ケイブとアドアーズ
1967年12月
ゲーム機設置営業を行うことを目的として(株)シグマが設立される。この会社は、後に「アドアーズ(株)」と社名を変更することになる。
(以後、社名は初回に登場するときのみ(株)をつけて記載する。人名は敬称略)
2009年~2012年
2017年
2018年3月
つまり、法人格としてのアドアーズは、Keyholderとして名前を変えて生き残り、中身のゲーセン運営事業が売却されることとなった。
2018年6月
行使価格は125円で、100%行使するためには株価が260円を超えなければならない。このとき、差額の135円×32百万株=約43億円が秋元康等の利益となる。一方、株価が62.5円を下回った場合、125円で新株予約権を行使する義務が生じる。このとき、差額の62.5円×32万株=約20億円が秋元康等の含み損となる。Keyholderの業績を向上させることが秋元康等のインセンティブとなる仕組みである。
2018年11月
2018年12月
2019年3月14日
AKSの代表取締役の吉成夏子が第三者割当増資によりケイブに約8億円を出資する(取得単価734円 110万株)とともに、(株)オカキチの代表取締役岡本吉起が同じくケイブに約2億円を出資する(取得単価734円 30万株)ことを発表。
2019年3月~4月
Keyholderがケイブ株の売却を進める。4月16日には主要株主に該当しなくなった旨のプレスリリース。4月16日時点では36万株が残っているが、5月31日の決算時点では16万8千株となっており、継続して株式の売却が進められた。
当初の76万株から16万株までの正確な平均売却価格は不明だが、仮に4月16日時点の終値960円として計算した場合、取得単価591円との差額である369円×60万株=2.2億円をわずか4ヶ月で資本市場から抜いたことになる。
2019年4月26日
なお、吉成夏子は増資にあたってAKSから8億円の借入を行っている。お金に色はないので正確に紐付けられるわけではないが、AKSがKeyholderにSKEを売却した30億円がその原資と思われ、結局このカネの出どころも元を辿ればKeyHolderのように見える。
一連の流れがどこまで意図的に引き起こされたものかはわからないが、今のところの勝者はKeyholderであり、敗者は資本市場の誰かだ。
Keyholderが出資してすぐに売却した60万株を、結局のところ誰とも知れぬ株式市場の参加者が高値掴みさせられた形になっており、その過程で利益が抜かれているからだ。あるいは子会社のアドアーズをKeyHolderと変えて今も支配しているJトラストこそが真の勝者なのかもしれない。
KeyHolderの小銭稼ぎをアシストした吉成夏子と岡本吉起の勝敗はこれからのケイブの業績次第。3月14日に第三者割当増資が発表された際に、資金使途として示された新作ゲームについては今のところまだ何の音も聞こえてきていない。
ケイブとアドアーズという、かつてゲームセンターに設置するSTGを作っていた会社と、ゲームセンターを運営していた会社が、時代を経てこうして資本の出し入れに使われるハコという全く違う関係性において再び結びつくのだから運命とはわからない。
まぁ、アドアーズは精神が乗っ取られて身体だけが利用されているのだけれど。
まぁ、アドアーズは精神が乗っ取られて身体だけが利用されているのだけれど。
ちなみに、IKD像は会計上は固定資産として減価償却処理されているそうです。