当たり判定ゼロ

シューティング成分を多めに配合したゲームテキストサイトです

2017年、シューティングが未だ死んではいないことは『BLUE REVOLVER』やればわかる

201X年、ゲームはガチャの炎に包まれた! 

ゲーセンは寂れ、ケイブは撤退し、全てのSTGがリリースを終えたかのように見えた。

だが、STGは死滅していなかった!

「将来ゲーセンから新作STGが消え去るだろうなぁ」と5年前に思い描かれた未来は確かに現実のものとなりましたが、いざ2017年になってみると案外STG環境良くないですか?

今年だけでも、スマホでリリースされた『アカとブルー』はラフに撃っていけるボムで敵弾を金塊に換えるジャラジャラ感が楽しいし、Steamでリリースされた『GrazeCounter』はカスリでゲージ貯めて敵弾消滅ビーム撃てるゲームでゴリゴリ遊んでいけるし、東方天空璋はいよいよSteamに進出したし、PSPlusのフリプではカラドリウスが配信されたりと、ちょっと考えてみただけでも最近えらく街にはSTGが満ちあふれています。

厳密に言うと2016年リリースの作品なんですが、今日は『BLUE REVOLVER』の話をするんですけど、STGには時々人類未来に対して記念碑として残すべき良ステージみたいなのがポンと出てくることがあって、個人的にはギンガフォースの7面とかヘルシンカーの決別の霊廟とかケツイの5面とかは世界文化遺産に指定したほうが良いと思ってるのですけど、ブルーリボルバーの3面もまた世界文化遺産です。

ここにクッソ良ステージが埋まっていることを100年は語り継いでいきたい。私はバーザムさんのBlogで知りましたけど、ブルーリボルバーはもっと広まってほしい感あるゲーム。確かにこれは伝えたくなる出来。

システムが良くても、グラフィックが良くても、音楽が良くてもそれはそれで良いのですが、ゲームは総合芸術なので、それぞれがマッチしたときは1+1+1で300になるんですよね。30倍だぞ!30倍! 東方Projectがこれほどのビッグタイトルになったのも、東方妖々夢幽々子戦で感動した人が多かったというファクターは決して軽んじることはできないものだと思うし、音楽とステージがマッチしたときのインパクトが人の心に与える衝撃は大きい。ブルーリボルバーの3面はそれほどテンション上がるステージ構成なので最高みがあります。

とまぁ、3面の話ばかりしててもしょうがないのでゲームシステムの話をすると、ブルーリボルバーで最初に印象に残ったのは稼ぎの気持ちよさなんですよね。メインショットで雑魚を撃って倍率を8倍まで高めた状態でスペシャルショットで敵を倒すと64倍の得点になってアヘェェってなるんですけど、この感覚、エスプレイドに良く似てるんすよ。エスプレイドはパワーショットで敵を炙ってメインショットで倒すと高得点でしたけど、パワーショットで炙る代わりにブルーリボルバーはザコ敵をメインショットで倒してパワーショットで大型敵を倒す感じになります。

怒首領蜂大往生の稼ぎで苦手だったのが、1ステージ通してコンボを繋がないといけないというやつで、あれは1回ミスったら立て直しが効かないところあるので性格が雑なゴリラには不向きだったんですけど、一方でエスプレイドとかケツイの稼ぎは小さく完結している稼ぎの積み重ねであったり、立て直しが容易だったりしたので、そこまで繊細な動作が要求されずアバウトに遊んでいけるので精神的にめっちゃ楽。ブルーリボルバーの稼ぎもエスプレイドと同じ方向性なのでストレスフリーの設計で、細かい敵の配置とか覚えずに遊んでいけるのが好き。

おまけにスコアで1UPするので、楽しく稼いでいるうちに1UPしてこれまで進めなかったところまで進めるようになったりするオマケもついてくるし、何より遊ぶたびに1UPするタイミングが前倒しになっていくのが腕前の上達を感じさせるゲームデザインになってるの良さしかない。ちょっと稼ぎに慣れてくると、1面ボス撃破で1UPして2面ボス撃破でまた1UPするようになるの、絶妙オブ絶妙。

音楽は最高の「ゲームミュージック」って感じで、オシャレでありながら昔ながらのメロディアスな印象を残すフレーズで、単体のサントラとしても十分最高みがある。というか音楽そのものもすばらなんですけど、ゲームを進めるとアレンジ音楽をアンロックできて、ステージ音楽として差し替えられるという機能がグッド。ソシャゲとかSTGはある種同じ場所をグルグル回るような遊び方をしなければならないので、音楽でアクセントつけるってめっちゃ大事だと思うんですよね。ソシャゲも絶対この機能付けたほうがいい。

ちなみに3面後半の疾走感と音とステージのマッチはアレンジBGMにしても維持されていて、タイミングバッチリで作られている。音楽を差し替えてもやはり3面は最高。

ギャラリー見てるだけでもwoofさんの絵に良さしかなくて、かわいいイラスト見てるだけで時間潰れていく。

なんというか音楽も相まって『高架下でたまに見るスプレーで描かれたやたら上手い二次元絵』みたいな雰囲気のカッコよさを作品全体で統一して持っている印象受けるんすよ。ドット絵シューティングなのに今風のスタイリッシュ感に溢れてるのはwoofイラストによるところが大きい。あと、ギャラリーでファンアートも見れるゲーム珍しいと思うけど、どれもレベル高いし作品の雰囲気にあったものばかりでディ・モールト良い。

元々スコアラーじゃないので、スコア稼ぎってそんな興味なかったんですけど、ブルーリボルバーのスコア稼ぎは前述のとおりかなり気楽に遊んでいける感じあるし、1UPによる安定クリアにも繋がるのでちょっとやってみたら、いわゆる一般的なSTGのアーケードモードに相当するハイパーモードで世界7位までいけました。

上位見ると4位と5位がアホみたいにスコア離れてて、いわゆるスコアガチ勢が4人いるっぽいけど、シューター部残党勢なら世界10位までに入るのは今の水準ならそう難しいレベルではないと思います。今のうちにハイスコアランキングの1ページ目に駆け込んで絶対に自己満足しような!

キャラクターはMAEとVALの2人が使えますが、使いやすい機体はVALの方。スペシャルウェポンのレーザーも、MAEだと太いレーザーの代わりに少し発射までにラグがあるけど、VALだと細い代わりに即発射してくれるメリットが。8コンボまで繋いで大型敵を64倍で倒そうと思ったまさにそのときに、レーザーが即時出てくれるのは稼ぎの安定性に繋がるんすよ。オプションはフォロータイプが強い気がします。オプションが3つついてるからか知らないけど、これだけ攻撃力強い気がするんよ。

ただ、ストーリーはMAEの方が面白いというかVALだと何が何だかわからないと思うので、初回クリアまではMAEを使った方がいいです。

ちなみに使わなかった方はボスとして出てきます。

あと、BREAKボーナスというボス戦とかで特定の条件を満たすとボーナスが入ってくるシステムがあるのですが、チュートリアルでも1面中ボスでBREAKボーナスを取得する実演をしてくれるだけで、特に取得条件の説明とかがないから、取れたり取れなかったりしてわけわかんなくなるところあるので、取得条件を整理しておきました。ちょっと長いけどいつか役に立つかもしれないので置いときます。

【1面】

中ボス:両側の砲台を連続で素早く破壊する

ボス1パターン目:4つのビットをすべて破壊した状態(ビットが復活しているとダメ)でボスのゲージを削りきる

ボス最終パターン:ボスを撃破する前に両翼を破壊する

【2面】

中ボス1:左側の砲台をすべて破壊してから右側のコアを破壊する

中ボス2:かなり後まで撃破せずに攻撃パターンが変わってから撃破する

中ボス3:左右2台と奥行4台で配置されている砲台を左右1ずつ順番に壊してからコアを破壊

ボス1パターン目:開幕でビットの4つのうち1つに当たりマーカーが表示されるので、そのビットを最初に撃破する

ボス2パターン目:4つのビットを全て破壊してからボスのゲージを削りきる

ボス3パターン目:4つのビットを壊しきることなく、先にボスのゲージを削りきる

【3面】

中ボス:4つの砲台を壊してから本体を撃破する

後半道中:80%以上の敵を撃破する

ボス1パターン目:両側の砲台を壊してからボスのゲージを削りきる

ボス3パターン目:青いリング状の弾幕を撃ってくるタイミングでボスのゲージを削りきる

ボス4パターン目:両脇から出てくる赤いビットを破壊せずにボスのゲージを削りきる

ボス最終パターン:突進攻撃中にボスを撃破する

【4面】

中ボス:4つのビットを壊してからに本体を撃破する

ボス2パターン目:ある程度時間が経つと音がなるので、その後にボスのゲージを削りきる

ボス3パターン目:両腕を広げているタイミングでボスのゲージを削りきる

ボス4パターン目:砲台を1つも壊さないでボスのゲージを削りきる

ボス最終パターン:ショットではなく制限時間までの避け続ける耐久でボスを撃破する

【5面】

中ボス2:ボスの砲台を左から順番に破壊する

中ボス3:両側の砲台を連続で素早く破壊する

ラスボス3パターン目:球を吐き出す大型の球体は自機に向かって飛んでくるが、ボスに当たるとダメージが通るので、それを誘導して当てることでボスのゲージを削りきる

ラスボス4パターン目:球を吐き出す球体を破壊して、次弾装填中にボスのゲージを削りきる

ラスボス4パターン目:矢印型の炸裂弾を打つ攻撃中にボスのゲージを削りきる

ラスボス最終パターン:スペシャルショットでボスを撃破する

未来はどうなることかと思ったけど、2017年、全然STG死んでないじゃないですかー。

少なくともゲーセンでSTGを遊ぶのはせいぜい昔のゲームくらいなものかもしれないですけど、同人ゲーからもアスタブリードがPS4に移植されたり、SteamやPlayismによってこれまで秋葉原に行かないと手に入らなかった同人産ゲームをダウンロードして遊べるようになって、STGへのアクセス自体はすごく楽になった気がする。

まぁ本作はアメリカ産のゲームなんですけど、今の文化でブラッシュアップされた2Dシューティングがアメリカから出てくることはとても心強いことだし、『BLUE REVOLVER』をやるとSTGがまだ死んでいないということを確信できるぞ。