モゲマス経済、隣国の通貨危機の影響は?:識者はこう見る
[東京 10日 □イター] かねてよりCygamesにおいて先進的取組の実験場として知られていた『神撃のバハムート』(以下バハ)において、9日及び10日にかけてトレード規制についての政府発表がなされた。それを受け、バハにおけるレアカードの価格は急落。通貨である「水」の価値も暴落し、異種トレードスレには競うように水の出品が相次いでおり、モゲマス経済への波及も懸念されている。
市場関係者のコメントは以下の通り。
●バハショックは短期的にアイドル価格を底堅く動かし、長期的には通貨の強含み要因
<CBBバリパ証券 アイドルアナリスト ジョージ・ボットマン氏>
バハ経済において、第三者とのトレード機能は、既に実装されているバザーシステムにほぼ集約された。すなわち、特定の相手との不均衡トレードに制限をかけ異種トレ及びRMTを根絶するという趣旨であり、これによりバハ経済内における資産の脱出口は閉鎖された。現在の異種トレードスレにおける水の大量出品は、経済封鎖が実施される前に資産を国外脱出させようとする動きの現れである。戦時における米国による在米資産凍結のように速効性のある政策であれば別だが、「7/18実施」と猶予が儲けられているため、バハ経済圏からの資産流出はこの1週間止むことはないだろう。
ここで資産流出先の有力候補としてモゲマスが持ち上がってくる。現在、モゲマス経済圏及びバハ経済圏双方に資産を保有している投資家は多いと思われるが、経済封鎖を目前にして、モゲマス経済を主戦場とする投資家たちによるバハ経済圏からの資産引き上げが促進される。
したがって、モゲマス投資家のバハ資産とバハ投資家のモゲマス資産の交換が短期間で進むことで、これまでタンス預金となっていた資金が突如投資の現場に踊り出ることになる。通貨量の一時的な増幅によりアイドル価格は底堅い動きを見せるだろう。ただし、現在のマラソンイベントによりスタドリ高となっている局面と重なってしまったため、通貨高の進行に相殺され表見的にそれほど大きな変動は出ないのではないか。
●トレード規制にポル・ポトの理想郷の影を見る
<課金総合研究所 主任エコノミスト 岡田いさく>
バハショックの原因となったトレード規制は『リアルマネートレード対策ガイドライン』に基づくものである。同ガイドラインは、当然ゲーム単位の問題ではなく、運営会社が掲げているものであるため、モゲマスも例外なく何らかの対応は入るものと思われる。バハはトレードの代替機能を負うことのできるバザー機能が備えられていたことから、観測気球に使われたと見てよいだろう。
結果的に今般の規制によりバハ経済は恐慌状態に陥ったことから、政府はバザーとともに輸入する方式の採用に二の足を踏むだろう。
「我々は独自の世界を建設している。新しい理想郷を建設するのである。したがって、伝統的な形をとる学校も病院もいらない。貨幣もいらない。たとえ親であっても、社会の毒と思えば微笑んで殺せ。今住んでいるのは、新しい故郷なのである。我々はこれより過去を切り捨てる。泣いてはいけない。泣くのは今の生活を嫌がっているからだ。笑ってはいけない。笑うのは昔の生活を懐かしんでいるからだ」
ポル・ポトの言葉である。そのとき政府はこう言うのだ。スタドリは通貨でなく、農作物である。自分たちで課金して得たスタドリを、自分たちのためにのみ使え。
そんな理想郷が訪れるというのだろうか。
●エナ/スタレートに与える影響は軽微
<シカタ・インベストメンツ 調査部為替担当シニアストラテジスト シンゴー・ジチョウ氏>