当たり判定ゼロ

シューティング成分を多めに配合したゲームテキストサイトです

ゲームの感想2023

今年もゲームの話をする時間だ!遊んだゲームをザックリ語っていくぞ。
 

オクトパストラベラー2(PS5)

オクトパストラベラーは、音楽の話をしたくなる。音源の制限による工夫の結果だったのだろうと思うのだけど、やはりゲーム音楽と言えばわかりやすい主旋律というのがあって。なので、今の時代にあっても「ゲーム」を感じさせるゲーム音楽の栄養分を摂取できるありがたみが強い。コンサートやってくれるのも良くて、1は八王子でライブがあったので聴きに行った。2024年はオーケストラコンサートやるらしく非常に楽しみ。
 

バイオハザード RE:4(PS5)

ゲームは、大きく分解すると面白さの仕組みとガワに分けられる。ガワはハードの進化とともに陳腐化するけど、仕組みは陳腐化しないので、優れた仕組みを持つゲームは20年ごとにガワを更新して作り直していってもいいのかもしれないね。面白さの本質は変わらない。ただ見せ方が変わるだけなのだ。20年経てば内容も適度に忘れていて遊び直しも新鮮。人間に忘れるという機能をつけてくれた神に感謝。
 

アーマードコア6 FIRES OF RUBICON(PS5)

親切なゲームは悪いゲームなのだろうか。ゲームは、フラストレーションを与えられてその抑圧から解放されることに快感を覚える作りなのだと思うけど、そのフラストレーションの与えられ方は不親切という手段である必要はないよね、と思わされた。つまり、快適に操作できて強い相手に勝てずフラストレーションが与えられる。この構造の方がはるかに良いよね。だから良かった。親切になって、とても。
 

溶鉄のマルフーシャ(PS5)

かわいい女の子が全体主義っぽい国家で絶望的な戦いを続けるゲームというシチュエーションが良いよね。配給でステータスアップとか、コストを税金と称するとか、この手の概念を入れた時点で一つのゲームとしての塊に均整が取れた。それがなければ単に右から敵が押し寄せる敵をひたすら打ち続ける、わりと単調なゲームではある。何というか、料理そのものというよりも味付けが上手い。
 

ゴーストトリック(Switch)

名作という評判は聞きながら遊ぶタイミングを逃してしまい未練として残っていた、いわゆる人生の積み残しゲームの一つ……のはずだった。リメイクしてくれてありがとう!確かに唯一無二というゲームシステムで、ストーリーもまたシステムをうまく活用したものとなっていて、映画でもなく、漫画でもなく、ゲームでしかできないストーリーテリング。確かにこれは続編も出ないわ。完成されすぎている。
 

スーパーマリオブラザーズワンダー(Switch)

面白さの仕組みとガワの話で言えば、まさにマリオこそがそうなんじゃないかなという気がした。ガワを変えつつ、元々持っていた仕組みの面白さは壊さないように丁寧に再生産。相変わらずシンプルなルールで、今でも物心ついた子どものゲーム入門ってマリオなんだろうか。スーファミはSwitchになったけれど、子供の頃アホみたいに繰り返し遊んだスーパーマリオワールドとそれほど変わりはなく、相変わらずマリオはマリオとしてそこにあった。
 

8番出口(Steam)

面白さの仕組みを発見してシンプルに提示したゲーム。厳密にいうとこの形式は8番出口が最初じゃないらしいし、考えてみれば「間違い探し」という古来からあるゲームの再発見ではあるが、地下鉄の構内の構造で提示されると日本人には刺さる。ところで、正しいロットと不良品を目視で見分ける作業してると、工場の検品だよなこれと思った。工場の製造で未だに人力を必要とするのは検品工程が多かったりするのだけれど、検品のベテランはあっさりクリアできたりするのだろうか。
 

ウマ娘プリティーダービーAndroid

今年実装されたのといえばリーグオブヒーローズだけど、ちょっと方向性にう~んというところがあるんすよね。数十戦も繰り返すようなレース、誰が見るねんて。レースシーン省略して、ひたすらバトルを回す怪盗ロワイヤルを実装されても、それはもはや競馬ゲームじゃないんだよなぁ。ウマ娘って地味にレース音楽が良かったりするのだけど、もはやゲーム内で再生するよりSpotifyで聴く方が多くなってる始末。どうかレースで興奮させてほしい。
 

アークナイツ(Android

『孤星』ってシナリオが大変良かった。何もかも、文字通り自分すらも何もかも犠牲にして夢を追いかける人って好きよ。そうでもしないと辿り着けないところってあると思うから。何かを得るために必要な交換条件は何かを失うことだよ。それにしても以前にもましてアークナイツは話が長い。登場人物全員中国の老人。ひたすら長い話を聞いてたら突然タワーディフェンスが始まるの逆に意味わかんなくなるんですけど。
 

パラノマサイト FILE23 本所七不思議(Android

時々、そのゲームの世界から抜け出したくないと思わされるゲームがあって、パラノマサイトはまさにそれ。あの世界でもっと多くの謎があれば良いなと思うし、墨田区の深夜徘徊もっと続けたいと思うし、だからこそエンディングに余韻があるのだろうけれど、逆に言えば腹八分目で終わったからこそ、ご飯が全部美味しく感じられたということなのかもしれない。全編通してプレイヤーに「考えさせてくれる」ゲームだった。
 

ローグウィズデッド(Android

最初はボスが倒せず何度もリスタートさせられるけど、必ず周回分の対価は得られた状態でリスタートできるから前回よりは必ず先に進める。ただひたすらそれを繰り返す。言ってみれば、成功が約束されたトライアンドエラー。クッキークリッカー系のゲームであり、投入した時間に比して効果が得られる中毒と、表裏一体でどこか感じる虚無。やめなきゃ。でも始めちゃう。ログインするとどんどん前に進めるから。前々回よりも、前回よりも。
 
 

今年の一本をあげるなら「パラノマサイト」。
序盤はゲームシステムに考えさせられ、後半はストーリーの謎に考えさせられ、それを昭和後期の墨田区という雰囲気で全体を包み、コンパクトに統一感のある一つの芸術作品のようなゲームだった。
 
ところでクリアした後、検索してたら墨田区のHPで本所七不思議について解説されたんだけど、他にも見ていくと、足立区のHPにも「千住七不思議」というのがあるらしく、「おいてけ堀」とかそのままやんと笑っちゃった。場所も近いし、怪談も似通ったんだろうね。しかし、ゲームを通じてこういうのを知れるのは本当に良い…。
 
2016~2022のゲームの感想を見ると、過去の今年の1本はこんな感じだった。みんなも記録付けておくと良いぞ。
 
 ゲームの感想 2022:エルデンリング
 ゲームの感想 2021:ウマ娘 プリティーダービー
 ゲームの感想 2020:グノーシア
 ゲームの感想 2019:ハルスベリヤ叙事詩2
 ゲームの感想 2018:テトリスエフェクト
 ゲームの感想 2017:BLUE REVOLVER
 ゲームの感想 2016:Crypt of the NecroDancer 
 
2023年は、過去10年で最高の労働と呼ばれた2022年を上回る労働時間だったのですが、ピークは過ぎたので来年以降は時間が空いてくるはず。勉強とかゲームに時間充てていきたいね。
 
ところで、自分はTwitter始めて13年くらい?経つ気がするけど、基本的にフォローしてる構成は初期から殆ど変わってないんですよね。
メンバー固定の学級が13年間そのままスライドしてきたようなもので、その間、結婚する人がいたり、子供作る人がいたり、体を壊す人もいたり、社会的に成功する人もいたり、それぞれでした。
それでも、どのような選択を取ったとしても、すべてを得ることは不可能なんですよね。結婚しなかった人の人生は、結婚した人は体験することはできないし、社会的成功者は時間がないから、毎日贅沢に時間を使った暇人をうらやましく思うかもしれない。逆に言えば、社会的な成功は得るためには、自由な時間を失うという選択を自らする必要があるのでしょう。他のものでもまた然り。
たぶんフラットなんですよ、人生って。何かを持っている人を羨ましがる必要は全くない。その人はそれにリソースを食われているのだから、あなたはその分別の何かができるはず。何かを得られないことは、他の何かを得るための手段なのだ。
 
それではまた来年。よいお年を。

ゲームの感想2022

今年もゲームの話をする時間だ!遊んだゲームをザックリ語っていくぞ。
 

ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ(PS5)

ペルソナ無双という言葉のイメージからは想像もつかないほどよくできていた。ペルソナのスキルが普通にコンボに組み込めてスタイリッシュ。RPGもコマンド選択式ではなく、アクションを組み込んだスタイルが一般的になりつつあるし、ペルソナ6はこっち路線で来るんじゃないかと思わせられるほど、うまくペルソナがアクションに落とし込まれていた。思春期の男女が深夜徘徊して不純異性交遊するペルソナ感は相変わらず。
 

ドラゴンズクラウン・プロ(PS5)

ゲームを遊ぶときは自分の状態というものが楽しさに大きく関わってくると思う。疲れてるときは脳を使わないゲームが最高だし、暇なときはじっくり考えるゲームが合ったりする。楽しさは絶対的ではなく、自分の状態との相対性理論。ドラクラはわりと同じステージを繰り返して、同じ敵やボスを殴り続けることになるので、脳の回転を止めて遊ぶ感じになる。車の運転してて気がついたら場所メッチャ進んでる感覚に近い。
 

タイニー・ティナとドラゴンの城塞(PS5)

ボーダーダウンのスピンオフらしいのだけど、ボーダーダウン未経験でも楽しめた。まぁ要するに武器性能にランダム効果が付いたFPSであって、FPSディアブロ遊んでいるようなもの。楽しくないはずがない。クソ強武器がドロップしたときのアドレナリンたまんないよね。次第に錯誤が発生して、敵を倒すのが楽しいのか、アイテムを拾うのが楽しいのかわからなくなってくる。強武器のドロップは麻雀のツモや、スロットの大当たりと同じで、ギャンブル的な楽しさに人間は弱い。
 

エルデンリング(PS5)

思うんですよ。良いゲームには精神的抑圧があって、ストレスからの解放が快楽の役割を果たすのだと。ソウルシリーズにはそれがあり、その機能を十分に維持しながら、広大なマップの探索の楽しみまで加わるのだから、精神的抑圧という縦軸に、地平の探求という横軸が加わって、面白さの面積が大きくなったような感じ。王都ローディルの地下とか「まだ探索エリアあるのかよ…」って驚きすらあり、攻撃力のイカレた敵に何度も何度も殺されて抑圧を味わうのはたまらなかった。
 

ダングリード(PS5)

ローグライク横アクション。潜るほどアイテムが手に入って、死ぬとロストするシステムのやつ。アイテムの数が半端なく、毎回斬新な気持ちで遊べるのが良いけど、いわゆる「壊れ」の組み合わせ見つけるのが楽しい。遠距離攻撃でホーミング性能持つララの杖と、画面上自由に飛び回れる羽(ともにレアアイテム)を同時に拾ったら半笑いになるほどゲームの難易度が壊れた。とはいえ、アイテムの持ち込みは1つまでなので、新鮮味が維持できるバランスが絶妙。
 

トライアングルストラテジー(Switch)

「選択」というものは、当たり前だけど片方を得れば片方を得られないもの。シナリオを進めるにあたって、どちらも正しい(あるいはどちらも正しくない)と思わせる二者択一を迫ってくるのは良かった。選んだ方ではなく、選ばなかった方の選択肢の先が気になるのは、選択肢の出し方が上手いことに他ならないと思う。ちなみに複数種類のエンディングがあるらしいのに、初回プレイですべて真エンドの選択肢を偶然選んでしまっていたらしく、初回から真エンドを見てしまった。
 

eBASEBALLパワフルプロ野球2022(PS5)

パワプロのかなり楽しい部分に、新作の初回プレイ時に選手の能力値を見て回る瞬間というのがあり、小さいころから自分の価値観とコナミの評価を照らし合わせて喜ぶというよくわからない行為に喜びを見出していて、それは今も変わらなかったりする。一方で、2016でアホみたいに遊んでたパワフェスは、毎回キャラを集めるのがしんどいなと思ったり、青春捧げてキャラ作ったサクセスは昔ほど繰り返し回すこともできなくなってきた。これが人生の日が暮れてきたということか。
 

ナイツ・イン・ザ・ナイトメア(Switch)

DSが古典となった時代にインザナをまた遊ぶことができるとは。DSのタッチペンに特化した操作があまりに斬新すぎるのと、トランソウル等のシステムが意味不明すぎてDS版は終盤で詰んでしまったのだよな。再プレイで改めてクリアできて良かったものの、結局エフェクティヴとか、最後まで理解できなかった。システムの複雑性は唯一無二のレベル。当時のスティング、ユグドラ・ユニオンとかインザナとか、自分たちの作りたいゲームはこれだ!って作品連発してて大好きでした。
 

Salt and Sacrifice(PS5)

前作の『Salt and Sanctuary』はいわば2Dソウルライクで、サクリファイスは言ってみれば2Dモンハン。頼んだ商品と違う商品が出てきた感じ。悩ましいのが、とにかくボスが別マップに逃げる頻度が高い点。ダークな雰囲気の中、ひたすら鬼ごっこさせられるのはわりと爽快感がない。考えてみれば、鬼ごっこって逃げる側の方が面白いよな。ホラーゲームなんて逃げる楽しさの典型みたいなものなんだろうね。それを考えると、ずっと鬼の役割させられるのは罰ゲームに近いのでは。
 

Cult of the Lamb(PS5)

邪神の祭司となって、カルト宗教の勢力を広めていくゲーム。カルトという設定を活かし、生贄を捧げたら教徒の満足度が高まる教義を広めたうえで、老人を生贄に捧げて殺す儀式でコンボ決めて教団育てていくのビジュアル的に笑った。信者や資源を獲得するためのバトルパートは、ランダムで拾った武器で戦っていくローグライト方式で、奥深さはないけれど気軽に遊べる程度感。カルト宗教をコミカルに描いた雰囲気があるので、バトルは案外これくらいの軽さがベストマッチ。
 

リトル ノア 楽園の後継者(PS5)

システムだけ見ればカロリー低く遊べる横アクション。印象的なのは、自分は令和の日本にいるのだと感じさせるガワ。SFCのフィールドマップのRPGを見ると平成のスクウェアを思い出してしまうのと同様に、どこかしらポップで淡いインターフェイスに令和のサイゲームスを見てしまう。インターフェイスほど時代を表象するものはないんじゃなかろうか。1,500円で遊べて、ボリュームの小さいゲームなのに、見た目が良すぎてもったいない感すらあった。
 

地球防衛軍6(PS5)

演出に「文脈」を使ってきたのはEDFっぽくなくて驚いたけど、シンプルなディストラクションこそがEDFの本質であり、ぶっちゃけストーリーを理解しようが理解しまいがあまり大した問題ではない。その点、6も良くも悪くも従来どおりで、期待通り心に優しい栄養分が取得できた。地球防衛軍は精神的にヘルシー。ゲームにも美味い料理、まずい料理があるのだけど、カテゴリーで言えば地球防衛軍は実のところ野菜に分類され、胃もたれせずに楽しく遊ぶことができる。
 

バレットフィリア達の闇市場(Steam)

去年に引き続き東方の新作が遊べると思わなかった。毎年出てくれると良い。システム的には東方虹龍洞の延長線だったので目新しいところはなかったものの、わりと難しくてヒーコラ言いながらクリアした。人間にはSTG筋という筋肉があることが知られていますが、運動量が落ちすぎて衰えている。STG筋は定期的に鍛えておかないと、東方星蓮船のLunaticを2億点取らないとファイルが暗号化されるランサムウェアに感染したら一巻の終わりなんだぜ。
 

Inscryption(PS5)

遊んでて「えっ、何これ…」となるゲーム。安心という感覚が、自分の脳に保存されている過去の経験を参照することによって生まれるならば、驚きという感覚はその逆。自分が知っている情報と照らし合わせても合致するものがない状態は、SFを読んでいる時のように心がフワフワとし、あぁこういうのを体験するためにゲームをやっていたんだったなと再認識させてくれる。知らないことを知るために人生があり、体験したことがないことを体験するためにゲームがある。
 

龍が如く7 光と闇の行方(PS5)

俗に汚いペルソナと言われてるやつ。ホームレスや定年間際のおっさんと昼間から横浜の街をウロウロ徘徊するのは、不純異性交遊でなくともそれはそれで楽しい。溝の口や北千住の居酒屋で飲んでるのと同系列の楽しさがある。でも、お前どっち体験したいの?と言われればほとんどの人が不純異性交遊を選ぶよね。少なくとも私は選びます。RPGの部分は、オーソドックス以上の楽しさはない気がするものの、人間ドラマは良い。任侠のカッコよさに痺れていけ。
 

スターオーシャン 6 THE DIVINE FORCE(PS5)

シリーズ自体に愛着持ってしまってるゲームってありません?自分にとってスターオーシャンがその一つで、たぶんスターオーシャン2をひたすら周回していた思い出を自己肯定するためにそれがあるのだと思う。子供の頃は、同じゲームを何度遊んでも驚きを得られ、いつまでも飽きることがなかった。今の子供もスターオーシャン6を遊んで、昔の自分がスターオーシャン2を遊んだ時と同じ感動を味わい、何週も遊んだりするものなのかな。
 

Nobody Saves the World(PS5)

これは良いゲームですよ。見下ろし型2DアクションRPGで、主人公はネズミとかナメクジとかにジョブチェンジしつつ、大量に湧いてくる敵を倒しつつダンジョンをクリアするやつ。ジョブの切り替えがスピーディーにできて、色んなスキルを使いながら敵を撃滅できる爽快感は高いし、かといって各ジョブの操作もシンプルなので、ジョブが多すぎてわけわからんということにもならない。
 

It Takes Two(PS5)

2人プレイ専用ゲームで、プレイヤーAがスイッチを起動したらプレイヤーB側の通路が通れるようになって…のような協力をしながら進めていくゲーム。タイミングを合わせるために声を出したりして画面外のコミュニケーションが必要な場面も多いので、マリオパーティーをワイワイ楽しめるカップルに最適なんじゃないかなと思う。当然ながら1人では遊べないゲームなので自分は嫁と遊んでいたのだけど、嫁が「もっと暴力的なゲームが良い」とずっと言い続けながらプレイしていた。
 

ファイト&レイジ(PS5)

ベルトスクロールアクションであり、いわゆるファイナルファイト。筋肉質な牛男を操って筋肉質な男たちを殴ったり投げ倒したりする暴力的なゲーム。IQゼロでも遊べるやつ…と思いきや、意外とコンボの要素があったりして、工夫が必要だったりする。とはいえ、全体を通じて深いことを考えず、殴っていけば色々と解決するゲーム性には変わりないので、必要なIQは30程度で済む。要求IQが高い方が良いゲームもあれば、要求IQが低い方が良いゲームもある。
 

Godlike Burger(PS5)

来店した客を殺した上で肉をミンチにして他の客に振舞って収益を稼ぐ宇宙ハンバーガー屋さんのゲーム。ハンバーガーって必ず肉を入れないといけないので、パテが足りなくなるのよね。なので、適宜客を殺して肉を仕入れつつ、殺すか飯を食わして収益を稼ぐかのバランスをとる必要がある(あるいは飯を食わせたうえで殺すのもアリ)。色んな異星人の客が来るのだけど、異星人ごとに肉の好みがあって、それを作り分けるのがクソ面倒くさすぎて早めにやめた。コンセプトは良かった。
 

Fit Boxing 北斗の拳 ~お前はもう痩せている(Switch)

操作は何一つフィットボクシングと変わることはなくて、違うのは映像と音だけなんだけど、考えてみたらゲームって全部そんなもんなんだよね。結局のところ、どんなゲームであれ人間が行っているのはAボタンを押す、Bボタンを押す、と似たような動作にしかならない。映像や音によって人間は騙されて別のゲームを遊んでいるつもりになっているだけであって、本質的にゲームってのは同じ行動に違う意味を与えるための虚構なんだよな、とモヒカンにフック打ちながら思った。
 

ウマ娘 プリティーダービーAndroid

年末になって一番怖かったのは、ウマ娘がリリースしてもう2年になろうとしている事実ですよ。あれ、この前リリースしてなかったっけ…。人間の健康年齢が60年だとすると、既に人生の1/30をウマ娘と一緒に過ごしていることに。いや、これ言い出すとアイマスとかえらいことになってしまいそう。ところで、今年のシナリオだとクライマックスがヤバかった。ウマ娘は青汁飲ませられて毎週レースを走らされ、トレーナーは1周1時間を超えるプレイ時間で死んでた。
 

アークナイツ(Android

ファントムが常設になったことで、忘れたころにちょいちょいやってる。タワーディフェンスローグライクめちゃめちゃ相性良いですわ。新しいオペレーター入ったらまた新しい戦術試したりして、無限の広がりがあって飽きが来ない。しかしアークナイツのキャラはどいつもこいつもツラが良いよな。ルッキズムの権化みたいな皆さんで、永遠に眺めてられる。ただし全員話が長い。ケルシーだけじゃなくみんな長い。美少女なのに中に老人がインストールされている。
 
 

今年の一本をあげろと言われれば「エルデンリング」。
 
ゲームとしての話と少し関係ない話をすると、この年になると、よくぞこの規模感でこの作品を高いクオリティでまとめ上げたのだと感心する方に頭がいってしまう。
オープンワールド化したことによって、本来のソウルシリーズの面白さが飛散してしまう可能性もあったろうに。それに関係する人の数も半端なく増え、コミュニケーションコストも高いはず。これほどの大規模プロジェクトを破綻させずに、一定の方向性を保って着地に導く組織マネージメント憧れる~。
 
2016~2021のゲームの感想を見ると、過去の今年の1本はこんな感じらしい。記録つけておくって大事ね。みんなも残そう、人生の過去ログ。
 
 ゲームの感想2021:ウマ娘 プリティーダービー
 ゲームの感想2020:グノーシア
 ゲームの感想2019:ハルスベリヤ叙事詩2
 ゲームの感想2018:テトリスエフェクト
 ゲームの感想2017:BLUE REVOLVER
 ゲームの感想2016:Crypt of the NecroDancer 
 
今年は、時間の使い方について思うことがあって。
 
よくネトゲとかで、遊んでた時間全部資格試験にぶっこんでたら今頃弁護士だぜ、みたいな話があるじゃないですか。あれ実際やってみたらどうなんだろうって。
なんで、労働の方は相変わらず36協定ガン無視で働きつつ、余暇の時間をガッツリ勉強に充ててしまったので、あんまりゲームやってなかった印象だったんだけど、振り返ると思ったより本数やっててビックリした。
 
それにしても勉強やべーよ。知らないことを知れるというのは面白いことで、今さらになってなるほどそうだったのか~と、自分のバカさ加減を思い知りながら少しずつ積み木を積んでいっているけど、人間一人が知っている範囲なんてたかが知れているので、残りのクッソ広い領域を学び続けるって無尽蔵に時間あっても終わらない。FF5に『すべてを知る者』って出てきたけど、アイツどんだけ勉強に時間かけてんだ。人生のエンドコンテンツは勉強だったわ。
 
それではまた来年。よいお年を。

人は誰しもいつかジェイガンになる

「インターネットは20代のもの」というのが、20代30代をインターネットで過ごしてきた自分の感想です。
 
20代はバランスが良い。10代ほど自分の中の積み重ねが不足しているわけでもなく、30代ほど自分の頭上にある能力の天井に気が付かされているわけでもない。何かを変えようと変革を起こす体力や精神力もある。インターネットは常に新しいものを求める群体ですが、新しいものを生み出す能力と新しいものを生み出す活気のある20代は、インターネットが求める需要に供給がマッチする。
 
ところでインターネットはあくまで例えとしてのワンオブゼムであって、「若ければ有利」は何にせよ当てはまる定理でしょう。老人が個人として新しいものを生み出せる能力があるのであれば、新進気鋭の60代のクリエイターや作家がドンドン出てきておかしくないはず。何かを始めるのにはいつからでも遅くない、というのは甘い囁きのようなフェイク。相対的には若いほうが有利なのは悲しい事実です。
だからこそ、個人での勝負にならないよう、老人は組織としての「偉さ」を武器に若者を支配する仕組みを構築します。
 
やはりどれだけ否定しても人間は劣化する生き物なんですよね。頭の回転は悪くなるし、固有名詞の単語は出てこなくなり、知識の引き出しも固くなる。能力の習得も遅くなる。子どもがピアノの練習をして上達をする速度と老人のそれでは、比べるのも悲しくなる。
 
「老いる」というのは誰しも避けられない確定イベントですが、つらい。とてもつらい。シナリオ上回避できない確定イベントにこの重さはやめてほしい。
 
しかしこの「老いる」という概念を考えたとき、その存在の全てで「老い」を体現したある人物のことをご存じでしょうか。
 
 
ジェイガンは「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」において最初のステージから仲間にいるキャラクターで、最初からパラディンという上位職で登場します。ステータスの初期値が若干高めに設定され、銀の槍という強武器を最初から持っていることから、シミュレーションが苦手な人のためのいわゆる「お助けキャラ」なのかと思いきや、これが罠。
 
ジェイガンのステータスの上昇率はとんでもなく低く、レベルアップ時にステータスが上がる確率は驚異の10%。レベルアップしてもFE独特の「ピン」というステータス上昇が運良くて1つとかそんなもん。もはやレベルが上がっても無駄という安西先生も驚きの成長率。まるで成長していない…。だって、年寄りなのだもの…。
 
なので、ジェイガンに経験値を与えるのは無駄であり、最初のマップから最後のマップまでずっと二軍に幽閉するのが一般的なFEプレイヤーの振る舞いとなります。一方で、最初から強いジェイガンに敵を倒させて経験値を与えてしまうと後のステージで詰んでしまったりしまうので、苦い経験をした人もいるんじゃないかと思います。
 
このジェイガンの姿を子どもの頃は笑ってられたものの、だんだん笑ってられなくなるんですよね。
いつかの日か、気付くんですよ。
自分がジェイガンになる順番が来たのだと。人間が歳をとり、成長力が落ちる存在であり続ける存在である限り、ジェイガンになることを避けられる人間はいない。人は皆いつか死にますが、その前に人は皆いつかジェイガンになるのです。
 
若い頃、才能の天井は青空のように広がっていると思っていた。親は子供に無限の可能性があると言い聞かせた。僕らの前にはドアがあり、色んなドアがいつもあるのだと小学校の卒業式で歌わされた歌詞も訴えていた。
しかし、人生の階段を登って見えてきた景色は、青天井に開けた大空ではなく、才能の「ここまで」という看板が立っていただけであり、1度の人生で2つ以上のドアに入ることはできないという当たり前の事実が示されただけだった。
 
それでも、中には遅咲きで成功する人もいるじゃないかという反駁もあるかもしれません。
しかしジェイガンだってクソ運良くステータスがピンピン上がれば、100万人に1人のスーパージェイガンが誕生するわけです。遅咲きの成功者のような例外ですらジェイガンの成長概念の中に収まってしまう。ジェイガンは人生のあり方のすべてを包括している。ジェイガンは人生のすべてを説明している。ジェイガンすごい。
その存在のみで人の成長に関わる何もかも説明できるジェイガンという概念を作った加賀とかいうスーパークリエイターに、今すぐカネと人を与えてベルウィックサーガの続編を作らせてほしいくらいです。
 
しかし大事なのはここから。
我々はジェイガンになることは避けられない。俺もお前もいつかはジェイガンになる。人は、いつか必ずジェイガンになる。
しかし、しかしだよ。ジェイガンになることが避けられないとして、そしてあなたがいつかジェイガンになってしまったとして、それに気づいたとき、果たして残りの人生をどう生きればいいんだという疑問が残るわけです。そしてそれはあなたがジェイガンであり続ける限り、残された人生すべてであなたの精神を苛み続けるでしょう。死ぬまで。
 
もう能力は成長しないし、若い奴らはドンドン出てくる。
ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」には最初のステージからの仲間としてジェイガンの他にも若きナイトのアベルやカインがいますが、ジェイガンはレベルが上がるたびにピンピン能力を増やしていく彼らを見て、何を感じ、何を考えていたのでしょうか。それは我々にはもはや知る術はありませんが、FEを遊んでいた若い自分たちにはそんなジェイガンの心中に思いを馳せることすらできなかった。しかしあのとき速攻二軍送りにされて経験値を与えられず笑われていたロートルは、考えてみれば未来の自分だったのだな。
 
ところで、ここで冷静に振り返ってみたいんですけど、ジェイガンは上級職であるパラディンとして登場しますが、ステータスのパラメーターとしては上級職にあるまじき低さなんですよね。正直言うほど強くない。下級職でレベル10〜20まで上げて、さらに上級職へのクラスチェンジボーナスまで含めているにも関わらず、下級職であるアベルやカインに毛が生えた程度の能力しかない。何かおかしくないか。
 
これって何かを示す非常に重要な事実だと思うんですよ。
可能性で言えるのは、「ジェイガンそもそも若い頃そんな努力してなくない?」という推測。少なくともレベル10に到達した瞬間に喜々としてさっさと上級職にジョブチェンジしたのは見て取れる。割とエモーティブに生きてるよね、若い頃のジェイガン。価値観が刹那的というかあまり深く物事を考えず生きるタイプだったっぽい。それが「マルス様、死んでしまうとは情けない」とか主君に対して言い放てるようになるのだから大したもんですよ。若干死んだ人に対してドライすぎないかという気もするけれど。
若い頃のことは言わなきゃバレねぇ。重鎮ぽっい雰囲気で押し切ってしまえばそれっぽい。そういう悟りがあったのではないでしょうか。
 
そう、ジェイガン、彼はTPOをわきまえた男。
生きるのに必要なのは敵を倒すことでも魔法を使うことでもない。強さなんて必要ない。優秀さなんて必要ない。必要なのはTPOを察する力。そして雰囲気。
 
「年老いた私が今更出しゃばってもしょうがないでしょう。もはや私たちの時代ではない。これからは若い君たちに任せます。自分たちが思うまま、自由にやってみなさい」
これですよ。スケールの広さをアピールしつつ、若者を育てる未来への種まきも忘れない。それでいて若い頃の自分の努力不足はバレない。この生き方なんだよな。
 
人は誰しも年を取り、いつかはジェイガンになることは避けられないけれど、それでも人生は続いていく。
そのときジェイガンはこうしろと教えてくれる。
でしゃばるな。それっぽいことだけ言っておけ。

野球賭博2022

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野球の季節なので、順位予想にかこつけた野球語りやっていきます。今年こそ12連単当てるぞ!
データソースはスラッガーの選手名鑑。毎年買ってるけど、選手名鑑はスラッガーのが一番ですよ。
 

セリーグ

1位 阪神タイガース(前年順位:2位)

今のセ・リーグの投手で一番良いボールを投げる先発投手は誰かと言われれば、間違いなく調子が良いときの高橋遥人だと答える。通算の奪三振率も9.42と先発としては著しく高く、歴代のドクターK杉内の9.28や石井一久の8.84と遜色ないレベル。去年は49イニング投げて四球も5個しか出さず、調子の良い日は、もはやランナーを出せるレベルではなかった。問題はやはり故障がちなことで、通年出場したらリーグのパワーバランスを変えられるレベルだと思うのだけど。
高橋遥人に限らず投手の平均レベルは高いが、ウィークポイントは攻撃力。佐藤輝明の驚異の三振率38.0%を見ると今年も当てにならない。今回は違うぞと定期的にファンに夢を見させて突如スランプに陥る打者版藤浪の予感がある。大山が2020年程度打ってくれれば守り勝つチームとしてリーグを制することができるだろう。
 

2位 読売ジャイアンツ(前年順位:3位)

1年リハビリに当てることが確定していてもドラフト2位の枠を使う価値があったと言われた山崎伊織がいよいよベールを脱ぐ。今のところオープン戦では普通の成績なんだけど、確かに大学時代の成績だとエース確定水準のレベルなんだよな。特に通算防御率1.09も良いけど特に四球率が1.42と低いのが通年稼働の安定性が求められるプロ向き。問題はどこまで肘の状態が回復しているか。
打線では新外国人グレゴリー・ポランコが見もの。元トッププロスペクトのポランコですよ。全盛期が過ぎててもいい。外れでもいい。大物メジャーリーガーのプレーを日本で見せてくれればそれでいい。巨人とソフトバンクのカネの使い方はそれでいい。他には、丸の打撃が去年から怪しいけど、通年使えばそれなりに成績は残す。あとは原監督が丸の不安定さに我慢できるか。
 

3位 横浜DeNAベイスターズ(前年順位:6位)

ベイスターズが優勝するためには、東とオースティンがほぼ通年健康という都合のいい前提がどうしても必要になる。東はルーキー時代にWAR5.0を叩き出したリーグ屈指の投手であるけど、この3年故障で働けなかったのがベイスターズ低迷の原因の一つ。ソフトバンクなら千賀不在、オリックスなら山本由伸不在で戦っていたようなもの。
それにオースティン。鈴木誠也アメリカに行った今、日本最強打者の一人をチームに抱えるアドバンテージは大きい。長年の課題であった二遊間の一角が牧という優秀な選手で埋まった今、突然順位を上げてもおかしくない下地は整っている。
問題は東・オースティンの2人とも故障がちであること。早速オースティンが離脱。どれだけいい選手でも試合に出れなければ意味がない。丈夫な選手というものがいかに価値のあるものか。
 

4位 東京ヤクルトスワローズ(前年順位:1位)

「三振率が高く、BB/Kの低い選手の成績の再現性をどこまで信じられるか」というのが今年のヤクルトの順位評価を分けるのではないか。誰のことを言ってるのかと言えば、塩見ですよ。村上や山田の成績なんてみんなある程度織り込み済みだったわけで、去年想定外のヤクルトの躍進があったのは1番に定着した塩見の活躍が大きい。三振率は30%を超えており、四球率もそれほど高くないのでコンタクト能力に課題があるのは明らかなのに最後まで走りきってしまった。しかし今年も打席でのアプローチを変えずに今年も同様のことができるのかと言われればちょっと難しいのではないか。
チームとしては投手陣に課題があるけど巨人から田口が取れたのは大きかった。ああいうイニング食って使い潰しの効くタイプというのは打撃の良いチームにはピッタリ。チームとしての需要に田口のタイプがハマった。
 

5位 広島東洋カープ(前年順位:4位)

リーグ最強打者鈴木誠也が抜けた穴は、誰をもってしても埋められない。数年がかりでチーム全体として少しずつ埋めていくしかない。当面は坂倉・小園あたりを中心としたチーム作りをしていく必要があるだろうけど、彼らはセンターラインを守る選手なので、数年後に黄金期が訪れる可能性はありそう。センターラインの金の卵の価値は大きい。
それにしても坂倉はウエスタンの成績見てると一軍でも出てくるのは時間の問題だと思ってたけど、ここまで長打力があるとは。どちらかというと率は残すけど長打の少ない打者に育つと思ってた。ある程度ガタイの良さがあるならば、パワーヒッターにコンタクトの技術教えるよりも、コンタクト能力の高い打者にパワーつけさせたほうが良いのかもね(この点球速とコントロールの関係性にも似てそう)。
 

6位 中日ドラゴンズ(前年順位:5位)

長く低迷が続いているが、今年も戦力の上積みがなくて厳しい。広島のように若手のトッププロスペクトがいれば良いのだけど、根尾も伸び悩んでる。石川は本物だと思うけど、もう少し時間がかかりそう。打線の中核を担ってきたビシエドも年々パワーが衰えてきてるし、今年も厳しいシーズンになってしまうのでは。鉄砲肩の守備型選手かと思ってた木下がいきなり打撃覚醒したのは良いのだけど、彼ももう30歳なのよな。
そんな中、ブライトとか鵜飼とかの当たるも八卦当たらぬも八卦ドラフトしてきたのはもはやヤケクソなのかと思えてしまう。彼らは短期的には厳しいだろうし、当たるとデカいけど確度は高い方ではないだろう。それにしても中日は中期的に一体どんなチームを目指したいんだ。石川に続いてブライト獲ったということはバンテリンドームで長距離砲並べて恐竜打線を再現したいのか。
 

パリーグ

1位 東北楽天ゴールデンイーグルス(前年順位:3位)

先発陣の層の厚さはリーグでも群を抜いている。投手陣では田中のマーくん筆頭に則本・岸・涌井と往年のパ・リーグのエースが勢揃いで、昔のオールスター見てるような気分に。残る2枠も早川、瀧中とレベルが高く、ローテーションに隙がない。楽天に裏ローテなし。これをシーズンで回せるのは強い。特に早川は去年シーズン中盤で息切れしたけど、奪三振力とコントロールが高いのは証明されたので通年の働き方を覚えた今年は相当の成績が期待できるのでは。
打者の方は西川が獲れたのはデカい(なぜか落ちてた)。各所で指摘されてるけど、去年の打率.233は不運が重なったもので、コンタクトの指標自体は落ちてない。レギュラーで使えば、きっと去年よりは成績は良化する。これが8500万円で落ちてたとかラッキーとしか言いようがない。あとは外国人さえ当たれば独走も見える。
 

2位 福岡ソフトバンクホークス(前年順位:4位)

去年はグラシアルがほぼいなかったのが厳しかったね。結果から振り返っても、順位は4位でも得失点差はリーグ1位で決して弱かったわけじゃなかった。モイネロが残留し、グラシアルが戻ってくるならば例年のホークスの強さは戻ってくる。モイネロはメジャーでもバリバリやれるだろという圧倒的なボールを投げてるだけに、メジャー出荷は間違いないかと思ってたけど、モイネロの残留で数年ホークスの順位は底上げされた。
そして、新外国人のガルビスにはワクワクする。メジャーでも打撃がパッとしなかった守備専のショートが瞬発力衰えてから来日とか失敗の香りしかしない。最高。ソフトバンクと巨人はこれでいい。楽天もまたワクワク路線復活させてほしい。ロートルメジャーリーガーの末期を日本で見るの良さしかない。わかってほしい。
 

3位 オリックス・バファローズ(前年順位:1位)

データ的に何の予兆もなかった杉本の覚醒とか読めた人いるのだろうか。それだけにどうしても2年連続で3割30本打ってる姿が想像できない。インローの打率が.188、アウトローの打率が.181と明確に低めに弱いのも出てるので、数字が揃った今期は苦しくなりそう。
そもそもオリックスのストロングポイントは投手で、山本由伸を抱えているだけでアドバンテージなのに、宮城田嶋のサウスポー2枚が強い。基本的に良い先発3枚抱えてれば、3人で6~7割は勝って残りの3枚を勝率3~4割程度で凌げば、結果として半分以上勝つのでAクラスには乗ってくるよね。優勝をするにはそこからさらに1ピースが必要で、去年はそれが杉本だったんじゃなかろうか。しかし、あれだけ低迷してたのに宮内オーナーが生きてるうちに優勝できるとはなぁ。
 

4位 千葉ロッテマリーンズ(前年順位:2位)

2022年の野球を見る大きな楽しみの一つは、佐々木朗希のピッチングが見れることにある。佐々木朗希は今いる日本のトップピッチャーと比べて既に上とまで言えないかもしれないが、積んでるエンジンが違うことは現時点でも明白。佐々木朗希という抜群の性能のハードウェアに、経験を積んでソフトウェアが備われば日本プロ野球史上に残るピッチャーになるはず。去年から一軍でも登板していたけど、2022年は佐々木朗希伝説が本格始動する第一歩なので見逃すな!みたいなシーズンだと思いますよ。あれだけ球が速いのにコントロールも良いところが才能を感じさせる。こんなピッチャーが日本にも出てくるんだねぇ。
ところで、衰えたロートルメジャーリーガーと言えば、ロッテにもエチェバリアがいますね。ほんと期待通りのUZRクッソマイナス(▲5.2)で、ほんっと。
 

5位 埼玉西武ライオンズ(前年順位:6位)

高橋光、今井、松本と一時期右の本格派ばかりドラ1で取ってて、「今は投壊してるけど未来の投手王国だ」みたいになるのかと思ってたら、投手が揃う前に森友哉の胃が死にそう。今井とかなんでここまでコントロール悪くなっちゃったんだろうね。シーズン100四球はヤバいですよ。
それだけにタイプの全く違うドラ1隅田の価値は高そう。大学通算でも奪三振率が11.06と非常に高く、数字上の期待が持てる。今の投手陣も急に生まれ変わるわけでもなし、やっぱ何かあるとすれば新戦力の活躍次第だと思いますよ。逆に言えば隅田がキツければ、今年も森の胃酸は止まらなさそう。
山賊打線と言われた昔日であれば、何とかなったのだろうけど。往年の山賊も30歳を超える面子が増えてきた。中村剛也も今年で39ですよ。陽は沈みつつある。
 

6位 北海道日本ハムファイターズ(前年順位:5位)

ビッグボスが目立って誤魔化されてるけど、西川遥輝らを切った今、戦力は全く持って枯渇している。形になるまでは夢を見ることができたとしても、現実はすぐに数字としてやってくる。オープン戦で打ってる万波もコンタクト力はまだまだで、「オープン戦の活躍は何だったのか」勢になる可能性が高い。不足する攻撃力を、上沢・伊藤あたりの先発で何とか勝ちを拾っていく苦しいシーズンになりそう。
ところで、この手の監督としては、横浜DeNAベイスターズで初代監督を務めた中畑清を思い出すのだけど、あの明るい中畑ですら辛そうな顔をしている時が結構あった。負けが込んでくると、いつからビッグボスの瞳は濁っていくのだろうか。しかし大丈夫。中畑とビッグボスの違いは、中畑は強豪巨人の選手だったが、新庄剛志の現役時代はあの暗黒時代の阪神にいたのだから。
 
日本一は楽天で。今年は特にセリーグが難しくて、力が拮抗してるだけに人によって順位予想かなり割れそう。
 
今年は久々に観客を普通に入れて野球をやるみたいだし、「日本プロ野球」が3年ぶりに帰ってきたという感じですね。
球場に行って、階段を上がってあのグラウンドが見えた瞬間の高揚感をまた味わえるわけですよ。今年のメンバーでの野球は今年しか見れない。1年1年の野球を楽しんでいけ。

エルデの王は生活習慣を改善しろ

はい、今日はエルデンリングあるあるやりま~す!
 

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やったー、よくわからんアイテム手に入れた~!なんか凄そうなのでまずは効果を見てみるぞ!!
 

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ない…
 

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ない…どこにやってしもたんや…
 
エルデンリングやってて思うのは、アイテムの種類が多すぎるのと、名称が固有のものばかりなのでピンとこなくて、何か拾っても「あれっインベントリのどこに入ってるんだ…見つからない…そういえばそもそもなんて名前のアイテム手に入れたんだっけ…もはや何を探してるのかも忘れた…」となる現象が頻発しすぎる。
マジで今何を拾ったのかすらわからなくなる健忘症体験がここにある。わざわざスーパーに来て何買いに来たのか忘れた人みたいになる。
 
褪せ人、とりあえず拾ったものをポイッと雑にバッグに入れちゃう癖あるんじゃないかと思いますが、そういう犬みたいな収集癖は良くないですよ。
花とか石とかで溢れたバッグに拾ったものポイッと突っ込んでも見つからなくなるのは当たり前だし、ある意味リアル。筋力とか信仰とか上げる前にまずは整理ができない生活習慣から見直してほしい。レベルが上がったら生命力ではなく几帳面さを上げろ。そのだらしない感じの性格を見透かされて初対面のゴドリックさんに「不遜」とコメントもされてしまうわけです。褪せ人、雑、とにかく雑。
 
しかしこれ思い当たるところがあるんですよね。家に帰って着てるものバーっと脱ぎ散らかして、荷物適当にそのへんに置いて、後でどこ置いたかわからなくなるやつ。もうこれ褪せ人じゃなくて男子大学生じゃない?
 

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さらに整理整頓が苦手な褪せ人に襲いかかるのが多彩な武器!
色んな武器が楽しめるのは良いことなのだけど、とにかくバリエーションがエゲツない。武器ごとに色んなモーションがあるのに、ステ振りとの組み合わせも考えると、何週遊んでも斬新なプレイになるので無限に遊べる。すげえ。
 
そして溢れるインベントリの武器欄。それだけ武器があるにも関わらず、問題はステータスの制限により使用できる武器が限られてくるし、武器自体の強化があることも考えると、数十ある武器のうち、1周目で使うのは2〜3程度になるのが一般的なんじゃないですかね。あとに残るはまるで武器のゴミ屋敷のようなインベントリ…。やっぱこいつ宝物集めてくる犬だわ。
 
本来であれば、そんな武器を装備するためにコツコツ筋力を上げたりしていくところなんでしょうけれど、エルデンリングではそんな地道な努力などせずとも「産まれ直し」というアクロバティックなシステムがあるんですよね。
なんと「産まれ直し」なら赤ちゃんからやり直すのでステ振りが一からできちゃうんです~。筋トレなんかの生活習慣の見直しは必要ないんです~。
 
そんな馬鹿な話があるか!産まれ直し!ズルい!
「最近のマンガの主人公は血筋などの生まれつきのアドがあるので努力のシーンがない」みたいな特権能力やないですか。
そんな産まれ直しとかいう雑なソリューションができるなら、私だって男子校じゃなくて共学に入ってもう1回高校生活送りたいわボケ!!!!!!
 
 
ハァハァ……、過去の悪しき思い出がフラッシュバックしてしまい、失礼しました。
 
ところで今一度思い出してほしいんですけど、エルデンリングのゲームの目的って何でしたっけ?覚えてます?
 

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見たことのないフィールドの探索や緊張感のあるボスとの戦いで忘れがちなんですけど、エルデンリングの目的は、王になることなんですよ。ほら「王となれ」とか言われたじゃないですか。ガードカウンターで犬を殺したり死衾の乙女に抱かれて興奮したりするのに忙しくて覚えてないかもしれないですけど。
 
では王になるにはどうすればいいんでしょう。そのために、王に必要な資質とは一体何なのか考えてみましょう。
 
王って要は偉いさんなわけじゃないですか。組織の話ではよく言われますけど、偉い人に必要なのは個の強さではなく、組織をまとめる能力です。
つまり、王になろうとしてるのに、ノロマな巨人のアキレス腱をボコボコ殴って殺したり、馬に乗ってヒットアンドアウェイで世界樹の化身を殺したりしてるわけで……もしかしてこれってちょっと方向性ズレてる気がしません???
 
いますよね、こういう目的と努力の方向性があってないやつ。
 
人間が成長するために必要となる分析は3つ。
「今自分はどういう状態にあるのか」
「これから自分はどうありたいのか」
「その2つの差を埋めるためには何をすればよいのか」
これを正確に理解することが必要です。
 
褪せ人が王になろうってのに、なぜお前は騎士の後ろからコソコソ忍び寄って致命取ってんだ。致命は致命でも、手段を致命的に間違えている。
 
組織の長である偉い人に必要なのは何ですか?強さですか?賢さですか?違いますよね。
偉い人は「方向性を決めてやることとやらないことを定義すること」、そして「その方向性に向けて部下が失敗しても何度でもチャレンジできる風土を作ること」が仕事です。
 
そのために必要な素養は何か。それは個としての強さなんかではなく、人としてのおおらかさではないでしょうか。
 

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おおらかさ!そう考えたときに、エルデンリングの一つ一つの素材が王を育てるための材料として立ち上がってくる。
 
探索しても探索しても次々と出てくるマップ!
見上げればその絶景の壮大さに涙が出そうになるフィールド!
もうさすがに終わりだろと思ったらまだまだ現れるボス!
 
それに比べると自分はなんとちっぽけな存在であることか……という気持ちになってくる。まるで宇宙に行った人が地球で起きている諸問題について突然何もかも下らなく思えてしまうように。絶景を見てるだけで、心が広く、おおらかになれるような気がする。
エルデンリングは最初から、その舞台すべてを使ってエルデの王を育てようとしてくれていたんだ……。だから褪せ人も細かいことを気にせず、拾ったものをインベントリにポイポイと……。心がおおらかだから……。

 

エルデの王は、生活習慣を改善する必要はない。ただ、おおらかであれ。
褪せ人よ、些事にこだわらず、大きく皆を統べる王となれ!
エルデンリング、おぉエルデンリング!!!
 
 
 
 
以上の理由から、アイテム拾ったらポイッとインベントリに入れてしまう仕様に設定されているのだと邪推いたしますが、どうかインベントリに新着タブを設けてもらえないでしょうか。マジで拾ったものがどっかいくので…