当たり判定ゼロ

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上場せずにはいられない ~白きくじらの憂鬱

長年ヴェールに包まれていたTwitter社の決算が上場を前に公開されました。赤字ゲロゲロしていたのは多くの人が予想していたことだったろうと思いますが、こういう赤字体質の会社だと収支よりもファイナンス見るほうが面白いのに、ネット散歩してて見当たらなかったため自分で整理しといたのを置いときます。いつもの様式だから数字の穴埋めするだけ。楽でいいもんですね。誰か他の人がやってたら超徒労になっちゃうので悲しみに包まれます。そっち見りゃ良かったってなります。 

ただ私自身、英語はTomとFackとAll your base are belong to usくらいしかわからないので翻訳を大いに間違っている可能性が多々あります。その場合、すべてエキサイト翻訳に責任があると思うのでエキサイトを叩いてください。

 

収支推移を整理した表です。当然のように円換算で毎年数十億円の赤字を計上しており、お前らがTwitterの月額使用料を毎月ちゃんと払わないからこうなりました。

赤字は誰もが予想していたと思いますけど、これだけサービスが普及してバンバン広告も表示されるようになったからには、さすがに収支改善トントンに近いくらいに持ってきた流れで上場というストーリーになっているんじゃないかと思っていたので、意外なところがありました。

これだけ赤字の会社がIPOで何百億の価格がつく理由は、「影響力」を値段に変換しているということなんでしょう。ただ、Mixiなんかは見事な典型例でしたけど、WEBの影響力なんて流れが早くてあっという間に盛者必衰してしまいますし、影響力に値段をつけるのって本当はかなり難しいと思うんですけどね。とはいえ、2億人以上のユーザー数という場を持っているという強みはあるので、あとは廃れないうちにマネタイズする方法を思いつくか否かの時間との戦いになるかと。

   

んで、こっちが本題。資産の推移を整理した表です。

個人的には資産状況のほうが気になっていたんですよね。毎年多額の赤字を垂れ流し続けているのはわかっているので、それをどうやってファイナンスしているのか、という話になります。

バランスシートの左側は資産、右側は負債・資本といえば通りがいいですが、言い換えれば、負債・資本とは資金の調達方法、資産とは調達した資金の使途状況を示します。

改めて表を見てみると、有形固定資産が増加しているのはおそらく設備の増強、営業権が増えているのは他社の買収を繰り返したことによるものと思われます。さらに、赤字が出ても資産は維持しなければなりませんので、増加する累積赤字分も資金調達しなければなりません。

それら資金のファイナンスは、固定負債のうちに含まれるリース負債、手元資金の取崩、それから増資により行ったものと思われます。特に資本については、2011/12期から2013/6期の一年半だけで、1.86億ドルという200億円近い資本を引っ張ってきています。(従業員のストック・オプション含む)

外部の資金を入れるのはいいのですが、出資者は当然上場によるキャピタルゲインを目的に出資します。また、出資額が増えれば増えるほど、自分の一株の価値は希薄化してしまいます。さらに言うと、Twitterというコンテンツの価値もいつまでも保証されたものではなく、経過する時間はリスクに変容する可能性があります。ですから、それらステークホルダーが多ければ多くなるほど、「はよ上場して儲けさせろやボケ」という声が強くなるのはやむをえないところです。

また、ファイナンスの面からも、たとえば、このまま上場しないで毎年100億円前後の赤字を吐き続けるとして、永遠にスポンサーがつき続けるとも限りません。累積赤字が増えた状態になるとますます出資の条件も悪くなっていくでしょうし、投資家もいつかは夢から覚めるでしょう。

したがって、ステークホルダーの面からも、ファイナンスの面からも、「このタイミングで上場した」というよりは「このタイミングで上場せざるを得なかった」というように見えてならないんですよね。このまま上場しなかったらまた赤字を補填してくれるスポンサーを探さねばなりません。

そういや、日本の企業でTwitterに出資しているのはデジタルガレージくらいだと思いますが、決算発表前まであれだけ株価高騰していたのに、ここのところ下げが続きましたね。数字が漏れてたのか材料出尽くしなのか判断に困るところであります。

まぁとりあえず自分の疑問点をベースにつらつら書いてみましたが、自分自身アメリカンマーケットさっぱりですし、向こうのマーケットに詳しい方誰か書いてくれんかなという感じではあります。放っておいても数日後Blogosとかに上がってそうな気がしますけど。

そういや英語で思い出しました。

私、英語は全然できないんですけど、英語を話せるフリをすることには自信があります。

3年ほど前にミュンヘンの居酒屋で大学のときの先輩と飲んでた際、突然ネオナチっぽい怖そうな男2人に絡まれて一緒に飲むことになったんですよね。外人怖いですね。

一応相手は英語で話してくれていたんですけど、何を言っているかさっぱりわからなかったので「アイシー」「シュアー」「アーハァ?」「ワァォ」といつかECC英会話教室で先生が使っていた相槌を一定期間ごとにそれっぽく打ち続けた結果、英語を話せる人と彼らに思われてしまい、ドイツ人と先輩が会話する際の通訳を頼まれてしまいました。

なんでこんな羽目になっているのか状況がさっぱりわかりませんでしたし、このイカれたドイツ人が何を言っているか心の底からわかりませんでしたが、ひと通りドイツ人の話を聞いた後、先輩には日本語でこう言っておきました。

「何を言っているかわかんないので、適当に頷いておいてください」

一方ドイツ人にはこう言っておきました。

「ヒー アンダスターンド」

まぁこれで何とかなったので、世の中適当なものです。Twitterの決算を読みたかったらエキサイト翻訳に頼ればいいのだから適当でもなんとかなるものです。だから仕事も適当でいいやと思い、適当に作った書類を上げているのですが、いつも上から怒られます。私が適当に作った書類が間違っているはずはないので、あいつらきっと適当に書類を見ているのだと思います。