ヒトガタを奉納するお寺「藤瀧不動尊」に行ってきた
ヒトガタを奉納するちょっと変わったお寺が群馬県にあると聞いたので行ってきました。
群馬~栃木間には「わたらせ渓谷線」というトロッコ列車が走る路線があるのですが、わたらせ渓谷線の花輪駅からすぐのところです。
特段看板での案内とかは無かった気がするのですが、電車で行く場合は花輪駅から少し北に登ったところ、車で行く場合は国道から下りて花輪駅に向かう途中にこのような柱があるので、間を抜けていきます。
坂道を抜けていくと
本堂と思われる建物がありますので、脇道をそのまま進んで山に登っていきましょう。ちなみにあまりにも誰も訪れていないせいか、お賽銭を入れると賽銭箱に小銭が引っ付いて落ちなくなってしまいました。やむを得ず近くの木の枝で賽銭箱の中を突っついてお金を落としたけど、めっちゃ罰当たり感強い……。
本堂の前には不動明王ご真言のふりがな表記が。ひらがなで「うんたらたー」とか言われると何か間の抜けた感じがある。
虫がめちゃくちゃ多いので手で払いながらそのまま上に登っていくと、何だか緑色のヒラヒラがかかった階段にたどり着きます。
ヒトガタだー!
全身のヒトガタがあったり、手だけのものがあったり、足だけのものがあったりします。しかし、それに対して本堂から歩いてても一切の説明書きがないため、どういう意味でヒトガタが奉納されているのか参拝者は理解することができず、結果的に唐突にヒトガタだけが吊るされてて非常にシュール。知らないで行った人マジでびっくりするでしょ。この手のやつからすると、吊るした部分の病気平癒的な意味合いなのだろうけど、ヒトガタのルックス的に「祈りというより呪いでしょコレ……」ってなる。なんかこう……治りそうなオーラみたいなのが伝わってこない……!
さらにもう少し進んでいくと、ちょっとした社のようなものがあって剣の金型みたいなのが供えてある。ただそれにも何の説明書きもないので、ただ唐突に置いてあるだけで意味は不明。不動明王の真言にふりがな振るより、ヒトガタや剣の意味の方が教えて欲しい感溢れる。
会社入ってすぐのころ、毎月なぜか給料とかいうのが振り込まれるようになったため、B級スポット的なものを巡るのを趣味にしていた時期があるのですが、藤瀧不動尊のヒトガタ見て思い出したのは、愛知県の風天洞でした。
風天洞の場合は、呪法に使われそうな小さいヒトガタというよりは、大きなヒトの像で、自分の体で治癒をしてほしいところにお札を貼るというもの。こっちも等身大の像に札をペタペタ貼るものだから目の前にあるとルックス的にかなり不気味で、RPGの敵(魔法攻撃がとくい)で出てきそうな雰囲気すごい。なぜ人間はヒトを写し出したものに願をかけると跳ね返って自分も良くなると思い込んでしまうのか。
ちなみに風天洞は、これ以外にもその名のとおりひんやりとした洞窟に仏像がたくさんおいてあったり、広い園内にも仏像がたくさんおいてあったり、それからこの手のスポットににありがちな男根や女陰の石像、なぜかある乃木希典の像や戦艦陸奥の遺材、歴代天皇の似顔絵など素敵なコンテンツ満載なので中部近郊にお住まいの方はぜひ一度足を運ぶことをオススメしたいスポットです。
あとは、大分県にある高塚愛宕地蔵尊には年齢の数だけ願い事をかけば叶うという信仰があって、かれこれ10年くらい前に「顔面半分顔面半分」と紙一杯に書いているものを見つけてこれは大変だなぁと思ったことがあるけど、ヒトガタとかお札であればペタッと貼って終わりなので実に合理的であるなぁと思うなどしました。