当たり判定ゼロ

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エオルゼアの子どもたち

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突然ですが、光の戦士に転職しました。画像はがんばって撮った谷間(景色の話です)。

FF14はじめたんすよ。
サービス開始が2010年だから9年目ということになりますけど、どうしてこのタイミングで始めたかというと、やもさん(@YarmUI)が突然パッケージをくれたからです。はい。親以外の人にゲーム買ってもらうとか、子供の頃の親戚のお兄さん以来だぞ。まさかこの歳になって買ってもらうとは想像もしなかった。ちなみに旧14も含めて初体験なので、超絶後発マンとしての雑感を語っていくぞ。

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ここエオルゼアはリムサ・ロミンサ。晴れ。
 
いやー、人が多い!! 最近MMOやってなかったんで一般的かわからないんですが、ネトゲ後発にありがちな「みんな先行してて置いてかれた感」がないの良いと思います。ネトゲの華は、祭りと喧嘩ですが、それもすべて人間の頭数あってこそ。人間がいなくていいならオフラインでいいわけで、これほど歴史あるゲームにも関わらず「新規プレイヤーの目の前に大量の人がいるようにする」というデザインを守れてるのはそれだけで涙が出る。これがネットゲームの空気、風なのだと、画面の前でも肌感覚に伝わってくる。
 

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聞いた話では、FF14ではインスタントダンジョン?みたいなのを生成して、人数が揃ったらみんなで冒険できるという仕組みらしく「それMOじゃん?」と思ってたんで、世界を旅する冒険感はないのかと思ってた。
 
全然違うやんけ!!
世界は広いし、景色は綺麗だし、新しい場所にたどり着いたときに聴くフィールドBGMは最高。行けないところに行けるようになる喜びはRPGそのもので、この手の「美しい世界をブラブラしてる感」はレッド・デッド・リデンプション2かFF14か。
 
未知の場所に行くことを肯定的に捉える性質がDNAに刻みつけられてきているために、我々はアフリカからわざわざ日本という極東くんだりまでやってきたわけで、そして辿り着いたのがエオルゼア。物理的なフロンティアは月とか火星とか一般人にはお高いところしか残ってないけど、ゲームならば精神的フロンティアの構築も余裕。誰かが作った既知の世界を未知の意識で冒険しつくせ!
 

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で、噂のお使いクエストですよ。

エオルゼアの人々は恐ろしいほどものぐさで、生活能力がなく、何をするにも他人に頼るクズ野郎ばかり。「~にこれを持っていってくれ」「~に話を聞いてきてくれ」後半になると違うらしいですが、序盤は恐ろしいほどこのクエストが続く。特に序盤で出てくる「砂の家」とかいう場所は、何度も話を聞いたりクエストを受託するために行く必要があるにも関わらず、街までテレポでワープできず、街についたらついたで「砂の家」に入るまでに2回もロードを挟む悪魔の家。何度か焼き討ちしようかと思った。
 
預かりものを背負って人から人を渡り歩く仕事、完全にUber……!!あまりに続く配達業務にブチギレてうどんを庭先に投げ捨てて帰ったプレイヤーもたくさんいるんだろうな。Uberの厳しさ、社会の厳しさを思い知らされる。配達は決して甘い仕事ではないのだ!ヤマトのお兄さんいつもありがとう。
 
話を聞いてくるクエストも、違う街とかの遠方にいる人に会いに行くのかなと思ったら、振り向いたらそこに聞くべき人が居たりする。というかお前依頼の会話聞こえてるんじゃねーのか。間にメッセンジャー置かないと直接会話できない仲悪い部署のオッサンかお前ら。
  

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そしてレベルが15を超えてゴールドソーサーに行くと本編が始まります。
FF7の本編はスノボだったし、FF8の本編はカードゲームだった。FF14は、ここからが本当の戦いだ。
 
何だかんだで麻雀だから楽しいといえば楽しい。しかし、例えば和了率や放銃率が表示されないとか過去の平均順位が表示されないとか、ハンゲや天鳳と比べれば劣るところが目立つし、特にドラ表示牌がそのままドラなのはちょっと良くないと思います。
 
FF14では、例えば一萬がドラ表示牌の場合、ドラは二萬じゃなくて表示牌の一萬そのままなんですよね。
まぁドラ自体は慣れたら何とかなるにせよ、この場合九萬が1枚足りなくなってるんですよね。本来は九萬が表示牌なので。これ打ってると忘れちゃう。というか、見えてない牌が1枚足りなくなってるというのはさすがに麻雀としてどうかと思いますよ。
 
麻雀にだけはやたら厳しい男!スパイダーマッ!
 

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実はFF14は麻雀を遊ばない人の向けにダンジョンとかも実装してたりしますし、麻雀を打つ人も半荘の合間にパーティーを組んでダンジョンに潜ることができます。

町中にいてもインスタントパーティーに応募して揃ったら即潜れるの、淡白すぎないかという気もしてたけど、慣れると便利ねこれ。ダンジョンまでの「移動時間」が削られるのは、忙しい現代人に向けた合理的な遊び方。短い時間でもサクッと遊べちゃう。
一方、それはそれで美しいフィールドがちょっともったいない気もするという惜しい思いはあるけれど。それに「簡単な集まりやすさ」がシステム化されてしまった結果、例えば辻ヒールであったりするような、道端で知らない人と関わる機会がほぼなくて、「仕組み化されていない繋がり」みたいなのが発生しづらいというのは反作用としてある感じ。
 

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そして気になるギスギス感。FF14と言えば「ギスギスオンライン」で有名だけれど、エンジョイ層だとギスギス全く無いですね。見たことない。むしろ挨拶以外ほぼ無言で進んでいくところが強いので、「一人プレイを複数人でそれぞれ遊んでいる」という感覚が一番近かった。
 
それでもどんなネトゲにも面倒くさい人は必ず存在します。というか人間だから色んな人がいる。面倒くさい人だって、そりゃ中には時々いるさ。ケアルが遅かったり、ギミックを把握していなかったことで怒られることもあるかもしれない。
これ運営素晴らしいなと思うポイントで、そんなときに備えてFF14では「私は日本語が話せません」という会話の定型文が用意されていて、ボタン一つで外人のフリができるようになっているんですよね。
 
「お前、なんでちゃんとタンク回復しないの?今のお前のせいだぞ」
「私は日本語が話せません」
「何回同じ攻撃食らってるの?やる気あるんだよね??」
「私は日本語が話せません」
 
ボタン一つで全ての揉め事が解決する。本当に魔法のような機能だ。
 

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自分はPS4で遊んでるんですけど、正直言ってこれまでの経験からしてコミュニケーションの必要なネトゲはPCに限る!って思ってたんですよね。
これも余裕で誤解でした。「私は日本語が話せません」に代表される会話の定型文も用意されてるんですけど、だいたいコミュニケーション自体がほぼ必要ない。もう言葉は要らないのか、ってくらいいらない。「よろしく」と「ありがとうございました」くらいならPS4のコントローラーでも打てますし。
 
PS4で遊ぶネックと言えば、デカイ街に入ったときにちょっとローディングが長いくらいですかね。これもHDDをSSDに換装したら解消されるらしいですけど、スマホでいくらでも時間潰せる現代にはその程度のローディング屁でもなかったりしますね。
 
ちなみに麻雀やってると相手がPSかPCか観察できて、体感で1:1くらいな感じです。わりとみんなPS4でMMO遊ぶことに抵抗ないんすね。新規ユーザーだと名前の前に若葉マークつくんですけど、これも結構多い。ダンジョン入っても「初めてです~」と声かけてきた人も一度や二度じゃないレベルで見たし、未だに人の流入ある感じなのは同じ新規勢として気持ち楽だった。
 

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ゲーム音楽大好きっ子として言っておきたいのは、FF14はBGMが良いゲー。そしてフィールド音楽大好きっ子として言っておきたいのは、FF14はフィールドBGMが良いゲー。
 
「冒険してる感」ってフィールドの見た目も重要であり、そしてBGMも同じくらい重要なんですよね。これらを共に摂取して自分の魂の中で消化されてふわ~っと混ぜ合わさったとき、景色が最強に見える。まだ最序盤なんだけど、後半はどんどんBGM増えてくるらしいです。Spotifyでチラッと見ただけで300曲以上はある。ワンダフル。
音楽のネタバレを防止するために、序盤以外の音楽は聞かないようにしてますが、これ早く全部開放して自由になりたいです。
 

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アクティブは今現在でも100万人超えていて、うち日本人は半数にも満たないくらいだとか。とすると日本人でアクティブ40万人くらい?FF14がビジネス的に成功しているというのは有名ですけど、今どきどこでも遊べるスマホゲーでもなく、ちゃんと起動して遊ぶ必要のあるゲームがアクティブ40万というのは多い。
 
アクティブで40万だとすると、ネトゲの離脱率を考えると遊んだことがある人は100万人を超えてくるのかもしれない。今このとき、日本に暮らす人々のうち100万人が同じコンテクストを持つエオルゼアの子どもたちとして社会でともに暮らしているというのはすごいことですよ。
 
日立グループの連結従業員が約30万人なので、将来老人ホームに入り、これから一緒に生活していく人と話すとき、「拝承」とか言ってるよりも「ヤ・シュトラたんハァハァ」と言う方が「だよな」と意気投合する確率が高いわけですよ。
 
ゲームを遊ぶことは、今を楽しむことだけでなく未来へお土産話を持っていくということでもあるわけです。何十年かしたらいつか一緒にエオルゼアの話でもしましょう。