだすのがコーエーの真骨頂。外人に伝わるのか。そんなに数が売れてるわけでもないけど信長の野望もSteamで配信してるし、コーエー、日本の戦国時代を世界に伝えているトップランナーの立ち位置にいそう。
カラドリウス ブレイズ(PS4) フリプでカラドリウスが来るんだから、PSPlusってのは入ってても損はしないわなぁと思った。脱衣ゲーをよくフリプで出したな。ただ、いわゆるコンシュマー版の本編ともいえるエボリューションモードが全6面+ミッションステージ2面で実質8面構成というのはちょっと繰り返し遊ぶには長すぎるかなぁ感ある。STGは5面構成か6面構成くらいが人間集中して繰り返し遊べるレベルとしてちょうどいい感じっぽい。
PsychoBreak2(PS4) サイコというかフィジカルじゃないこれ? 前作はサイコ推しすぎて意味わからんところまで行ってしまった反省からか、わかりやすいバイオレンスアクションゲーに。いや、普通にアクションとしては遊べるんだけど、ショットガンでドンパチをサイコと言われても困るというか『Layers of Fear』みたいな方向性を期待していたんだけどなぁ。体力さえあれば精神疾患なんてなんとでもなるから筋トレやろうぜ!という伝わり方しかなかった。
マリオオデッセイ(Switch) 『Jump Up,Super Star!』とか流されるとウルッときちゃうところあるけど、それだけに実は子ども向けというよりマリオがDNAのどこかに埋め込まれて育った大人向けのゲームなのではないかと思った。ゲーム自体は新ハードのマリオの名を冠するに恥ずかしくない出来だけど、マリオとともに育った時代のコンテクストを体験してきた人間にしか味わえない感覚というのは確かにこのゲームには埋まっているわな。
VOEZ(Switch) スマホで音ゲーやってたら片手がスピーカー塞いじゃって音がこもるところあって困るんだけど、うちだけなのかな? そんなわけでSwitchのタッチパネル使いやすいっぽい感あったので、音ゲー試してみたらかなり良かった。Switch、これまでのコンシュマー機の中で最も音ゲーに適したハードなのでは。それにしてもRayarkのゲームはクリアもへったくれもないので、音楽を聴かせる機能のためのゲームみたいなところあって、ゲーム機能付きチャットと化していたROを思い出す。
信長の野望・大志(PS4) 「無印は有料β版」の名に恥じぬ出来でした。本当にありがとうございました。例えば1万の兵で城を攻めて500の兵が打って出てきても別マップで決戦が始まってダルいし、後半とか1つの城落とすのに何度も色んな城から救援に来るから、決戦で数回勝つ必要があったりと、決戦&決戦&決戦ゲーでダルい。何も決していないのにどこが「決戦」なのか。他にも内政は国全体でコマンドを選択するだけで個人の能力関係ないので、内政値が感動的なほど死にスキルになってたりとか言い出したらキリがない。創造無印よりキツい。
地球防衛軍5(PS4) 「以後、このタイプをα型と呼称します」と情報部が定義してるのに、その後にアリが出てきても相変わらず「怪物だー!」とか叫んでて人の話聞いてない頭EDFなあたりが地球防衛軍が地球防衛軍たる所以。爆発は派手であれば派手であるほど良いので、前まではC20系の地雷を主力武器にしてたけど、エアレイダーで迫撃砲呼ぶやつがビジュアル的に派手なので良い。実はEDFは『INSECT ARMAGEDDON』というクソゲー以来で、4をやっていないので随分と洗練された印象が強い。
今年の一本をあげろと言われれば『X-Morph: Defense』かなと思うけど、PCゲーとか含めれば『BLUE REVOLVER』。『Little Nightmares』の話で、ディズニーと富士急の例えを出したけど、ブルーリボルバーは言ってみればディズニーと富士急が高いレベルで組み合わさってるんだろうね。それじゃあタイプ分類にならんやろうがい、という気がしないでもないけど、そうであるものはそうなのだ。 最近残業が多いのでゲーム遊ぶ本数減ってる気がするけど、考えてみれば例えば月30時間残業があるとすると、アクションゲーであれば2本くらい、RPGでも1本クリアできるかもしれない時間なので、年に12本~24本単位で遊べるゲームが違ってくるんだよな。それを30年続ける計算だと、累計360~720本というレベルで差が出てくるわけで、こう考えてみてもやはり残業というのは1秒であってもあるというのは幸せな人生のためにならないという気がするんよね。 では、ちょっと早いけど良いお年を。ああ、そういえば今年はコミケに出るので、来られる方は年内まだよろしくお願いします。