当たり判定ゼロ

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野球賭博2020

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こんな時期にプロ野球が開幕とか自分が生きてる間二度となさそうだけど、ともかく開幕なので野球の雑談をするぞ!
 
順位を置いてるのは12連単当てたときにドヤ顔でtwitterに貼りたいからです。
毎年全然当たらないけど、セ・リーグの首位だけは4連続で当ててるので今年的中するとWin5で配当が付くはずなんだよなぁ。
あと若月さんご結婚おめでとうございます。画像はスラッガーの選手名鑑より。選手名鑑はスラッガーのやつがデータも揃ってるし見やすいのでオススメ。
 

パ・リーグ

1位 東北楽天ゴールデンイーグルス(昨年順位:3位)

今年の楽天は強い。鈴木大地とロメロを獲得したことでウィーラーが余るほどの層の厚さ。他にも茂木・浅村・ブラッシュと、野手陣は捕手以外オールスター級が並ぶ。投手陣では則本が帰ってきたし、涌井が加入して、松井が先発に回ってイニングを食う。少し遅れて岸が復帰すれば先発陣もリーグ屈指。リリーフにはアメリカ帰りの牧田もいる。今年の楽天は本気でソフトバンクに勝ちにきてるぞ。孫さんも毎年日本一だとつまらないだろう。
 

2位 埼玉西武ライオンズ(昨年順位:1位)

「打線は水モノ」とは言うけど、水モノをウリにしてるチームは全く読めないよね。去年も菊池雄星が抜けてさすがにもう持たないだろうと思ったら森がアホみたいに打って補った。ただ、去年はやはりチーム力としては2018年に劣っていて、柳田悠岐が故障してキューバ勢が代表で一時抜けたソフトバンクが勝手に転んだと見たほうがいい。今季は秋山が抜けてさらに難易度は上がる。ただ、投手陣では今井がそろそろエース張れるんじゃないかと期待がある。
 

3位 福岡ソフトバンクホークス(昨年順位:2位)

コロナ禍で最もマイナスの影響を受けたのは間違いなくホークス。楽天とのガチ一騎打ち楽しみだったけど、グラシアルとデスパイネ不在の中でのシーズン開幕となってしまった。キューバは入国禁止措置の対象で、仮に入国禁止が解除されても入国後に2週間待機があるだろうし、少なくともシーズンの半分はいないと見たほうがいいのでは。両主砲が不在の中で、結果的にバレンティン獲ってて良かったねという話にはなるけれども、総じて火力不足は否めない。
 

4位 千葉ロッテマリーンズ(昨年順位:4位)

昨シーズンは種市が凄かった。先発で奪三振率10超えとか千賀かよってレベル。加えて石川・美馬・二木と先発陣は揃う。元広島のジャクソンを補強して後ろが揃ったのも大きく、Aクラスにも届きそう。野手陣では安田がイースタンで19HR打っており、出てくる準備万全。あと、佐々木朗希の入団は大谷のときのようなワクワク感があるよね。あの足を大きく上げるクラシックな投球フォームを早く幕張で見たいという感じしかない。
 

5位 北海道日本ハムファイターズ(昨年順位:5位)

チームの主軸を張る翔さんが年々守備も悪くなって低WARに留まっているのはチームとしてつらい。インハイなどの弱点の明確なビヤヌエバ獲った意味もよくわからなかった。新外国人ではバーヘイゲンが面白いと思う。こういう長身で150km/hのスピードボール投げれる先発は日本に来ると急に化けるパターンある。投球フォームもクセがあって好き。野球の多様性で素晴らしいのはフォームよね。謎の外国人の謎のフォーム見れるから国際戦好きなんだよな。
 

6位 オリックスバファローズ(昨年順位:6位)

というわけで山本由伸が出てきたわけですが、1シーズン投げた結果は別格の成績でいきなりの最優秀防御率。2軍の成績ってK/BB見るとわりとあてになるよね。2017年ウェスタンの防御率0.27もすごいけど、K/BBも9.3だったもんなぁ。そして楽天のワクワク路線を彷彿とさせるメジャーの大物アダム・ジョーンズを補強したわけですが、さすがに35歳でピーク過ぎてるよね。こういう大物は楽天のAJみたいにリーダーシップでチームを作れるタイプじゃないとキツイ気がする。
 
 

セ・リーグ

1位 横浜DeNAベイスターズ(昨年順位:2位)

今季導入された外国人枠5人制度の恩恵を最も受けるチーム。ソト・オースティン・ロペス・パットン・エスコバーと力のある外国人が枠の数以上に所属しており、やりくりに悩んでいたが、今季の制度の特例で解消。エスコバーやパットンが疲れたらピープルズもいるという盤石さ。心配なのは山崎康晃の勤続疲労で、昨シーズンは奪三振率が減少するなど明確に球威が落ちていた。とはいえ、石田や国吉もいいボールを投げており総じてチーム状態は悪くない。
 

2位 読売ジャイアンツ(昨年順位:1位)

最多勝の山口俊が抜け、阿部慎之助が千賀からHR打てる能力を持ちながら引退した影響は大きい。坂本への依存度の高いチームで、坂本が怪我でもすれば大きく順位を落とすこともあり得る。外国人はデラロサメルセデスを除き微妙では。パーラはピークを過ぎてるし、飛ばないボールが導入されて打低になったKBOで実績を上げただけのサンチェスは指標的に外れ濃厚。外国人枠が5人になろうが、巨人が5人も当たり外国人を引くはずはないので関係なかった。
 

3位 中日ドラゴンズ(昨年順位:5位)

坂本や山田哲人のようにリーグ屈指の選手がいるわけではないが、ビシエドアルモンテ・平田・高橋周平・大島と相応のメンツが並び、平均的にソツのない打線が構築できている。打線は点ではなく線ですよ。OPS0.9と0.7ではなく、0.8が並ぶ感じね。投手陣では昨シーズン後半に出てきた梅津の投球はレベルが高かった。シーズン通してローテに加われば相当の上積みになるのでは。それにしてもドラ1の石川昂弥はすごい素材。将来が楽しみ。
 

4位 広島東洋カープ(昨年順位:4位)

會澤の残留が一番の補強。カープの捕手は坂倉や中村奨成など次世代の有望株が揃うけれど、一軍の一線級を張るにはまだ早い。それに會澤の打力は打てる捕手不在の時代には明らかなアドバンテージ。それにしても三連覇のときは薮田と岡田明丈がローテの主軸になってたけど、突然二人ともイップスみたいになってストライク入らなくなったのなんだろうね。彼らの分割り引かないといけないので復権は厳しい。中継ぎ陣も一岡をはじめとして疲労が見られて心配。
 

5位 阪神タイガース(昨年順位:3位)

いやー、昨シーズンのピアースジョンソンのパワーカーブ凄かったですね。58イニングで91奪三振。野球先進国の最新の技術を見せてもらった感じ。1シーズンでアメリカに帰っちゃったけど。偉大なPJの穴をいかにして埋めるかが今シーズンのテーマ。ならば外国人のマイナスを埋めるのは新外国人だ。いよいよ来ましたバースの再来、ボーア。バースの再来って外国人なら誰でもいいわけじゃないんですよ。クラシック性をもった左の鈍足パワーヒッターでこそですよ。
 

6位 東京ヤクルトスワローズ(昨年順位:6位)

投手~、イニング食える投手はいませんか~。40歳の石川が表ローテ回ってる時点で孔明が死んだ後の蜀みたいな人材不足感すごい。エースの小川は昨シーズン指標が悪化しててOP戦もかなり打たれてたし衰えの兆しを見せつつある。新外国人のエスコバーは元メジャーリーガーだけど34歳と明らかにピークは過ぎてるし、元々打力のある選手ではない。村上の成長を見るのが一番楽しみなシーズンになりそう。しかし村上、どれほどの打者になるんだろうね。
 
 
パは、強いソフトバンクをどう倒すかみたいな時代が続いたけど、楽天の大型補強で潮目が変わるときが来た。こういう本気で勝ちに来てるチームいいと思いますよ。選手が本気になるのは当たり前だけど、フロントが腹をくくって本気にならないと本当の意味でチーム全体が本気で戦ってるとは言えない。もしソフトバンク楽天にやられるようなことがあれば、ソフトバンクも黙ってないだろうし、ここ数年でパ・リーグIT企業決戦やってほしい。
 
セは、全球団見事に戦力流出して弱くなってる。DeNAは4番の筒香アメリカに行ったし、同じく巨人も最多勝の山口俊がメジャーに。中日は中継ぎエースのロドリゲスがメジャーに。カープはレグナルトの解雇がちょっと勿体なかったかな。阪神はピアースジョンソンがメジャーに。ヤクルトは長年チームの顔として活躍したバレンティンが福岡へ。どの球団が出たとしても、日本シリーズやったら10回に8回は負けそう。
 
それにしても楽天ソフトバンクDeNAとIT企業が両リーグで上位に入ってくる現状見ると、やはり新しい血を入れるのは大事ですわね。16球団論というのもあるけど、新しい球団経営手法を生み出す可能性のある球団が4つも増えるという意味では素晴らしいことではありますよ。
 

FF14は『人付き合いが苦手な人向けのMMO』だった

意外、意外でした。
 
FF14と言えば、「大縄跳びでミスったやつが放課後の学級会で吊し上げにあう」「パーティーを集めるのに誰かに声をかけなければならず胃に穴が開く」みたいなイメージで、人間と仲良くなるのが苦手という森のゴリラである自分にとって畏怖の象徴みたいなところがあったんですよね。ファミ通に書いてた攻略情報とか読むと、動作が細かく書かれてて怖すぎるんよー。
昔やってたUOでも声をかけてもらってギルドに入ったことはあるけれど、どういう距離感で色んな人と付き合っていいのかわからないし、どういう顔でギルドハウスに顔を出していいのかもわからず瞬間で幽霊社員になるなど、MMOに対しては、狼に育てられた野生児が都会に馴染めなかったような思い出しかない…。
 
ところがですよ!
こんな人間でも、FF14を半年前から始めたところ、今週ついに『紅蓮のリベレーター』までクリアできました。
FF14ってのは『基本パッケージ』+『拡張シナリオ1:蒼天のイシュガルド』『拡張シナリオ2:紅蓮のリベレーター』『拡張シナリオ3:漆黒のヴィランズ』という構成になっていて、そのうち拡張シナリオ2までクリアできた状態です。全体の3/4クリアということですね。感慨深い。
 
まぁしかし、それは森で狼に育てられた少年が都会に馴染めた話なのかというとそうでもなくて、結果から言うとFF14というのは「人付き合いしなくていいMMO」だったので何とかなった感じ。自分自身「ゲームで人付き合いしないといけないの面倒そうだなー」と思ってたところがあったので、これは同じように思ってる人向けに書いてます。
 
FF14では、基本的なメインシナリオを1人で進めていくことになります。協力プレイが必要となるのは、シナリオの要所要所で出てくる「○○(ダンジョン名)を攻略しろ!」みたいなところだけ。
そういう意味では「一人用ゲームをみんなで遊んでいる感覚」が近いかも知れない。全員に精緻な動きが要求されるいわゆる『大縄跳び』は廃人向けのエンドコンテンツに行かないと発生しないです。
 

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ダンジョンを攻略する場合も、町中で「○○に行く人いますか~?」という声を掛ける必要もなし。
FF14はコンテンツファインダーといって、ダンジョンに行く権利を開放したら、そのダンジョンを選択してしばらく待っていれば同じダンジョンに行きたい人(あるいはランダム選択した人)を自動でマッチングして探索スタートという流れであり、対人的には実にノーストレス設定。
 
ダンジョンに入っても、最初に「よろしくお願いしますー」、ボスを倒したら「おつかれさまでしたー」以外のコミュニケーションは存在しないです。少なくとも自分はこれ以外の発言をしたことないですし、それでも『紅蓮のリベレーター』までクリアするのに一切困ることはありませんでした。序盤はキーボードすら接続していなかったので、定型文貼り付けてるだけでしたし、もはや機械。
いや、そこまでコミュニケーションを機械化すると、ダンジョン内で一緒に攻略してる他の人もNPCとあんまり変わらなくなるんですよね。他のプレイヤーってのは動きの個性的なNPCみたいなもんですよ。
 
わ! ネットゲームのようでネットゲームでない!
FF14は、この辺の「知らない人とのコミュニケーションが嫌」という心理をめちゃくちゃケアしてるMMOという印象がありますね、FF14。過去のMMOがコケてきた理由をかなり研究したんじゃないでしょうか。
今一番人間嫌いに優しいMMOですよ。従来のMMOの継続ユーザーはどこかのギルドに居着いて付き合いで続けている人というのがポピュラーでしょうし、FF14もまぁそういうのもあるでしょうが、どこかのFC(FF14で言うところのギルド)に所属していなくとも、一つのアクションRPGとして続けうるに足る。つまりユーザーの裾野が広い。そりゃあスクエニの決算がウハウハという話にもなるわけです。
 
時間にも優しい。コンテンツファインダーは町中でも申請できるので、わざわざダンジョン行く必要もないですし、町中で申請してダンジョン攻略し終わったらログアウトすればいい。そのあたりの流れはモンハンに似てるかもですね。
FF14ネトゲにしてはユーザーの年齢層が高いらしいのですが、時間がない人や面倒くさがりの行動動態を意識してるところは感じます。一般的にマーケティングをやる際は、想定顧客の典型的な姿である「ペルソナ」を設定してサービスを作り上げていきますが、FF14のペルソナは時間のない社会人男女あたりを前提に作り上げられてても驚きはない感じ。
 
ちなみに初めて行くダンジョンであれば、念のため挨拶に「初見です」とつけておけば周りの人がやたら優しくしてくれるのでオススメ。
いや、この話、似たような例があって、格ゲーやSTG界隈がそうなんですよね。
 
格ゲーやSTGって「怖そうな人が素人のプレイを笑ってる」みたいなイメージを持たれていることがありますが、実際は全く違って、彼らは新規参入者を見ると「新参だ!お茶とオシボリをお渡ししろ!」と肩を揉みながら困っていることがないか聞いてくれます。
FF14も似たようなところがあって、こちらから何も言わなくとも、ダンジョンクリアしたときに「初クリアおめでとうございます~」と祝ってくれる人がやたらと多い。世の中いい人多いよねホント。もっとも私はゴリラなので定型文を返しているだけなのですが…。
 
 
というわけで、本日は「一人で遊べるエオルゼア」のご紹介です。一人焼肉とか一人カラオケみたいなもんですね。一人で積極的にお出かけしていけ。
 

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まず景色と音楽!
わりと偏見だったなと思うところしきりで、FF14ってわりとリリース自体は昔のゲームだったのでグラフィック面ではちょっと劣るところかなと想像してたのですけど、むしろ景色のきれいなゲーム10選とかに挙げると名前が出てきそうなタイプの景色ゲー。このギャップに最初驚いた。
 
MMOって構築された世界を複数の人間で共有するものなので、世界自体に魅力があるかが重要なファクター。要するに音楽聴きながら世界ぶらついてるだけで楽しいかどうかってことですよ。これが苦痛だとMMOにありがちな移動辛すぎて死ぬ病にかかって吐血するわけですが、FF14は景色もいいし、和ゲーっぽいメイン旋律のキレイなBGMがあるのが良いですね。拙者、BGMがオケ調でメイン旋律が弱いと記憶に残らない侍と申す者…。
 
クガネの街中の音楽も和風で旋律の強い曲で印象に残るし、紅蓮のボス曲の『鬨の声』を初めて聞いたときの興奮とかもう一度味わいたい。
ボス戦で曲がサビまで流れてきて一番盛り上がるところで、あれだけ聞かされてインパクトに残ってる街のBGMのメインメロディーのアレンジだと気づいたら震えません? こういうのズルいよ~、コロッといっちゃうよ~。
 
他にも『Dragonsong』は、黒い背景に適当な外人の名前をスタッフロールっぽく下から上に流すだけで泣けるレベルのキングオブエンディング音楽。中盤以降はダンジョンごとにBGM違うし、そういうアピールしてるの見たことないけど、やたら音楽に力入れてるゲームだと思います。
 
 
そして演奏ですよ。
 
昔、マビノギでも音楽演奏にハマっててプレイ時間の半分くらいキーボード触ってたけど、音楽演奏のあるMMOは最高。一気に遊び方の世界が拡張される。そうだよ、MMOの運営は遊び方の幅を作ってくれればいいんだよ。あとはユーザーが勝手に色々やりだすよ。
 
演奏に興味がある人は、まず弓術士のレベルを上げてみよう。レベル30まで上げると吟遊詩人にジョブチェンジできるので演奏が可能になります。
演奏はパッドでもできるし、文字キーボードでもできて、「ドをキーボードのZに割り当てる」とかを設定していく感じです。
ただ、文字キーボードって横の幅に限りがあるので、高いドが低いドの真上にあるとかになったりして、演奏に超絶技巧を要求しがちですね。あと、和音が出せないのでアルペジオとかで工夫して表現することなります。アルペジオとかマジでムリィ…としか言いようがないのに、ジャラーンって鳴らしてる演奏者の人マヂ尊敬…。
 
上記の演奏は、演奏スキル解放して初日に練習したものなので、メインメロディーくらいならわりと簡単に演奏できるようになると思います。たまに街中で演奏してるとギャラリーつくけど、そんなときに限って間違えてメチャメチャ恥ずかしい思いするんだよな。
 
 
で、この演奏を極めてる人たちがいて、演奏会とか開催してたりするんですよね。
PCでプレイしてるならMIDIキーボードも繋げるからおそらくそれで演奏してると思うんですけど(たまにパッドや文字キーボードでやれる超人もいるらしい)、やはり生で人の演奏を聴くと感動します。生演奏ってその場で作り出してる感があるから、それだけでとても良く聞こえるのだけど、それはゲームの中でも同じ。いや、普通に遊ぶならアクションRPGというゲームの中だからこそ、さらに独特の空気感がある。
 
既にFF14やってる人でもライブを聴きに行ったことがない人いれば、ぜひ聴きに行ってほしいですね。
有名なところではPOPという演奏チームがあるし、イミプリというガールズバンドもあります。
 

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釣りもできます。しかし、これまで良いところばかり言ってきましたがこれは常人にはかなり継続の厳しいコンテンツ。
ゲーム内に実装される釣りのミニゲームの例に漏れず、FF14の釣りも魚がかかったら(時にはスキルを使って)ボタンを押して、ただそれを繰り返していくだけであり虚無性が高い。しかし、考えてみれば釣りの本質とはそんなものかもしれない。
太公望だって返しのない釣り針を使って考え事をしてましたし、釣りの本質は釣ることそのものではなく、魚に向かい合う自分の有り様のことよ!
虚無。釣りはそれでいいんだよ。釣り針を垂らしている間に自分とはなにか、世界とは何かでも考えておけ。
 
ちなみに「オーシャン・フィッシング」という24人で自動マッチングのパーティー組んで、船で沖釣りに出るコンテンツが先般実装されまして、面白いかなと思って出港直後に「マグロ!ご期待ください!」と言ってみましたが、特に反応がなくとてもつらい思いをしました。
 

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そして、FF14を語るならば、避けては通れぬ麻雀!
 
りくぜんさん自身麻雀が好きすぎるマンなので麻雀のことを悪く書きたくないんですが、やっぱり麻雀って本質的にイラつくところはあるわけです。
裏ドラは相手ばかり乗るし、クソみたいな単騎待ちをよりによって赤5ソーでツモられたりするし、どれだけ多面張でリーチしても相手のカンチャン待ちには勝てないわけです。大体麻雀って4人で打つわけなんで、普通に考えれば2回に1回はマイナスで終わるんですよ。どれだけ聖人君子でも麻雀やっててイライラしなかった人はいないですよ。うまくいかないのが麻雀なのだから。
 
麻雀からもたらされるものは、怒りです。
明らかにすべて正しい選択肢を選んでいるのに雑魚に負ける。5回連続4位とか1/4の5乗の確率でしか起きないはずなのに平気で起きる。こっちは1つもメンツができてないのにリーチが入る。
マジでイライラするわ……一体この怒りをどこにぶつければ……
 
そんな貴方に、『ファイナルファンタジーXIVフリートライアル』というものが存在する。ファイナルファンタジーであれば、クソ配牌でイラついてもダンジョンに行ってモンスターに暴力を振るえば解決!
 
暴力装置を備えた麻雀」というのは従来存在しなかった画期的なソリューションですよ。そうか、麻雀ゲームに足りなかったのは暴力だったんだ…。近代麻雀のキャラなら平気で暴力ふるえるけど、我々はそうもいかないもんな。
 
イラついたら遠慮せずに殴ってスッキリしろ!
麻雀ウィズ暴力! ファイナルファンタジー
 

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ちなみに私はFF14を始めてレベル15でゴールドソーサーに入ってから1ヶ月帰ってこなかったので、ジョナサスレポートでプレイレポ出力したらこんなことになります。このあとR2000に達して、無事『Mahjong Master』の称号を取れたのがこのゲームで成し遂げた唯一の実績です。
 
 
以上、一人で遊べるエオルゼア観光案内でした。
 
メインストーリーを進めてもいいし、音楽聴きながら世界ぶらついてもいいし、演奏してもいいし、ライブを聴きに行ってもいいし、釣りで自分と対話してもいいし、雀荘から戻ってこなくてもいい。最近、落語やってる人も見たし、外人と遊んで英語の勉強してる人も見た。もしかしたら漫才やってる人だっているのかもしれない。
 
MMOなのに一人で何でも楽しめるように作られてると思いますよ、FF14
 

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むしろ何でも一人でできすぎて一人も友達が作れないレベル。

2045年のファイナルファンタジー7

(CM)
神羅カンパニーからミッドガル市民の皆様へお知らせです。
この先には『FINAL FANTASY Ⅶ  REMAKE』のシナリオへの言及があります。
物語を新鮮に楽しみたい皆様は、このままテレビの電源をお切りください。
神羅カンパニーは、市民の皆様の明るい生活と未来を応援しています。
(CM終わり)
 
(CM)
君は、クラウドを覚えているか? 
君にとって、今でもバレットは頼れる仲間か? 
君の選択は、星を救うことか? エアリスを救うことか?
ーー ファイナルファンタジー7 2045年12月 再始動...
(CM終わり)
 
2045年の今、3度目のFF7がリリースされようとしている。往年のファンを中心にネットスフィアは大盛りあがりだ。ゲームシステムはどうなるのか? どういう演出でミッドガルが描かれるのか? 今度はエアリスを助けられるのか?
 
不思議なことに、リメイク作というものは、それを遊んだことがなく全ての要素を新鮮に楽しむことのできるはずの新規ファンよりも、既に結末を知っているはずの既往プレイヤーの方に人気がある。
大河ドラマと似ているかもしれない。明智光秀山崎の戦いで破れ、落ち武者狩りにあって殺される結末を知っているにも関わらず、人々は光秀の物語に興味があるし、光秀は家康の側近「天海」となって江戸時代まで活躍したというifまでも楽しんでいる。なぜだろうか。
 
それを語るには、少し昔話をさせてほしい。
 

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前作である2度目のFF7がリリースされたのは、ちょうど今から25年前にあたる2020年だった。
 
FINAL FANTASY Ⅶ  REMAKE』(以下「FF7R」)と銘打たれた同作は、初めてFF7をプレイする層を取り込みつつも、特に原作をプレイしたファンを中心に盛り上がりを見せた。人が生きる限り歳をとるならば、ファイナルファンタジーというブランドも少しずつ歳をとるということだ。
 
FF7Rのシナリオは、オリジナルのFF7の存在を前提として書かれている。
オリジナルのFF7には存在しない「フィーラー」という存在が登場し、FF7Rの歴史が原作の「正史」から外れることのないように導いていく。当然FF7Rに登場するクラウドたちは正史などという存在を知っているわけがないから、フィーラーたちの行動のワケがわからない。
では、なぜそもそもシナリオで「正史」を匂わせる必要があるのか。それは「正史」を知っている人間がここにいるからだ。クラウドではない。正史を知っているのは、画面の前のプレイヤー、そう、あなたのことだ。
 
ミッドガルからの脱出シーン、一本道の高速道路でエアリスは「ここ、分かれ道だから。運命の分かれ道」と言う。ここがなぜ分岐点になるのか、知っているのはクラウドではない。プレイヤーだ。ここで分岐を選ばなければ、エアリスはセフィロスに殺され、ホーリーはメテオを防ぎ、星の未来は守られることをプレイヤーは知っている。
しかし、エアリスはクラウドを通じて、ここから「正史」と異なる未来を選択できることを画面の向こうのプレイヤーに提示している。
 
そしてセフィロスだ。FF7Rの最終決戦において、セフィロスクラウドと剣を結びながら「覚えているか?」「懐かしくはないか?」と呼びかける。当然背景に流れるのは「片翼の天使」だ。しかも、序盤の強めのアレンジから徐々にオリジナルの曲調に寄せてくる遷移は聞き手の心情を読み尽くしているとしか思えないほどで、曲を聞きながら必ずこう思うはずだ。「覚えていないわけがないだろうが…」
セフィロスもまた、クラウドを通じてプレイヤーに対して話しかけている。
 

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2020年から更に遡ること23年。1997年に発売されたオリジナルの『FINAL FANTASY Ⅶ』は日本では約400万本もの販売本数を記録し、多くの若者、子どもたちに遊ばれた。それから23年が経っても、その体験は彼らの人生の一部であり、中盤でエアリスが離脱して驚いた思い出であり、セフィロスがカウンターのマテリア一撃で死んで笑った経験であり、早く先のシナリオを見たくてダッシュで家に帰った記憶なのだ。
 
「懐かしくはないか?」という言葉は、セフィロスの声を借りて発された1997年からの声だ。
23年の歳月の有無によって、この言葉の重みは全く違う。クラウドがフィーラーを打ち破る文脈も「正史」の知識がシナリオの前提となっており、FF7Rは明らかに1997年を通過してきたプレイヤーの方が楽しめるように作られている。
 
さて、このまま2023年にPS5で発売されたFF7Rの完結作についても語りたいところだが、長くなってしまったので昔話はここまでにしよう。
 
 
話を2045年に戻す。
 
わざわざ25年前の話をした理由は、「リメイク作は、当初の顧客に接着し続けていく」ということを伝えたかったからだ。
今作『FINAL FANTASY 7』は、前作のFF7Rとは全く違う演出・シナリオを展開することを伝えるために、あえてオリジナルの『FINAL FANTASY 7』と同名のタイトルとして発売される予定だ。以下、オリジナルと混同するので本作を『FFⅦ 2045』と記載する。
 
FFⅦ 2045』の発売元であるスクエニカプコン(SEC)の広報担当はこう語る。
「もちろん若い方々に新たに『FFⅦ2045』の世界を体験してもらうことも期待していますが、今作のメインターゲットはオリジナルのFF7やFF7Rを遊んだ40代以上の層を想定しています。オリジナル、FF7Rと遊んできた方々に、昔の良かったところはそのままに、新たな解釈での神羅アバランチ、ミッドガル、そしてクラウドたちの物語を体験してもらおうと考えています」
 
ゲームを遊んでいた子どもたちが大人になり、中年になり、ゲームの顧客層の年齢層が上にシフトしたことで、「中高年層」という新たな市場が誕生した。そして、彼らをターゲットとしたゲーム群が生まれ、それらは(若者からは揶揄する意味も込めて)「時代劇もの」と呼ばれた。
「時代劇もの」とは、リピーター層を支持基盤とするリメイク作のことだ。
 
リメイク作が「時代劇もの」と呼ばれたのには理由がある。
 
ゲームとは言え、過去に描写され、存在した世界設定やキャラクターである。それら過去の舞台装置を現代に再びフィクション化することは、ちょうど時代劇をやることに似ていたからだ。しかし、「時代劇もの」といえど、単純に過去作をそのまま再現しただけでは面白くない。今のテクノロジーでの映像技術や違う切り口でのシナリオ解釈によって味付けすることで、新たな作品として昇華して、はじめてプレイヤーに満足を提供することができる。映像作品の「関ヶ原」が作られるたびに、シナリオや演出を変えて提供されるのと同じことだ。
関ヶ原」は、歴史としての関ヶ原の戦いを知らなくとも楽しむことができるが、東軍が西軍を打ち負かすという大筋と、その中の小早川秀秋の裏切りや大谷吉継の奮闘を知っていればより楽しさが増す。時代劇とは、過去に得た知識の文脈の延長線上にあるエンターテイメントだ。
 
同様の楽しみはゲームにも生まれた。ファイナルファンタジーのみならず、2030年にはクロノ・トリガーのリメイク、2032年ゼノギアスのリメイクが作られ、新時代の演出が付け加えられて大ヒットしたことを覚えておられる方もいるのではないだろうか。それらの主要購入顧客層は40~50代の中年世代だった。
もちろん原作を大幅に改変したシナリオにより物議を醸したこともあった。だが、織田信長が本能寺で逃げ延びた歴史のifを描いてもいいように、原作のシナリオに従うだけがリメイクではない。時代劇に大事なのは皆が同じ文脈で共有している舞台装置を使うことであって、ゼノギアスのリメイクに不満であれば、同じ舞台装置を使って別のリメイクを作ってもよいのだ。
そして、脈々と続いたゲームの時代劇化の流れの中に『FFⅦ 2045』のリリースは位置づけられるだろう。
 
日本初の職業映画監督であり、日本映画の父と呼ばれた牧野省三は、映画製作の三要素として「1.スジ(シナリオ) 2.ヌケ(映像技術)、3.ドウサ(演技)」を掲げた。これはゲームにおいてもリメイクの観点としても使うことができる。シナリオを変えるか、新しい映像技術により演出を変えるか、キャラクターの描き方を変えるか、そこに演出における工夫の余地がある。
 
FFⅦ 2045』を、牧野省三の映画製作三要素を借りて順番にチェックしていこう。詳細は明らかにされていないものの、シナリオ面では神羅カンパニーの特殊工作員タークスにスポットを当てるストーリーが考えられているという。また、技術面ではVisionEyeに対応しており、より強いミッドガルへの没入感を体験できるということだ。キャラクターも、他人への目線の向け方が人によって違うなど、「無意識のレベルでのリアリティ」に力を入れているとのことだ。
 
FFⅦ 2045』は、FF7Rよりもオリジナルに似ていると考えられているが、シナリオ上で起きる出来事が同じだったとしても、その間はミッシングリンクであり、出来事と出来事を繋ぐイベントを描くことは演出の自由だ。
特に、タークスの出番が多そうだと示唆されていることで、過去作よりもイリーナの描写に掘り下げがされるのではないかと期待されている。「美人でおっちょこちょい」なイリーナは、第4のヒロインとなれるポテンシャルを秘めていると一部のファンは大盛りあがりだ。
しかし、昔には考えられないことだったが、彼らファンの主要な年齢層は40代を超えている。
 
かつて、中高年層向けには、ゲームはボケ防止や健康維持などのヘルスケアとして機能することになるだろうと考えられていた。
 
それも間違いではない。が、それ以上に彼らは「物語」を求めたのである。
彼らはクラウドのこともエアリスのこともセフィロスのことも知っているし、原作で彼らがどんな運命を辿ったのかも知っている。
それでも新たに作られる『FFⅦ 2045』でのティファやエアリスのデザインがどうなるのか彼らは楽しみにしているし、イリーナの掘り下げた描写にも期待している。そして、ゴールドソーサーではどんな遊びが提供されるのかワクワクしているし、セフィロスと再び戦えることを待ち望んでいる。
 
そして『FFⅦ 2045』で初めてFF7に触れたプレイヤーは、『FFⅦ 2070』のリリースを楽しみに待つ日が来るかもしれない。
 
時代劇は死なず。ただデジタルに形を変えるだけだ。

スマホゲームの「お知らせ」欄に個人のキャッシュカードの暗証番号を載せてしまった事例

人から人にものを伝えるというのは大変なことです。
 
話し手は言いたいことの50%程度を言語化できればいいところでしょうし、聞き手は言っていることの50%を理解できていれば大したものでしょう。
とすると、50%×50%=25%で、話し手が伝えたいことの25%しか伝わっていないのがコミュニケーションの難しさかと思います。
なので、そのロス率も踏まえてコミュニケーション論では「伝えたいことを繰り返し何度も話せ」となるわけですね。
 
これはまた文章も同じ。文章だって、作家さんですら伝えたいことをどう言語化するかに苦心していますし、我々も本を読んでて書き手が伝えたいことをすべて拾えているとは自信を持って言い難い。円城塔の本を100%理解している人とかいるのか。
加えて、文章には冗長性の問題もあります。長く書かなければ言いたいことは伝えられない。しかし長すぎては読んでもらえない。これが文章の難しいところであり、情報単価を上げるために細心の注意を持った言葉遣いをする必要のあるところです。
 
昔のファミ通に「うちの兄ちゃんは言葉のあるゲームは遊びません」というネタがありましたが、ユーザーへの連絡事項のあるネットゲームやスマホゲームではそういうわけにもいきません。
特にアップデートの多いスマホゲームの担当者は「いかに少ない文字数でユーザーに効果的に情報を伝えていくか」に日夜苦心されているのではないかと思います。お察しいたします。
 

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それで何の話かと言うと、今日は八月のシンデレラナイン(ハチナイ)の話なのですが、このゲームではそんな貴重な「お知らせ」欄を山口プロデューサーからのお手紙が掲載されるなど好き勝手使っているのが特徴です。

いや、プロデューサーレターで直接考えを届けてくれるとか、ユーザーとの距離がすごく近くて良いことなんですけど、これが少し内容が個性的(婉曲的表現)なため、ハチナイプレイヤーである監督の皆さんからは『怪文書』と呼ばれています。
そう、ハチナイユーザーの8割は山口Pの怪文書を読みたくてゲームを続けていると言っても過言ではない。
 

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例えば今月の更新分はこんな感じ。確かに不具合続いていたけど、それに絡めて聞いてもいないアカツキの人事異動の話をブッこんでくるのにドキドキしちゃう。このナチュラルな「えっ、それここに書くの?」という分別のなさが山口Pの魅力。こんな話が当たり前のように繰り出されてくるのだから、毎月のプロデューサーレターを楽しみにしている気持ち、おわかりいただけたでしょうか。

 
そして前代未聞のキャッシュカード事件がこれ。
 

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キャッシュカードの暗証番号0521ですってよ!!
当時、リリースされて1年も経ってない中で、ゲームの更新お知らせ欄に自分の誕生日書くだけでもわけわからんのに、キャッシュカードの暗証番号まで載せだすのなんなの…。「Oh,ごっついぃ」と親切に覚え方までレクチャーしてくれる有様。
これは相当ヤバい奴が作ってるぞと全ハチナイプレイヤーを震撼させるだけの謎の更新だったわけですが、一体何を食べたらお知らせに自分のキャッシュカードの暗証番号を書こうという発想に至るのか。そこに辿り着くまでのプロセスが一ミリも理解できないあたりにナチュラルな狂気がある。「あっ、今月はゲームを遊んでくれてるみんなに俺の暗証番号教えてあげよっ!」ってならないだろ普通。
 
おまけに、ハチナイはキャラクターの誕生日のときに石1個配ってるんですけど、山口Pは自分の誕生日のときに石のカケラ39個(石換算で7.8個)配ってて、キャラクターより自分を優先する異常者扱いされてた。
 

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なんか仕事もやる気が出ない事件。令和の代表作といえばやはりこれ。
アップされたのは令和元年8月で、山口Pの言うとおり令和に入ってから暗い事件が続いていました。7月には京都アニメーションの放火事件もあり世情が暗く沈んだ時期でした。確かに気持ちはわかる! 気持ちはわかる……、それに結局のところ文章の最後は「みんな暗い気持ちなんだけど明るい気持ちになれるようがんばります」で締めるんだけど、さすがにこれを読んでても「ついに山口壊れたか?」以外の感想を出すの普通の人には無理でしょ。
何度も言いますけど、これゲームの更新お知らせ欄ですからね。
 

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勝手に盗塁するな事件。
ハチナイといえば、日本シリーズのノムケンかよというくらい何度刺されても勝手に盗塁してランナーを殺しまくるので、22安打3得点とか平気でするゲームだったのですが、全く改善される予兆がありませんでした。

そんな中、何ヶ月に1回か運営の気が向いたときに開催されるユーザー同士の対戦で順位を決めるランクマで、あるとき「勝手に盗塁するな高校」が全国1位を取り、監督の皆を笑わせてくれました。
ハチナイは全国1位の高校を表彰するとき、キラキラ~っと演出して溜めたあと、バン!と高校名を出すから、「勝手に盗塁するな」とかデカデカと出てきたらそりゃ笑いますって。
それに対し後日、盗塁が少なくなるようなバランス調整が行われ、発出されたプロデューサーレターがこれ。優勝高校名と一言一句同じ言葉であることからちゃんとランクマの優勝校に敬意を払った表現であることは明白…!
高校名を変更してまで全国1位を取って山口Pに意見を伝えてくれた「勝手に盗塁するな高校」ありがとう!
 
ちなみにこれには後日談がありまして、減ったとは言え盗塁は依然多めのバランスだったので、その後行われたランクマで「まだ勝手に盗塁多農業」が全国2位を取っていました。
 

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やっぱりハチナイは野球表現がザルだな事件。
リリース初期の頃、個人成績の表示がなかったり、ランナー満塁で内野安打打ったらランナー全員生還して3点入ったり、右打者を並べたら「ライト線注意!」のスキルが発動したり(普通はレフト線注意。後日修正された)、野球面ではボロクソ言われていました。それでも少しずつ良くなってきたのですが、ある時タイトル画面の表示をリニューアルしたら、そこには「5vs4」で延長戦に突入しているスコアボードの姿が!
さすがにこれは野球ゲームとしてありえないミスだろうということで早々に差し替えされ、山口Pからの反省のお言葉が出されることになりました。
 

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ハチナイまんじゅう事件。
しかしながらハチナイは野球以外のところではわりと強くて、「ハチサマ」というライブイベントまでやってたりします。

ただこのハチサマは非常に運が悪く、2019年10月に予定していた第3回の開催は台風の影響で中止。そして2020年4月に予定していた第4回はコロナウイルス感染症の影響で無観客開催とやたらと幸がない。なので山口Pも「ぐ、ぐもも~~~」と苦悶しだす始末(半年ぶり2回目)。いや、わかる。この手のイベントとか相応の期間をかけながら、多くの人にお願いしたり調整したりと手間暇かけて取り組んでるはずです。多分この「ぐもも~~~」は泣きたくなるほどの「ぐもも~~~」。twitterにおける「にゃ~ん」みたいなもんです。
 
ただ、しれっと書かれてる渾身の企画「ハチナイまんじゅう」ですよ。ゲームメーカーとまんじゅうは本当に相性が悪いですね。まんじゅう在庫、販売用だと相当あるはずなので、1週間くらいスタッフみんなでまんじゅうばかり食べてたのでは。まんじゅうこわい
 

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野球ゲーム事件。
これは怪文書ではないのですが、あるとき『Q&A50本ノック』と銘打って、これまでアンケートで寄せられた意見への回答がお知らせ欄に載せられたことがありました。
まずQ19。ハチナイは野球ゲームなのですが美少女ゲーでもあるので、キャラクターの魅力を描写するために野球以外のシーンを描くことが多く、「もっと野球してほしい」という要望があったもの。私もそれについては気になっていたので以前調べてみたのですが、2019年4月時点で野球やってる率は約40%という結果でした。
 
いや、いいんだ。美少女のイラストはそれだけで最高だし、ましてやハチナイの絵師はやたらと可愛く描く技術が高くイラストアドは強い。それだけで満足なんだ。ただ、「もっと野球をやってみては?」と言われる野球ゲームはさすがに初めて見たな…。
 
そしてQ50「試合をスキップする機能を実装してほしい」。もうそれ野球ゲームですらないよね。野球機能がいらないと言われる野球ゲームもさすがに初めて見たな…。
 

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これらの怪文書は毎月消えてしまうので、過去に遡って見ることができません。
しかし、歴史に埋もれさせるにはあまりに惜しく、一旦ここらで記録を残しておきたいと思い整理しましたが、例えばこのように年末年始とかはちゃんと挨拶もしてるし、時々ちゃんとした文章を書いていることがある事実を補足しておきます。これもちょっと上の方に怪しい文字が見えていますが…。こいつホントいつも謝ってんな。
 
山口Pの怪文書を読めるのは、八月のシンデレラナインのアプリだけ!
毎月楽しみにしています。次回はキャッシュカードではなく、クレジットカードの番号を載せてもらえるとありがたいです。
 

三国志14、蜀の天然の要害が再現され過ぎてエモい

「問題です。三国志で蜀を建国した…」ピンポォン!!
「中山靖王劉勝の末裔!!」
「正解!早かった!問題は『三国志で蜀を建国した劉備は、一体誰の末裔と名乗っていたでしょうか?』というものでした」
 
冷静に考えれば2000年以上も昔の人物で、しかも皇帝でもない「中山靖王劉勝」なる人物が外国である日本でかなり知られていることは異常な光景じゃないですか。例えば平安時代の関白、藤原基経の次男の藤原仲平のことを中国人が知ってたらわりと怖いし、劉勝も皇帝の息子という点で似たようなポジションではないかと思うのですが、なぜか日本人は知っている。
 
あぁ、これが三国志脳…。
武漢」と言われてもどこかわからないけど「荊州」と言われると「あの辺りか」とだいたいわかるし、「北京」の位置は知ってても「幽州」と言われると「思ったより北にあるんだな」というイメージに変わる。現代でも日本で一番有名な中国人はと言われれば習近平ではなく諸葛孔明のような気もするし、日本文化の結構深いところまで三国志のDNAは入り込んできているんじゃないですかね。陳寿裴松之らが伝えた世界に吉川英治横山光輝シブサワ・コウが道を築いて今の我々が歩いていることは、先人たちが繋いできたちょっとした奇跡です。
 
そんなわけで三国志ですよ、三国志。久々に三国志シリーズ遊んでるんですよね。
三国志は1~9まで皆勤賞だったんだけど、なぜか10を買わなかったら13まで遊ばずに、この前発売された三国志14を久々に買いました。
 
結論から言うと、三国志14は最高の戦略ゲームではないかもしれないけど、最高の『三国志』ゲームでした。
 

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今作は中国全土の一枚マップが採用されていますが、勢力はそのマス目ごとに分かれていて、出兵したユニットは敵の陣地を塗りつぶしながら自分の陣地を増やして進むことになります。このとき、ユニットの兵糧の供給は「自分の城と繋がっている限り供給される」ルールなので、必然的に兵站の確保が重要になります。逆に言えば、一直線に敵の城に突っ込んで兵站を切られたら死ぬので、敵の城を攻めるときは兵站が切られないように周囲からジワジワ敵の勢力を削っていく攻め方が王道の動き方になります。
それに加えて、自勢力以外の領土を進むときの行軍速度が遅いので、「敵が領土内にちょっかいかけてきた」というのを見てから動けるというのもあり、攻城戦ではなく平地戦が発生しやすい感じ。
 
いや、なんでわざわざこんなゲームシステム説明したかというと、「自勢力以外の領土を進むときの行軍速度が遅い」というところに最高のエモポイントがあるんですよね。加えて、地形効果もあって高い山を進むと更に行軍速度は遅くなるし、士気はガンガン削れていく。CPU同士の戦いでも「主力が山を超えて敵の領地を攻撃してたら、本城が落とされて主力が戻りきれず滅亡した」ということがありがちなくらい山道の行軍が厳しい。そんな地形の厳しさがある。
 
と、なると三国志脳に真っ先に思い出すのがあれですよ。『蜀の桟道』。
蜀という国は魏の4分の1程度の国力とされながらも、長年に渡り他国の侵略から免れてきたのは自然の要害があったからです。
西暦263年に魏の大将軍司馬昭が蜀征伐の軍を興し、鍾会・鄧艾の大軍を差し向けても、この堅牢な自然があるからこそ国家として衰弱していた蜀でさえある程度は持ちこたえられたわけです。
結果として蜀に押し寄せた魏軍は剣閣を攻略できず、鄧艾の別働隊が陰平から綿竹関に抜ける険しい山岳地帯を進み、山に穴を開け、谷に橋をかけながら700里進んで、ついには成都に辿り着き、これを直接急襲することで蜀は滅亡に至りました。
それほど自然の要害を攻めるのは大変だし、山道で要塞を固められたら落とすのは難しいということですね。
 
三国志14,これを完全再現できる。
 

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三国志14では虎牢関や陽平関などの関の耐久度が、城よりも高く設定されていてとにかく硬い。
剣閣も同様に高い耐久度になっていて同様の条件で見ても堅牢なのですが、虎牢関と違ってそもそも剣閣は山奥にあるので、まず辿り着くのすら時間がかかって士気が落ちる。しかも漢中からは遠いのに剣閣の裏の梓潼はすぐそばなので、攻撃側は補給が困難で防御側は補給が容易。全体的に三国志14で最も攻略しづらい関となっていてそりゃ鍾会がキレるのも納得ですわというレベル。
 
しかし、案ずるなかれ、マップの左端を見ると細く険しい山道が一本だけ通っていて、補給無視してそこを通れば剣閣を抜けなくとも直接綿竹関にたどり着くことができて、そこを抜ければいきなり成都を急襲できるようになってるんですよね。まさに鄧士載の山越えルート。こ、これだよ…コーエー
 
私がプレイしてるときも、CPUが蜀を占有している場合は後方の兵を国境に置くので、剣閣に5万もの敵の兵が駐在してて何ヶ月経っても落ちず困って、しびれを切らして山越えルートやってみました。
武都・陰平から山岳地帯に入って綿竹関に向けて進み続けること3ヶ月。1ターンに3ヘックスくらいしか進まない行軍を続けて、ようやく綿竹関が見えてきた……というタイミングで綿竹に到達した自分の兵の士気を見ると約1/3まで落ちてました。敵の兵は万全で、味方の兵は弱っている。しかし、もう戻れない。眼前の綿竹関を落とすしか生きる道は無い、という鄧艾の気持ちまで完全再現。これだよ、コーエー
 
このあと綿竹関を落として全然兵が駐在してない成都もそのまま陥落させたけど、それでもまだ剣閣は落ちる気配すらなくて、横山光輝三国志60巻のシーンそのままでちょっとエモすぎた。これは「三国志」だ。我々の頭の中に染み付いた「三国志」がここにあった。
 

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武将の個性についてもメリット・デメリット含めて設定されていて、黄忠はそもそもステータスが高いけど老年になるとステータスが加算される「矍鑠」という個性がついてて更には一騎打ちも優遇されているので結構強い。一方で、「癇癪」持ちなので挑発食らったら治らなかったり、「功名」によって「追撃不可」「事後退却」の設定ができないので敵が退却したらひたすら誘い込まれていったりする。
馬超も「猪突」がついてたりするので、敵を見たら必ず突撃していく。退却するべき局面でもひたすら突っ込むので兵の消耗が大きいし、わりと平気ですぐ壊滅したりもする。
 
この「強いけど使いづらい」感。これでこそ黄忠であり、馬超なんだよな。
本作では呂布も鬼のように裏切るので、捕らえたら史実どおり切るのが正解。裏切り覚悟か、裏切らせないような場所で使ってもいいんだけど、結局内政もできないし「猪突」「悪名」「短慮」とバッド個性多いので扱いに困るんすよね。いやぁ、まさに呂布だ。
  

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そして、三国志といえば公孫瓚ですよ。兀突骨と並ぶ人気キャラですね。三国志が好きな奴に公孫瓚が嫌いな奴はいねぇ(断言)。
 
簡単に説明すると、公孫瓚は白馬で固めた騎兵を主力として幽州を支配した将軍で、彼の騎兵は「白馬義従」と呼ばれました。後に冀州を基盤とする袁紹と対立し、「界橋の戦い」で両雄は決戦に臨みました。
公孫瓚はこのときも自慢の白馬義従に突撃を命じるも、袁紹軍の将軍麹義の部隊による弩で白馬義従が倒されたことをきっかけに壊滅的な敗北を喫したことで覇権争いから脱落しています。界橋の戦いで破れた後は、連戦連敗を重ね、ついには易京に巨大な城塞を築いて引きこもりますが、袁紹に城塞の下に地下道を掘られて攻め込まれ、最期は妻子ともども自害して果てました。
 
界橋の戦い袁紹でなく公孫瓚が勝っていたならば、官渡の戦い曹操と対したのは公孫瓚だったのかもしれないですが、ともかく「白馬義従」やら易京の巨大要塞やらイチイチ作るものにアクが強い公孫瓚三国志全体で通じてみればわりと序盤でいなくなる人物ですが、キャラの立ち具合では屈指と言えましょう。
 
三国志14には、連環の計や三顧の礼等の歴史イベントのほか「劉備後漢皇帝を擁立する」とか歴史にない出来事の達成イベントも用意されているのですが、「劉備曹操を倒す」「反董卓連合軍で董卓を倒す」という定番のラインナップの中に「公孫瓚袁紹を倒す」もあって、一瞬エッと思うくらい公孫瓚への愛が感じられます。「~で曹操を倒す」が並ぶ中、曹操と反董卓連合絡み以外は唯一公孫瓚があるだけという優遇っぷり…。
公孫瓚は固有戦法まで実装されてて、その名前はもちろん「白馬義従」。シビれる。
 
三国志14は、成都急襲ルートの士気減少バランスとか見ても「三国志」が好きな人が作ったんだろうなぁと感じさせるものがありますが、そうなるとやはり三国志が好きな奴に公孫瓚が嫌いな奴はいない説が真実味を帯びてくる。ぜひ三国志が好きな人から愛された公孫瓚袁紹を打ち破り、絶対中国を制覇してくれよな。
 

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そういや本題とは関係ないんですが、発売前に話題になってた銀英伝の無料DLCがいよいよ実装されるというので見に行ったところ、この能力設定が良い…。
 
ラインハルトはナチュラルに能力が高くて固有戦法も更にバフをかける王道的な強さですが、ヤンはラインハルトに知力以外は劣るものの「回避不能の全状態異常付与」というアホみたいに強い固有戦法持っていて、多分普通に戦うとヤンが勝つ。
ただし、キルヒアイスがいた場合、固有特性に「範囲内の状態異常期間短縮」があるので、多分ラインハルトが勝つんですよね。そうなんだよ、ラインハルトがヤンに勝つ条件は「キルヒアイスがいること」なんだよな。
 
コラボDLCだから単にキャラ入れとけばいいや、ではないところが素晴らしい。
キャラゲーのシミュレーションは数字そのものが大事じゃないんだ、数字で何を表現するかが大事なんだという気持ちがすげえ伝わってくるんだぜ。