当たり判定ゼロ

シューティング成分を多めに配合したゲームテキストサイトです

ミライでオシャレなSTG / RefRain

ある人は言いました。「人は見た目が9割」。

この問題の本質というのは、本当に人間の価値は見た目で9割ということではなくて、「人は他人を見た目で9割判断してしまう」という点にあります。つまり、客体ではなく、判断する主体こそが問題というわけなのです。
しかし、問題が主体にあるのならば、客体が人であろうが何であろうが同じこと。
た とえばあなたがペットショップに行ったとして、可愛らしい犬と不細工な犬がいれば、9割がた可愛らしい犬を触ることでしょう。服屋さんでも同じことが言え て、ハンガーにかけられて雑然とかけられているTシャツと比べると、ショーウィンドウに丁寧に飾られているTシャツは無駄に高いですよね。わが国にも「※ ただしイケメンに限る」等の由緒正しい格言が伝わっているように、見た目にはそれだけで価値があるのです。結局ルッキズムは人間のお友達なんですよ。

そ の点でペルソナ3はエポックメイキングな作品だったと思うんですが、見てるだけで楽しいデザインをRPGに持ち込んだのは斬新でした。オシャレストアとか 行かないから良く知らないけど、オシャレブランドショップ的なハイソでスタイリッシュなフレームはエッジなインプレッションをぼくたちにギブミーチョコ レートしてくれたわけです。(精一杯のオシャレ表現)

ともあれ、その観点からSTGについて語るとやや無骨なところがあります。STGというジャンルは、発端からして戦闘機が飛び回ってドギャーンバリーンドガガガガなゲームばかりですし、『ドギューン!!』なんて身も蓋も無いタイトルのゲームもあるくらいです。
そうです、STGは基本汗臭い文化なのです。なんてったって戦場だもの。アーバン風味なSTGと言えば、ラジルギなんかのマイルストーン系くらいでしょうか。

このままでは東京Walkerの『カレシとのデートスポット24選』とかで「食事の後はカレとゲームセンターへ行って、一緒にオシャレなSTGを楽しもう!」なんて特集を組んでもらうのは夢のまた夢ですよ! やっぱりSTGに足りないのはオシャレ成分だったのです。
あぁ!どこかにオシャレでスタイリッシュなSTGはないものか!

それが、あった!あったのです。
RebRankという同人サークルさんの出している『RefRain』というゲームなのですが、このオシャレ度はSTG史上に残るレベルだと思うのでご紹介します。

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まず、ゲームを開始するとキャラクター選択画面となり、選択したキャラクターのデスクトップが表示されます。
デ スクトップ!! STGなのにデスクトップ! もちろんキャラクターごとにデスクトップの画面は異なり流れる音楽も違うのですが、どのデザインも2chデ スクトップ板の晒しスレで晒してもいいくらい洗練されていて、見ているだけで楽しいです。ティーちゃんのデスクトップは、クマさんのぬい ぐるみが背景だったりして、女の子の部屋らしくてかわいらしいですね! まぁ私はよく知らんけど。たぶんこんな感じなんでしょうね。

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メニュー画面だけではなくて、そのオシャレ感はゲームデザインにも統一されています。
『RefRain』 は攻撃を重視したゲームデザインがなされており、「M.E.F.A2」というゲージ攻撃を行うことで、ボス敵をノックバック(行動不能)状態にすることが できます。「M.E.F.A2」はボタンを連続で押すことで4段階まで攻撃が派生していくのですが、「中型機にはゲージ1本使って適度に殲滅」「ボスには ゲージ4本使ってノックバック狙い」などの使い分けができるのが特徴ですね。ボス戦の基本戦略としては「なるべくボスを長時間ノックバック状態に追い込 み、攻撃を畳み掛ける」となり、非常にスピーディなゲーム展開となって何ともスタイリッシュ。

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で、この「M.E.F.A2」です が、ゲージ4本使って攻撃するとカットインが入ります。やっぱりオシャレゲーにはカットインは必須ですね。ゲージ回収が容易なので、わりと頻繁に発動する ことになる「M.E.F.A2」ですが、カットインの表示時間は短くてゲームの流れを止めることがないのがいいですね。
「M.E.F.A2」は レーザーによる一斉射撃やビットからの画面全体攻撃、巨大エネルギー光球生成など多種多様で、エフェクトは煌びやかに画面を彩ります。位置付けとして「い ざというときのためにゲージをおいておく」ものではなくて、「効果的にダメージを与えるために断続的に使用していく」ものというのがストレスフリーでいい ですね。殺られる前に殺っちまいましょう。

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シナリオはSFチックなお話ですが、その概要はゲームを進めるごとにデスクトップ画面に 届くメールを読めば明らかになる仕組みになっています。このあたり個人的にPSの『アストロノーカ』を思い出すギミックなのですが、こういう類のゲームと リアルの生活手段の混在はゲームへの没入感が上がります。それにしても、ゲームの中のメールボックス楽天から毎日3通来るメールが来ないから素晴らしい ですね。ようやくやってきた未来は、私たちにお買いものばかり要求するのです。

STGはアーケードが中心のためメニューの選択画面などに凝る必要性が存在しないので、こうしたインターフェイス面での楽しさの提供は、PCでの個人のプレイを前提としている同人STGの特性を活かしててなるほどなーという感じではあります。
ともかくもこうしたオシャレなSTGが出現したことは非常に喜ばしいことであるので、東京Walkerはぜひ特集を組むといいのではないでしょうか。

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ゲームを起動したらオシャレなデスクトップが出てくるのに、ゲームを終了したらオシャレじゃないデスクトップが出てくるのは本末転倒感があってすばらしいですね。