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モゲマス経済、SRアイドル価格が急落:識者はこう見る

[東京 6日 □イター] 日本市場において、アイドル価格の下落が進行している。Sレアクラスでは、1ヶ月前に比して軒並み2割程度の下落が進んでおり、今後の価格動向について市場関係者の注目を集めている。なお、エナ/スタレートについては1.0前後で安定しトレードの通貨に「スタドリorエナドリ」と提示される例も増加してきており、エナドリの通貨としてのプレゼンスは橋頭堡の確保に成功したものと思われる。
 
市場関係者の見方は以下の通り。
 
●アイドルは供給されるが、需要は伸びない
<CBBバリパ証券 アイドルアナリスト ジョージ・ボットマン氏>
これまで投入直後に高騰していたSRが一定の期間をおいて価格の沈静化に向かうケースはいくつも見られたが、今般の急落は長期にわたって価格が安定していたSR渋谷凛やSR前川みく等、旧SRの価格が下落した点に特徴がある。原因としては「供給を続けられるカードは必ずデフレ傾向に陥る」というゲーム本来の性質に加え、高コストSRの登場がその下落を加速させたものと思われる。廃課金層のニーズが新SRに遷移する一方で、需要の落ちた旧SRの価格帯は微課金~無課金層が気軽に手を出せる水準ではなく、需要の真空地帯が生じてしまったのではないか。
システム上、ハイレベルになるにつれ成長率が悪くなるため、アイドル枠自体の成長がない一方で、15や16のハイコストSレアが次々と登場したことでアイドルの保有数の必要性は減少傾向にある。また、断続的に新アイドルが供給され続けてきたためにアイドル選択肢の幅が拡大し、経済的合理性からは特定のアイドルに無理に固執する必要がなくなった。下落基調はシステム生来のものであるためやむを得ないものだが、新アイドルの供給過多がそれに拍車をかけたものだと思われる。
しかし、コンプガチャが規制されるとアイドル価格の下落に歯止めがかかる可能性がある。これまで制服フェイフェイによる安部菜々の価格急落等、新レアの大量供給が既存のレアの暴落を招くケースがあったが、新レアの流入速度が落ちると相場の抵抗力は増すだろう。コンプガチャの規制があった場合、それに代替する流入手段が確保されるか否かが今後の相場動向を見るポイントとなろう。
 
●エナ/スタレートの1.0への収束は、通貨としての利便性の副産物
<シカタ・インベストメンツ 調査部シニアストラテジスト シンゴー・ジチョウ氏>
エナ/スタレートは、「プロダクションフェスティバル」中に0.67程度まで上昇した後急落し、1.2~1.3程度での売買が続いてきたがここにきて1.0前後での取引が主流となっている。先のフェスにより、イベント時のエナドリ高騰が現象として明らかになったため、1.2~1.3程度まで下落すると長期保有税の買いが入るため底堅い動きを見せているのだろう。また、同イベント時においてはエナドリが通貨として使用される例も散見されたが、その後も通貨としての信認を受け続けており、取引市場において一定のプレゼンスを示し続けている。
今般、エナ/スタ比がほぼ1.0に収束したのは、同レートであれば取引の提示がしやすいという通貨としての利便性が影響したこともあるだろう。売り手としてはビジネスチャンスを増やすために、エナドリ・スタドリどちらの買い手にも販売を行いたいが、エナ/スタ比が0.9や1.1など中途半端なレートだと提示方法に難儀する。そのため、0.1程度の差であれば、割りきって1.0という同レートで提示する方に合理性があるためだ。
 
●政府は、スタドリではなくガチャを売る方向に舵を切る必要がある
<課金総合研究所 主任エコノミスト 岡田いさく>
アイドル価格の下落は、すなわちスタドリ・エナドリの価格高騰に他ならない。政府として、いかに利用者から徴税するかという施策を考えたとき、政府が徴税手段として採用するべきなのはガチャであり、スタドリではない。スタドリ高は、利用者に円でスタドリを買うという経済合理性を与えるものであるため、政府にとって通貨高は好まざるものである。よって政府は徴税手段をガチャとするべくスタドリ安に誘導する必要があるため、アイドル需要の増加を図るべく公共事業を展開する必要があるだろう。
ここで「スタドリ安を誘導するために、スタドリの市場供給を行うべきである」とするのは誤りである。スタドリはRMT相場で現状1本30~40円となっており、2~3ヶ月前の1本50円前後という水準から下落していることから、スタドリの供給量自体は充足していると考えるべきである。つまり、スタドリは安くなったが、アイドル価格はそれ以上に下落したのだ。必要なのは需要の増加であり、この状況下での問題解決策としては金融政策ではなく財政政策を採るべきであろう。