当たり判定ゼロ

シューティング成分を多めに配合したゲームテキストサイトです

ゲームの感想 2020

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今年もゲームの話をする時間だ!
長文感想書いたやつは、ゲームタイトルにリンク貼ってます。
 
極端な話、魏呉蜀が平等になるようなゲームバランスならば求めているシミュレーションになるのかというとそうではなくて、ファンが三國志ゲーに求めているのはそこに「三國志」の世界があること。そういう意味では本作は呂布が個性のおかげで強いのにクソ使いづらかったり、やたら固い剣閣を無視して山越えで直接成都に到達できるルート(ただし攻略に失敗すると引き返せない)があったりと、確かに三國志が感じられた。三國志14は確かに最高の戦略ゲームではないが、最高の三國志ゲームではあると思う。
 
仁王2(PS4)
びっくりするくらい仁王1そのままだったんだけど、仁王はわりとシステムが完成されたところがあるので下手にいじると崩れてしまうのかも。好みはあれど主人公が前作のウイリアムからカスタムキャラになったのは残念な点。一言も喋らないので印象に残らない。DLC平安時代もやり尽くしたことだし、仁王3は主人公を外人に原点回帰した上で未来しかない。戦国時代の未来の外人……となるとペリーか!開国を要求しながらペリーが幕末志士を殴り倒す仁王、絶対やりたいでしょ。
 
リメイクと言うより新解釈FF7。基本的には万人向けなんだが、その本質は「23年前にデジキューブで予約して当時バンバンやってたテレビCM見て発売日を楽しみに待っていたお前たち」に送るゲームだと思う。神羅ビルを登っているとき、JENOVAの音楽を聞いているとき、エアバスターと戦っているとき、当時の自分の人生を思い出さずにはいられない。ああ、あの頃は楽しかった。セフィロスが剣を振りながら放つ「懐かしくないか?」という言葉はクラウドだけじゃなく、画面の前のプレイヤーにも向けられている。
 
Cat Quest II(PS4) 
お手軽に遊べる2人用見下ろし型のアクションRPG。剣を振って敵を殴って魔法でボコってと、とてもシンプルなゲームシステムで脳に優しい点は地球防衛軍と方向性が似ているところがあるかもしれない。敵、出てくる、殴る、倒す、装備強くする、もっと強い敵出てくる、殴る、倒す。SEKIROのようなガッツリ気合を入れて遊ぶゲームも良いが、たまにはこういう定食のお漬物のようなゲームがあってもいい。昔と比べて画面の前で複数人で気楽に遊べるゲーム減ったのである意味貴重。
 
Call of Duty: WWII(PS4)
わりとマジにCoD2のリメイクだと思ってやったら全然そんなことなかったぜ。いや、第二次世界大戦ってのは合ってたんだけどね。FPS下手なのでライフ回復がアイテム使用になってたのがしんどかった。欧米の軍隊の強さの秘密はちょっと物陰で休んだらどんな怪我でも治ってしまうあの無限回復じゃなかったのか!そりゃ日本軍も勝てませんわと勝手に納得していたのに…。ラストのナチスの捕虜収容所はよく描いたなって感じ。被爆下の広島を描くゲームもいつか現れるのだろうか。
 
グノーシア(Switch)
良いゲームの条件の一つに「スタート画面で余韻が感じられる」ことがある。クリア後にスタート画面に戻る動線は、本や映画にはないゲームの特徴であり、良いゲームはそこで余韻があるんだよな。ゲームってのはプレイだけじゃなくて、最終的にはゲームをやめるところまでが含まれる。余韻とは、ゲームが素晴らしいほど発生する、それを終えるときの気圧差のことだと思う。クリアしてスタート画面戻ったところでBGM聞きながら「いいゲーム遊んだなー」と打ち震えることができた。
 
パワプロ 2020(PS4) 
前作からのマイナーアップデート感もあるけど、それだけに現行のパワプロにおいて最も完成度の高い作品。ペナント、マイライフ、サクセス、パワフェス、栄冠ナイン等、色んなモードを全体的にちょっとずつ良くするとそうなるよね、という安定感ある帰結。未だパワプロ2016から引かれた延長線を歩き続けており、進化の袋小路に入ってしまった印象も受ける。こういうシリーズ物は冒険をしない方がいいのか、あるいは驚きを与えるべきなのか、次回作に答えはあるだろうか。
 
Dungeon Warfare(Steam)
マジで時間がなさすぎる時期だったのにゲーム遊ばないと死ぬ症候群が出てきたので、細切れで遊べるタワーディフェンス買って心を消化しようとしたら想定外の時間泥棒を食らってヤバかった。「ステージクリアして新しいトラップをアンロック! 次のステージで活用してみよう!」みたいな仕組みを途中で自ら中断できる奴いたら鋼の自制心すぎる。新しい武器を手に入れたらすぐ試してぇだろうが!「ステージクリア型だからキリよくやめれて安心だね!」そんな安心はなかった。
 
The Last of Us Part II(PS4) 
エリーがギター弾いて気持ちぶつけたりとか同級生と言い争ったりとかするじゃないですか、自分がアメリカ人だったらアメリカンティーン・エイジャー的な振る舞いに何らかの感傷を覚えたりするのかもしれないけど、さっっぱりわからん。何の感傷もない。何というか文化的なコンテクストの差がある気がする。例えアメリカ人がいくらペルソナ好きでもペルソナの放課後感を心から理解するのは難しいだろうし、生まれる場所や文化によって理解できるものと理解できないものが生まれることは縛りみたいなもんだ。
 
Ghost of Tsushima(PS4)
クロサワ時代劇的な"カッコよさ"の演出に全振りしたゲーム。確かにカッコよかった。境井仁も顔だけ見りゃただのオッサンでイケメンではないんだけど、とにかく所作がカッコいい。待てよ、さっき文化的コンテクストの話したけど、これ作ったの外国人だろ? 完璧です、完璧に理解されています。これは実際の日本にはどこにも存在しないけれど、確かに「日本的」とされた美学そのものです。だとすると何だ。結局は知らない文化の理解は"共感"できるかどうか次第なのかな。
 
リングフィットアドベンチャー(Switch)
両方やってみた感想としては、脂肪を燃やすならばフィットボクシング、全身の筋肉をつける目的ならばリングフィットが上という感じ。言い換えれば表見上の体重減らすならフィットボクシングだ。リングフィットは筋肉がつくので短期的には体重が減らねぇ。本当に筋肉がついているのかもわからねぇ。基礎代謝が上がっているのかもわからねぇ。健康になっているのかもわからねぇ。何もかもがわからねぇ。ただそれでも何かを信じて運動を続けていく。そういうゲームだ。
 
お船のゲーム。死の瞬間を描いた断片的なカットを見て「その人の名前は何か。死因は何か」を推理していくという見たこともない異色の作品なんだけど、『Papers,Please』と同じ作者さんだったのね。これだけリメイクで発売されるゲームが多くなってくるとゲームのパターンは生まれ尽くしたように思えてきても、まだまだ題材や観点は存在することを教えてくれる。人はこのまま世の中の全てをゲーム化するように掘り尽くしていくならば、人類の計算資源は足りるのか。
 
ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団(PS4)
アイテムの探索要素、日本一お得意のインフレしたダメージと、考えてみれば、画面をRPGに置き換えたディスガイアではある。が、その本質は魔女シリーズの泉達也によるシナリオ。エログロをNGとしない容赦ないストーリーはルフランの路線を継続し、今作でも健在。というか個人的にはゼロ年代のエロゲっぽさがあると思った。なぜかあの一時代のエロゲで花開いた尖った雰囲気を魔女シリーズは持っている。ただ令和のスペクトラルタワーなダンジョンだけは残念だった。
 
Crimzon Clover(Switch)
同人やフリゲのSTGでガッツリやり込んだのは、東方Project、StellaVanityそれからCrimzonCloverなんだけど、まさか任天堂のゲーム機で遊ぶ日が来ると思わなかったなぁ。いい時代になったけど惜しむらくはSwitchでSTG向けのパッドを持ってなかった。PCでのSTG向けパッドといえばスピタル産業のCT-V9が珠玉の逸品で何台も使い潰したけど、パッドの名機って最近聞かんね。STGは操作性の重要度が高いので、それだけにコントローラーの進化と共に生きてきたジャンルだと思う。
 
今年は桃鉄の久々の新作が出た年であり、ダビスタの新作が久々に出た年でもある。よく比較されるウイポとの話で言えば、能力や配合の爆発力がハッキリ見えるウイポと比べてダビスタはマスクデータが多いよね。同配合でも全然産駒の能力が違ったりするギャンブル性があるのよ。今作の美点はレースシーンの映像。内側の馬場が荒れてたら全馬第四コーナーを外ぶんまわしで回ってくるこだわりは必見。逃げ先行が強い前残りのバランスが気になるけど、思えばダビスタは大体バランス悪いのが特徴であり今更だった。
 
去年は新生の終わりくらいでまだ麻雀ばかりやってて、ガッツリ進めたのは今年になってからなので入れとこ。1年かかってようやくパッチ5.0までクリアしました。最近はローソンコラボでロッテのチョコレート食べて偏食してます。シリーズでは漆黒は蒼天の次に好きだけど、特に良かったのはユールモア。ああいう退廃的な享楽街好き。ユールモアと言えば、ティスタ・バイちゃんFF14で1番の美少女よね。話し方もアクがあってギャンブラーというキャラも立ってるし、あれでチョイ役なのはビックリしちゃった。
 
 

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今年の1作を挙げるならば『グノーシア』
 
人狼の仕組みを利用したシナリオも良かったけど、もちろん人狼を遊べるゲームシステムも上手く作られている。NPCがわりと賢くて、万物の霊長たる人間様であるところのこの私が騙されまくって吊られまくる。たかが機械にナチュラルに騙される人間様の尊厳ヤバい。
あと、キャラクターに個性があるので、キャラクターの特徴を覚えた後半になると「コイツがこういう振る舞いをするということは、こういうことか」と読めるようになる。仲のいい友達かよ。シナリオだけじゃなくて、そんなところからもゲームの中に入り込める。色々な仕組みに整合性の取れた美しさがあるゲームだと思う。
 
 
去年すげえ忙しくて「ここ10年で最高の労働」が来たと思ったら、今年はコロナ対応もあり「過去最高と言われた昨年を上回る労働」というボジョレーヌーボーになってしまって、十分にゲームできなかったのが残念。できれば『Library Of Ruina』とか『factrio』とか遊びたかったんだけどな。来年はがんばって時間作る。
今年はコロナでひどい目にあった人多かったんじゃなかろうか。本当に忘れられない年になったな。
 
ちなみに2016~2019の記録を見ると、過去の今年の1本はこんな感じらしい。
 
 2017:BLUE REVOLVER
 
あっという間に一年終わっちゃいましたね。それでは少し早いけど良いお年を。
 

野球賭博2020 反省会

拙者の名は、野球を見る目が全く無い侍と申す者。故あって生き恥を晒しており、ここに拙者の懺悔を置いておく所存。拙者の墓標には「この者、野球を見る目はあらずとも、野球を愛する心は誰にも負けまじ」とだけ記してくだされ…。
シーズン開始前の予想はこちら
 

パ・リーグ編】

1位 福岡ソフトバンクホークス(予想順位:3位)
5月くらいの雰囲気だと緊急事態宣言とかやってたし、国をまたぐ移動なんて実質無理に近いのではないかと思ってた。モイネロ除くキューバ勢なしでシーズン戦う状況もあり得たけど意外とあっさり来日できちゃって、スタンドでは機械が踊ってるし、コロナの影響を最も被るチームからコロナで最も面白いムーブをするチームに。昔『2020年スーパーベースボール』というロボットが野球をプレイする未来を描いたゲームがあったんだけど、現実にはロボットがスタンドで応援してグラウンドで人間がプレイする未来が訪れた。まさかこんなことになるとは。話を戻すと、柳田のフルシーズン出場で打力も昨シーズン比で増したこともあるけど、リーグ防御率4点程度の水準で、チーム防御率が2点台の投手陣は反則ですよ。
 
2位 千葉ロッテマリーンズ(予想順位:4位)
種市の故障は残念だったけど、二木の活躍がそれを補ってあまりある結果に。二木、自分のパワプロのペナントだといつもやたら成長してエース格になる投手なんだけど、ようやくパワプロに現実が追いついてきたか。あと日ハムの大田とかも化け物になりがちよね。途中加入の澤村も吹っ切れたみたいにいいピッチングをしていて、唐川・ハーマン・益田と構成するリリーフ陣が明確な強みとなり、チーム防御率ソフトバンクに次ぐリーグ2位の3.81。やはりリリーフのいいチームは接戦を取れるので得失点差以上の順位を取れがち。よく得失点差で名将扱いする考え方見るけど、あれは監督の要素というよりもリリーフの強いチームかどうかによるものかと思います。あと打撃型のチームは死体蹴りで得失点差稼ぎがちというのも。
 
3位 埼玉西武ライオンズ(予想順位:2位)
オープン戦のボール見てると今年こそ今井行けるんじゃないかと思ったけどボロボロでしたね。やっぱ球は速くてもノーコンはマズイですねぇ。ロッテと同じく得失点差はマイナスも最終的にこの位置につけられたのはやはりリリーフの防御率。先発はリーグ6位だけど、リリーフは3位であり、接戦取れるかどうかって本当にデカイっすね。特に平良のおかげで取れたゲームって相当あるんじゃなかろうか。一方であれだけ猛威を奮った山賊打線がリーグ4位と一気に壊滅的に。森・山川・外崎・おかわりと同時多発的に死なれたらどうしようもないっすね。ムラがありそうな山川はまだしも、コンタクト能力が高い森が死ぬとは思わなかったなぁ。とはいえ三振率は上がってないので、森は来シーズン巻き返してくるでしょう。
 
4位  東北楽天ゴールデンイーグルス(予想順位:1位)
拙者の名は野球見る目が無い侍。今季の補強でブッチギリの1位すらあるんじゃないかと思ってた者に候。いや、現に開幕直後の打線の勢いとかヤバかったし、こんなの岸とか戻ってローテ回りだしたら攻守ともに強力すぎるでしょキューバ勢不在で迫力不足のソフトバンク楽天は倒せないという雰囲気はあったはず。結果から言うと、打線は確かに凄くてリーグ1位だったけど、投手陣が崩壊してリーグ5位。強力打線で投壊したチームは、得失点差だけは大幅にプラスになるけど順位は振るわないというピタゴラス勝率だけはやたら高くなるやつ。ハーマンが楽天に残ってたらロッテと楽天の順位は確実に逆だったよね。こういうの見ると、リリーフの重要性は今の指標でどこまで正しく評価されているのかわからなくなるんだよなぁ。
 
5位 北海道日本ハムファイターズ(予想順位:5位)
開幕当初からバーヘイゲンいけるでしょ説を唱えてたんだけど、防御率3.22でローテ回りきってくれました!奪三振率も9.27と先発にしては高いし、K/BBは3.97、Whipは1.07とどの指標をみても合格点。こんな新外国人が加わってなんで5位だったんだろうね。投手陣も昨シーズン怪我してた上沢も今季はいたし、野手陣は西川・中田・大田・近藤らが概ね期待通りの活躍。ただ、毎年活躍してる人が期待通り活躍しているだけという感じで、いわゆるスター選手とそれ以外の差が大きいチームだと思う。ここに名前を上げた選手以外の選手になると急に打率1割台や良くて2割前半くらいが片っ端からズラッと並んで、クリーンナップ勢との落差が激しい。清宮が本来そこを埋めればいいんだけど、まだ若いからね。
 
6位 オリックスバファローズ(予想順位:6位)
日本屈指の名投手山本由伸と日本屈指の好打者吉田正尚を抱えてこの位置というのはえらいことですよ。というか今年は山本由伸と千賀のマッチアップをやたら見た気がしたけど、これをズラしてソフトバンク相手に2勝を狙うんじゃなくて1勝1敗を狙うようにしただけで全然勝敗の数字違ったんじゃないかと思う。18登板した山本由伸で8勝しかできてないのはさすがにおかしい、というかちょっともったいないよね。久々のワクワク大物メジャーリーガーのアダム・ジョーンズはやっぱりピーク過ぎてて厳しかった。まぁこれだけのビッグネームが市場に出て、NPBが獲得できるって機会もそうないのかもしれんけど、ピーク過ぎたメジャーリーガーは取るにしてもアスリート系じゃなくてパワー系のほうがまだマシな気がする。
 

セ・リーグ編】

1位 読売ジャイアンツ(予想順位:2位)
シーズン当初に「日本シリーズはどこが出ても10回やって8回はパが勝つ」と書いてたところ、まさか4戦4敗オールブラックス再びとは。巨人、原監督時代は勝率こそ良いんだけどわりとネタ球団路線だよね。本人の顔芸そのままのチームになってる気がする。これでもセ・リーグの中では得点1位、失点1位で攻守バランス取れたチームというのが不思議。開幕当初は菅野以外の先発誰で回すんだよってレベルだったんだけど、戸郷が急に伸びてきたし、(指標は悪いけど)サンチェスが一応ローテ回してなんとかなった。途中でウィーラーと高梨が楽天からプレゼントがあったのも大きかった。両名が調子落とした秋口以降は急失速してたけど、特に高梨がいないと中盤で中継ぎ崩壊してリーグ優勝自体キワドかったのかも。
 
2位 阪神タイガース(予想順位:5位)
『リリーフが良いチームは得失点差以上に順位を上げる説』のまた実証例。先発防御率は菅野のいる巨人に一歩劣るが、リリーフ防御率3.39はリーグ1位。去年はこれにPJがいたんだから終盤で小さなリードを持ってた時点で負けないチームだった。PJが偉大すぎたから、それを差し引けばグッと順位落とすかと思ったら、層が分厚かったなぁ。というかスアレス覚醒なんて読めないし、藤浪リリーフ起用というジョーカーがあるとも思わねぇ。攻撃面では相変わらず十分とは思えないけど、大山が突然覚醒したのが大きな糊代になった。ただ来季をみたときどうなんだろう。スアレスや大山など通年で初めて今季ほどの成績をあげた選手に、同じような成績を期待して良いのか、はたまた少しできすぎだったのかさっぱりわからない。
 
3位 中日ドラゴンズ(予想順位:3位)
今年は大野雄大ですよ。現代野球で20登板10完投6完封はおかしすぎる。奪三振率も8.96でK/BBが6.43と球威とコントロールが並立した高い水準で安定。一体どうしたんだ大野。2年前に防御率8.56で投げてた投手はどこに行ったんだ。そんなに朝倉コーチが嫌だったのか。ともあれ、長い人生、突然何もかも歯車がうまく回ってしまうときもある。大野にとって今年がそうだったんだ。沢村賞おめでとう大野投手!肩慣らしが終わったところで12月開催のプロ野球No.1決定戦バトルスタジアムの本番に向けて頑張ってください!……と思ったら、9月にイベント中止が発表されてた……ハッ、大野の6完封のうち5完封が9月以降……つまり、これがバラエティ番組に向けて力を温存する必要のなくなった本気の大野だったのか……。
 
4位 横浜DeNAベイスターズ(予想順位:1位)
全員健康で揃ったら間違いなく強いチームだと思いますよ。今年は故障者が多すぎた。大体あれだけOP戦で暴れたオースティンが開幕からいないし、ローテーションピッチャーだけ見ても東はシーズンを棒に振り、今永・平良・上茶谷が故障という悲惨な状況。おまけに昨シーズンから怪しかった山崎康晃がついにぶっ壊れと、フルスペックの戦力からは一番乖離したチームだったんじゃなかろうか。ただ逆に言えば展望は明るい。戦力の平均年齢も若く、加齢による衰えも考慮する必要はない。打者では佐野が凄かった。コンタクト能力が高く、スラッガーなのに追い込まれても三振しないという吉田正尚のようなコンタクト技術がある。筒香とはまた違ったタイプの強打者で、佐野を見出したのはラミレス監督の大いなる功績。
 
5位 広島東洋カープ (予想順位:4位)
昨シーズンに引き続きリリーフが崩壊。ついにはヤクルトの後塵を拝するリーグ最下位に。3連覇のときはリリーフが強みだったけど、投手の肩、特にリリーフの肩はやはり消耗品なのだと感じさせられる盛者必衰の理。今村・一岡・中崎みんなダメになってしまった。プロだから仕方のないことなのだけど、どこか悲しみを感じてしまう。一方で、本来今年のリリーフの軸である守護神を勤めるはずだったスコットがえらいことに。開幕当初から毎試合打たれてたけど、結局0セーブのまま防御率15.75,Whip3.13という異次元の成績でフィニッシュ。ミセリがGWに浅草見学して帰らなかった未来のような成績になったけど、なんとこれで来季残留が決定。一体何者なんだスコット。プロが見ると伸びる何かがあるのかスコット。
 
6位 東京ヤクルトスワローズ(予想順位:6位)
3年目にしてセリーグ最強打者にまで駆け上がった村上がいても、5位と12ゲーム差のダントツビリで野球はチームスポーツなんだという無情さを感じさせられる。セリーグでこれなんだったら、ヤクルトがパリーグに行ったら一体どれだけ負けてしまうのかというのも気になるし、交流戦は集客面だけではなくてお互いのレベルを感じさせるという意味でもやったほうが良いのかもしれない。今年の失敗オブ失敗はエスコバーの獲得かと思っていて、20代の頃守備職人だったメジャーリーガーをオッサンになって連れてきてもショートの守備も悲惨になってるし、元々打てる選手じゃないんだから打撃も期待できないしでえらいことになった。ショートは本来20代にやらせて30代になったらコンバートを考えるような職場だと思いますよ。
 
 
というわけで今年もプロ野球は終わり。内容については色々あるのかもしれないけど、まずはシーズン通して開催できたことが良かったんじゃなかろうか。途中でどこかのチームにクラスターが発生したり(実際出たけど)、球場で感染拡大したりで途中でシーズン中止になるというのも全然あるかなと思ってただけに、まずは無事終われたことが良かったよね。関係者の皆さん大変だったんじゃないかなぁ。
 
あと、地味に残念なのが本来2021年開催だったWBCが開催延期されたこと。覚えてました?WBC、来年開催だったんですよ。
プロ野球選手で日本代表作ってアメリカとかと戦うんだ、みたいな子供の頃の妄想が現実になったのでわりと楽しみにしてるんすよね。
どうか柳田が全盛期で千賀山本由伸が衰えないうちにWBC開催されてくれー!

神奈川県警、オブラディン号の謎を解く

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前々から「Return of the Obra Dinn(以下オブラディン)」がえらい出来である、みたいな話はかねがね聞いてたんですけど、この前SwitchとSteamでセールしてたんで買ってみたんですね。
秒速で話が変わるけど、Steamのセールはセールしてるときに山ほど買うよりも、やりたいゲームをストックしておいてセールに背中を押してもらってそのまま遊ぶのが正しい使い方ですよ。山ほど買ったら絶対遊ばなくなりますよ。電子書籍でもバカ買いするたびにそう思います。はい。
 
で、オブラディンですよ。
これ何のゲームかというとジャンル的にはアドベンチャーになるんでしょうけど、保険調査官であるプレイヤーは5年間消息不明となっていたオブラディン号に乗り込み、60人の乗員あるいは乗客についてどうやって死んだのか(あるいは生きているのか)をすべての人物の真実を突き止めて報告するのがゲームの目的です。
 
保険調査官と言われてもそんな職業に馴染みがないんでピンとこないですね。要は乗員がちゃんと船員としての義務を果たしていたのなら保険金を払ってあげる必要があるだろうし、そうでないなら保険金なんて払う必要はないだろうし、まずはその真実を確かめる必要があるという話ですね。
 

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プレイヤーはオブラディン号内の残留思念(死体があった場所)を見つけて、依頼人からもらった懐中時計を使うと、その人が死んだタイミングをモノクロ写真で切り取ったような情景を見ることができる謎の能力があります。便利な能力ねー。
 
「ならどうやって死んだか判別するのなんて簡単やんけ!」ってとこなんですが、これが案外そうじゃない。死因を当てるだけではなく、その人の氏名まで当てなきゃならんからですね。
 
例えばあなたはヨドバシカメラにいます。そして「これがヨドバシカメラに来店しているお客のリストですよ」って渡されても、目の前にいるヒョロっとした兄ちゃんの氏名が誰かなんてわからんわけです。
一応、国籍や職業なんかのヒントがあってどこかのピースから判断がつくようにはできているらしい(最後には消去法になってしまう人もいるらしい)のですが、さっぱりわからん。マジでわからん。ヨドバシ行ったときに現在来店している全員の顔と氏名を一致させないと帰れま10とかやられたら泣いちゃう。
 
思うにゲームってのは一種のトンデモシミュレーターみたいなところがあって、「~だったらどうする?」という虚構の想定で作られた世界を自分が体験できるところに良さがあるわけですね。
そういう意味ではオブラディンの構築した世界とルールというのは、オブラディンでしか体験できない唯一無二のものであるので、こういうのは一度きりの人生で遊んでおいて損はないものだと思いますね。
 

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で、実際どういうやり方で当てっこをするのかというと例えばこれ。死んでるやつはなんて名前で死因も当てる必要があります。
白黒なのもあるけど、オブラディン号の乗員ほとんどオッサンなので全く区別がつかねぇ。
 
いや、オバちゃんも乗ってるんだけどオバちゃんも全員が子供5人生みましたガハハみたいな肝っ玉母さん顔してて全く区別がつかねぇ。それにオバちゃんは、誰かを殺したりして目立たないので静止シーンの端っこにいるケースが多くて尚更わからねぇ。画面の端っこに立ってるオバちゃん見て何を判断しろと言うんだ。
 
警部、これは迷宮入りの可能性ありですよ……。
真実に基づく保険金支払に定評のある当保険協会において「わからない」なんてことはあってはならんわけです。
 
かくなる上はあの方法しか……。
極東の国日本の神奈川とかいう地域には古くから伝わる捜査の方法があるという。
私は日頃からネットニュースやゴシップを見て勉強するように務めているので詳しいんだ。
下町のハードボイルド・エッグと呼ばれた私に解けない謎など、あまりない……!
 

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早速捜査を進めていきたいところですけど、なんですこの状況??
 
いや、なんかバットみたいなので殴ってるっぽいのはわかるんだけど、殴ってる人と殴られてる人、ほぼ同じ顔してないです?というか誰??
なんか言い争いしてたようなボイスは聞こえてくるんだけど、誰が喋ってんだかよくわからないし、オッサンの顔見ただけで名前当てるとかメンタリストでも無理でしょ……。わかるのは死因は撲殺というくらい……?もはやイタコでも呼んで被害者の霊を降ろすくらいしか思いつかないんだけど、オブラディンのルール上それは無理だし…。かくなる上はあの方法しか…。
 

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う~ん、これは自殺!
被害者は日頃からインターネットで政治に関する論争に明け暮れていたが、ある時ふと我にかえると鏡で見た自分の顔は皮膚が垂れ下がっており、これといった職歴もなく親も年老いて10年もすれば介護も必要となりそうで、思えば自分はこれまで何をしてきていたのだろうもしかしたら死んだらもう一度人生をやり直せるのではないかそうだこれはなにかの間違いだそうだそうだ次こそはうまくやるきっとうまくやるんだこのロープでピョンとするだけで全部なかったことになるんだ、ということがあり自殺。
後ろの人がバットのようなものを持っていますが、これは大きなカッターであり、ロープを切って助けようとしたシーンだったと思われます。うむ解決。
 

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テンポよく事件を解決していくぞ!なにせ被害者はあと59人もいるんだ。
さて、次のシーンですが、なんですこの状況??
 
なんか上からモノが落ちてきて当たって死んだ感じ?で、いいの?というかそれだけで人って死ぬ?豆腐かこのオッサンは。
オッサン!またオッサンですよ。オッサンばかり出てきても全く区別つかないし、一体コイツ誰ですか。
そう、こういうときにはあの方法がある。
 

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う~ん、これは自殺!!
被害者は子供の頃から生真面目でクラスで陽キャがはっちゃけるようなテンションにも馴染めず、かと言って勉強ができないかというとそうでもなくほどほどのポジションでダラダラと生きてきた中年男性。しかしある時思うのだ。一体自分は何のために生まれてきたのだろうこの先何をすればいいのだろう何に向かっていけばいいのだろうしかしそれで何かを成し遂げたとしてそれが何の意味があるというのだろう結局のところ人は死ぬのだし事実上何かに価値を見いだせる可能性はないのではないかならば早めに終わらせたほうがいいのではないかそうだそうしようと考え自殺。
 
たぶんこの画像は誰かが自殺を隠蔽するために上から木材を投げつけたんでしょうね。
被害者の自殺が発覚すると都合の悪いやつがこの中にいたというのか…!しかし私の目は誤魔化すことはできないぞ。天網恢恢疎にして漏らさずだ。
 

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そして依頼人に報告書を提出してお仕事完了…っと。
いやー、今回もいい仕事した。ビールが美味い!!どうでもいいですけど、仕事が終わったあとの一杯目のビールの美味さって単純に疲れて喉かわいてるところに量を飲みやすくて冷たいものを流し込んだから美味く感じるだけですよね。どうでもいいですけど。
 
 
ところで、しばらくして依頼人を名乗る人物からお手紙が届きました。
 

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依頼人はあまりに品質の低い報告書を受け取ったのでショックで死にました、と。
いや、お前が死ぬのかよ!!
 
まさか船の乗員の死因を探っていたら依頼人が死んでしまうとは…。真相を解明しないと依頼人は助からないのか…。
 
お察しのとおり、本当のオブラディンはここから始まるんですよね。
これまで通ってきたシーンを丹念に見返し、「あれっ、ひょっとしてこの人○○なんじゃないか」という発見を積み重ねて、60人全てのピースを埋めることこそがオブラディンの本編。そして全ての真相を解き明かすのがあなたの仕事なのだ!!
 
しかし、神奈川県警に匹敵する頭脳を持ち、ハードボイルド・エッグと呼ばれた名探偵である私が案内できるのはここまでとなることを許してほしい。
オブラディン号の真相とは何なのか。ここから先は自分の目で確かめてみよう!!(昔のファミ通みたいな投げやりな紹介文)
 
 

ドナルド・トランプは『内閣総理大臣織田信長』を読んでいた説

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内閣総理大臣織田信長』は1994年から1997年にかけてヤングアニマルに連載された漫画で、いわゆる「信長モノ」の中でも高い人気を誇る屈指の名作です。
 

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作者の志野靖史先生天才かよと思うのが、「どういう経緯でタイムリープしたか」という流れは一切書かないで、1巻の1コマ目で織田内閣を成立させ、連載が終わるまで「なぜ織田信長が現代にいるのか」の説明が一切ないところ。確かに言われてみれば、それはどうでもいい部分だったのかもしれない。このあたりの取捨選択のセンスですよ。
 
大まかなストーリーは、現代になぜか存在する織田信長が400年ぶりに政権を樹立し、信長ならではの奇抜な政策で社会問題の解決に挑むというもの。自分勝手な信長が思いついた政策に秀吉をはじめとした閣僚や社会が振り回される単話完結型のドタバタ劇を基本としつつ、時折差し込まれる社会風刺や心がほっこりするいい話もあり、「こち亀」みたいに読めるところがあります。
 
ところで、現代の政治家や経済学者等の施策のいくつかは『内閣総理大臣織田信長』を基に作られていると聞くと皆さん驚かれるでしょうか。私も今自分で書きながら驚いています。
 
例えばこんなエピソードがあります。
 

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日米首脳会談でアメリカを訪問する際、閣僚よりも一足先に飛行機でアメリカに飛ぶ信長。何をするのかと思えば、端正な自分の顔をグランドキャニオンに彫ってクリリントン大統領にプレゼントしようとする。信長は自分が好き過ぎるので良かれと思ってやったが、秀吉や森蘭丸からこんなことをすると国際問題になると言われて、正直にクリリントン大統領に謝る話。
 
これ、最近どこかで見た記憶が…。
 

www.cnn.co.jp

これだ!!
常識的に考えて2020年にもなって自分の顔を山肌に彫ろうなんて発想は出てこないはず。
となると、辿り着く結論は一つ。
 
 
内閣総理大臣織田信長』が連載されていた約25年前、トランプは50歳前後。今では忘れてしまったかもしれませんが、当時は日本語を読めたのかも。あるいは金に任せて英語への訳本を作らせたのか…。いずれにせよ、トランプが『内閣総理大臣織田信長』を参考に政策を考えていることがこれで明らかになりました。
 
 ほかにもこんなエピソードが。
 

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山手線視察をした信長は、あまりの社内混雑にキレて途中で電車を止めさせて降りる(新宿で乗り込み隣駅の新大久保まで持たなかった)。同乗していたサラリーマンが「私達は毎日こうだ!新聞くらい読めるようにさせてください!」と総理に直訴。その場で信長はわしに任せよと公約し、官邸に戻って5階建ての電車を考案する。
結局は信長の5階建てはカーブを曲がれないので廃案、秀吉の改良案も間に合わないので廃案、最後に残った家康の「新聞を小型化すればいいのでは?」という案が採用されて、なんとか公約を守れるという話。
 
これもなんか耳に覚えのある話だ。なんだっけ…。
 
これだ!!
小池百合子知事が2016年に東京都知事選に出馬して掲げた「満員電車ゼロ」。その方策として2階建ての車両が挙げられました。
信長案の5階建て車両は無理にせよ、秀吉案は1階部分を半地下にすることで3階建ての車両を作ろうというものでした。これは小池案に近い…。
となると、辿り着く結論は一つ。
 
小池百合子は『内閣総理大臣織田信長』を読んでいた!!
 
1995年、小池知事は新進党の結党直後で、政策の勉強意欲に燃えていたに違いありません。そのとき、政策の参考になるような漫画がたまたま手元にあったらどうでしょうか。そりゃ読むでしょう。読むでしょうよ。いずれにせよ、書かれて20年後の東京都知事選を左右する影響力を織田総理が持っていたことに我々は驚きを隠すことができません。
 
 さらにはこんな話も。
 

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 一千万円札を新設し自分を紙幣の肖像に使った信長であったが、一千万円札など誰も使わず、頭を悩ませていた。そこに全国知事会から地方分権の請願があり、そこで地方ごとに郷土の有名人のお札を出し、肖像に登場する人物は投票で決定してはどうかと提案する。その心は、東京では「信長に手をふる徳川家康」、大阪では「信長にお辞儀をする秀吉」を肖像に登場させ、愛知では自分を登場させることで、主要都市で流通する一万円札を自分の顔で独占しようとする目論見だが…という話。
 
地域貨幣……どこかで聞いたような……
 

kakakumag.com

これだ!!
仮想通貨が盛り上がった2年ほど前、地域通貨みたいな話があちこちから出てきたのを覚えておられるでしょうか。地域通貨も文脈的には地方創生の一環で、要は地域内で消費される通貨量を増やす(一方で地域外に流出させない)政策として語られます。「さるぼぼコイン」のような、その地方をイメージさせる名前がつけられることが一般的ですが、そのルーツは1999年の地域振興券にあるようです。
 
このアイディアの流れ、当時の地域振興券を担当していた官僚が『内閣総理大臣織田信長』を読んでいたと考えるとしっくりこないでしょうか。つまり、地域通貨の考え方の期限は織田総理に由来すると言っても過言ではないのです。
 
そして、極めつけはこれ。
 

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来年度予算を編成するに当たり、秀吉は公共事業、勝家は中小企業への助成、家康はいっそ予算をそっくり貯金してみてはと主張する中、信長は面倒くさくなり「天下一のバラマキ」を行うと宣言し、年度予算72兆円をすべて720億枚の千円札に替え、航空機から日本全国にバラまいてしまう。秀吉はその光景を見て、「でも、それも面白いかもな。だってそもそもは国民の金なのだから…」と呟いた。

信長のバラマキにより住宅着工件数、新車販売台数等の個人消費は大きく回復したが、徳川家康のように拾ったお金を貯金していた人もまた存在した…という話。

 
しかし、上空から紙幣をばら撒く……どこかで聞いたような……
 

www.nikkei.com

これだ!!
ベン・バーナンキは学者時代の2002年、ミルトン・フリードマン教授の90歳の誕生パーティーにおいて「デフレ克服のためにはヘリコプターからお札をばらまけばよい」と発言。それ以来「ヘリコプター・ベン」の異名を取り、ついにはFRBの議長まで上り詰める人物ですが、信長が72兆円をバラまいたのはそれより7年前の1995年……!
となると辿り着く結論は一つ!
 
 
まさか世界の金融に最も影響を与える人物が経済政策の参考にしていたとは…。ああ、なんと偉大な織田総理。
時系列で追って考えると、バーナンキは1995年に『内閣総理大臣織田信長』を何らかの方法で読み、7年間の熟考を経た後、2002年にヘリコプター・マネーという理論で披露することになったと考えるのが自然です。バーナンキFRBの議長時代にインフレターゲットの考え方を導入しましたが、それが時間を経て日本にも渡り、黒田日銀総裁のもとで黒田バズーカと呼ばれる異次元の金融超緩和政策に繋がったのです。25年前に考えられた織田総理の政策は今の日本にも息づいているのです。
 
 
冷静に考えてみれば、今現在の先進国を代表する政治家・経済学者の施策が、いずれも1995年頃に書かれた『内閣総理大臣織田信長』に描写されている。こんな都合のいい偶然があるのでしょうか。
 
となると、今後出てくる政策も『内閣総理大臣織田信長』に描かれている可能性が高いということです。
この法則を知ったあなたは、これで未来を予測することができる。愚者は経験に学び、賢者は歴史から学ぶ。賢者は歴史から未来を知り、他者に対してアドバンテージを得ることができるでしょう。
 
具体的には、このような政策がまだ実現されていないので今後の社会情勢を見る参考にしてください。
 

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自分の本来の年齢の上下10%の範囲を限度として自由に年齢を設定できる法案。働き方において、早く辞めたい人が早めに定年の年齢を選択でき、長く働きたい人が定年を回避できるようになります。また、就活時の年齢差別がなくなるので既卒や留年に有利になるでしょう。
 

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24時間のうち、婚姻時間と非婚姻時間を契約で振り分けられるようにできる法案。非婚姻時間用の単身住宅の需要が伸びるでしょう。また、お互いの契約時間や付帯契約の認識齟齬等による裁判が増え弁護士業務が忙しくなるでしょう。
 

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国会中継に注目してもらうために国会中継をエンターテイメント化する政策。NHKの視聴率が伸びる一方、民放は新たな敵の登場でますます収益が厳しくなるでしょう。演出関連の業種は国会関連の仕事が増えるかもしれません。
 
 
なお、冗談抜きで『内閣総理大臣織田信長』は名作なので、古本でも電子書籍でも良いので見かけたら買うといいと思います。
個人的には5巻の「永遠平和のために」というエピソードがメチャメチャ好きなので是非。
  
ちなみに、作者の志野靖史さんは後に歴史小説家に転身されていて『信長の肖像』という戦国時代の絵師狩野小次郎を主人公とした話を書いています。こちらもちょっぴり切なさのある話でいいですよ。
 

野球賭博2020

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こんな時期にプロ野球が開幕とか自分が生きてる間二度となさそうだけど、ともかく開幕なので野球の雑談をするぞ!
 
順位を置いてるのは12連単当てたときにドヤ顔でtwitterに貼りたいからです。
毎年全然当たらないけど、セ・リーグの首位だけは4連続で当ててるので今年的中するとWin5で配当が付くはずなんだよなぁ。
あと若月さんご結婚おめでとうございます。画像はスラッガーの選手名鑑より。選手名鑑はスラッガーのやつがデータも揃ってるし見やすいのでオススメ。
 

パ・リーグ

1位 東北楽天ゴールデンイーグルス(昨年順位:3位)

今年の楽天は強い。鈴木大地とロメロを獲得したことでウィーラーが余るほどの層の厚さ。他にも茂木・浅村・ブラッシュと、野手陣は捕手以外オールスター級が並ぶ。投手陣では則本が帰ってきたし、涌井が加入して、松井が先発に回ってイニングを食う。少し遅れて岸が復帰すれば先発陣もリーグ屈指。リリーフにはアメリカ帰りの牧田もいる。今年の楽天は本気でソフトバンクに勝ちにきてるぞ。孫さんも毎年日本一だとつまらないだろう。
 

2位 埼玉西武ライオンズ(昨年順位:1位)

「打線は水モノ」とは言うけど、水モノをウリにしてるチームは全く読めないよね。去年も菊池雄星が抜けてさすがにもう持たないだろうと思ったら森がアホみたいに打って補った。ただ、去年はやはりチーム力としては2018年に劣っていて、柳田悠岐が故障してキューバ勢が代表で一時抜けたソフトバンクが勝手に転んだと見たほうがいい。今季は秋山が抜けてさらに難易度は上がる。ただ、投手陣では今井がそろそろエース張れるんじゃないかと期待がある。
 

3位 福岡ソフトバンクホークス(昨年順位:2位)

コロナ禍で最もマイナスの影響を受けたのは間違いなくホークス。楽天とのガチ一騎打ち楽しみだったけど、グラシアルとデスパイネ不在の中でのシーズン開幕となってしまった。キューバは入国禁止措置の対象で、仮に入国禁止が解除されても入国後に2週間待機があるだろうし、少なくともシーズンの半分はいないと見たほうがいいのでは。両主砲が不在の中で、結果的にバレンティン獲ってて良かったねという話にはなるけれども、総じて火力不足は否めない。
 

4位 千葉ロッテマリーンズ(昨年順位:4位)

昨シーズンは種市が凄かった。先発で奪三振率10超えとか千賀かよってレベル。加えて石川・美馬・二木と先発陣は揃う。元広島のジャクソンを補強して後ろが揃ったのも大きく、Aクラスにも届きそう。野手陣では安田がイースタンで19HR打っており、出てくる準備万全。あと、佐々木朗希の入団は大谷のときのようなワクワク感があるよね。あの足を大きく上げるクラシックな投球フォームを早く幕張で見たいという感じしかない。
 

5位 北海道日本ハムファイターズ(昨年順位:5位)

チームの主軸を張る翔さんが年々守備も悪くなって低WARに留まっているのはチームとしてつらい。インハイなどの弱点の明確なビヤヌエバ獲った意味もよくわからなかった。新外国人ではバーヘイゲンが面白いと思う。こういう長身で150km/hのスピードボール投げれる先発は日本に来ると急に化けるパターンある。投球フォームもクセがあって好き。野球の多様性で素晴らしいのはフォームよね。謎の外国人の謎のフォーム見れるから国際戦好きなんだよな。
 

6位 オリックスバファローズ(昨年順位:6位)

というわけで山本由伸が出てきたわけですが、1シーズン投げた結果は別格の成績でいきなりの最優秀防御率。2軍の成績ってK/BB見るとわりとあてになるよね。2017年ウェスタンの防御率0.27もすごいけど、K/BBも9.3だったもんなぁ。そして楽天のワクワク路線を彷彿とさせるメジャーの大物アダム・ジョーンズを補強したわけですが、さすがに35歳でピーク過ぎてるよね。こういう大物は楽天のAJみたいにリーダーシップでチームを作れるタイプじゃないとキツイ気がする。
 
 

セ・リーグ

1位 横浜DeNAベイスターズ(昨年順位:2位)

今季導入された外国人枠5人制度の恩恵を最も受けるチーム。ソト・オースティン・ロペス・パットン・エスコバーと力のある外国人が枠の数以上に所属しており、やりくりに悩んでいたが、今季の制度の特例で解消。エスコバーやパットンが疲れたらピープルズもいるという盤石さ。心配なのは山崎康晃の勤続疲労で、昨シーズンは奪三振率が減少するなど明確に球威が落ちていた。とはいえ、石田や国吉もいいボールを投げており総じてチーム状態は悪くない。
 

2位 読売ジャイアンツ(昨年順位:1位)

最多勝の山口俊が抜け、阿部慎之助が千賀からHR打てる能力を持ちながら引退した影響は大きい。坂本への依存度の高いチームで、坂本が怪我でもすれば大きく順位を落とすこともあり得る。外国人はデラロサメルセデスを除き微妙では。パーラはピークを過ぎてるし、飛ばないボールが導入されて打低になったKBOで実績を上げただけのサンチェスは指標的に外れ濃厚。外国人枠が5人になろうが、巨人が5人も当たり外国人を引くはずはないので関係なかった。
 

3位 中日ドラゴンズ(昨年順位:5位)

坂本や山田哲人のようにリーグ屈指の選手がいるわけではないが、ビシエドアルモンテ・平田・高橋周平・大島と相応のメンツが並び、平均的にソツのない打線が構築できている。打線は点ではなく線ですよ。OPS0.9と0.7ではなく、0.8が並ぶ感じね。投手陣では昨シーズン後半に出てきた梅津の投球はレベルが高かった。シーズン通してローテに加われば相当の上積みになるのでは。それにしてもドラ1の石川昂弥はすごい素材。将来が楽しみ。
 

4位 広島東洋カープ(昨年順位:4位)

會澤の残留が一番の補強。カープの捕手は坂倉や中村奨成など次世代の有望株が揃うけれど、一軍の一線級を張るにはまだ早い。それに會澤の打力は打てる捕手不在の時代には明らかなアドバンテージ。それにしても三連覇のときは薮田と岡田明丈がローテの主軸になってたけど、突然二人ともイップスみたいになってストライク入らなくなったのなんだろうね。彼らの分割り引かないといけないので復権は厳しい。中継ぎ陣も一岡をはじめとして疲労が見られて心配。
 

5位 阪神タイガース(昨年順位:3位)

いやー、昨シーズンのピアースジョンソンのパワーカーブ凄かったですね。58イニングで91奪三振。野球先進国の最新の技術を見せてもらった感じ。1シーズンでアメリカに帰っちゃったけど。偉大なPJの穴をいかにして埋めるかが今シーズンのテーマ。ならば外国人のマイナスを埋めるのは新外国人だ。いよいよ来ましたバースの再来、ボーア。バースの再来って外国人なら誰でもいいわけじゃないんですよ。クラシック性をもった左の鈍足パワーヒッターでこそですよ。
 

6位 東京ヤクルトスワローズ(昨年順位:6位)

投手~、イニング食える投手はいませんか~。40歳の石川が表ローテ回ってる時点で孔明が死んだ後の蜀みたいな人材不足感すごい。エースの小川は昨シーズン指標が悪化しててOP戦もかなり打たれてたし衰えの兆しを見せつつある。新外国人のエスコバーは元メジャーリーガーだけど34歳と明らかにピークは過ぎてるし、元々打力のある選手ではない。村上の成長を見るのが一番楽しみなシーズンになりそう。しかし村上、どれほどの打者になるんだろうね。
 
 
パは、強いソフトバンクをどう倒すかみたいな時代が続いたけど、楽天の大型補強で潮目が変わるときが来た。こういう本気で勝ちに来てるチームいいと思いますよ。選手が本気になるのは当たり前だけど、フロントが腹をくくって本気にならないと本当の意味でチーム全体が本気で戦ってるとは言えない。もしソフトバンク楽天にやられるようなことがあれば、ソフトバンクも黙ってないだろうし、ここ数年でパ・リーグIT企業決戦やってほしい。
 
セは、全球団見事に戦力流出して弱くなってる。DeNAは4番の筒香アメリカに行ったし、同じく巨人も最多勝の山口俊がメジャーに。中日は中継ぎエースのロドリゲスがメジャーに。カープはレグナルトの解雇がちょっと勿体なかったかな。阪神はピアースジョンソンがメジャーに。ヤクルトは長年チームの顔として活躍したバレンティンが福岡へ。どの球団が出たとしても、日本シリーズやったら10回に8回は負けそう。
 
それにしても楽天ソフトバンクDeNAとIT企業が両リーグで上位に入ってくる現状見ると、やはり新しい血を入れるのは大事ですわね。16球団論というのもあるけど、新しい球団経営手法を生み出す可能性のある球団が4つも増えるという意味では素晴らしいことではありますよ。